9月6日は,福田村事件があった日。
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概要 このページでは「今日は何の日?」をテーマに,今日生まれたひとや,今日あった歴史的出来事について書いていきます。昔のことを思い出し,それを題材に周りのひとと会話するきっかけづくりにお使いください。毎日提供!(たぶん)
今日は何の日
9月6日は福田村事件があった日です。
1923年9月1日に発生した関東大震災。千葉県の福田村で,香川県の薬売りのひとたち9名が自警団によって殺害されました。関東大震災のあと,朝鮮人が井戸に毒薬を入れているというデマ(流言)がひろがりました。警察発の,朝鮮人が夜襲を計画しているなどというデマもあったそうです。実際はそのような事実はなく震災直後の見通しのたたないいらだちが生んだものでした。
しかし,そのようなデマを受け,各地で自警団が組織されました。千葉県福田村,田中村でも自警団が組織されました。たまたま,千葉県で商売をしていた香川県の薬売りのひとたちが,自警団に囲まれてしまいました。薬売りのひとたちは,自警団から,激しい暴行を受け,子ども3名を含む9名が殺されました。
遺体は川に流されてしまい,遺骨も残っていません。しかも,事件として取り上げられず,蛮行が明らかになるのは 1979年,遺族があげた声によって世間の知るところとなりました。
この出来事から学ぶべきこと
ひとは先が読めない状況になると,例えばランダムな情報からも,なにかを読み取ろうとします。福田村事件は,混乱し不安が高まった状況で,なんでもないものごとから(実際には実在しない)悪意を読み取って,朝鮮人に対する警戒心を高めて行ったことで生じたのでしょう。
1910年に韓国併合があり,朝鮮半島に住むひとは日本人となったはずです。しかし,毎日の生活では,朝鮮半島出身のひとびとを日本人としてとらえているわけではなかったようです。井戸に毒を入れる側と入れられる人,夜襲をかける人と掛けられる人。実際にはそのような事実も計画もなかったわけで,日本人による被害妄想が生んだデマなわけです。そういった被害妄想がなぜ出たかと言えば,やはり,そのような仕返しをされる可能性があると当時のひとが考えていたからでしょうし,また仕返しをされるこころあたりが日本人にあったのでしょう。
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