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8月4日は,「国民総武装」,竹槍訓練がはじまった日!

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概要 このページでは「今日は何の日?」をテーマに,今日生まれたひとは,今日あった歴史的出来事について書いていきます。昔のことを思い出し,それを題材に周りのひとと会話するきっかけづくりにお使いください。毎日提供!(たぶん)

今日は何の日

8月4日は「国民総武装」が閣議決定された日です。本土決戦に備えて,非戦闘員である女性も竹槍訓練を行うようになりました。1944年のことです。

竹槍訓練というのは,竹で作った槍でアメリカ兵を突く訓練でした。椙本 (2018) が当時竹槍訓練をした方に聞き取りを行なっています。全文は以下の論文から閲覧できます。ここでは,一部だけ引用します。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/iasrc/7/0/7_73/_pdf

体育は竹槍の訓練でした。この時は、 必ずと言っていいほど、先生のそばに長 い刀をさげた軍人が立っていました。グラウンドの奥にずーっと2 、3 体、米英兵を想定した藁人形があって、軍人が「すすめー」と号令をかけると、その竹槍を持って「わー」と言いながら走って藁人形を突き刺す。殺人指導ですね。(p.80)

椙本 (2018)「戦争体験の語り部になる」

1944年といえば,今からおよそ80年前,つい最近のことですね。そのころ,日本は小学生に人殺しの練習をさせていたんですね。日本は絶滅に向かって進んでいたんですね。たった80年前のこと。

子どもは政治にまったくかかわることのできない存在です。その子どもが,大人の都合で殺人の練習をしている。どうしてこんな社会が実際にできあがってしまったのでしょうか。そんな社会が復活するような素地や構造は今の社会にはもうなくなっているのでしょうか。軍隊をなくし,財閥を解体し,地主をなくし,武道を禁止したら,もうそんな社会は訪れないのでしょうか。

竹槍の練習をしていた時代を思うと,戦後,武道,特に剣道が禁止されたというのは致し方ないように思います。

なお,現代の剣道は,人間修養が目的となっており,戦闘的精神の高揚とはまったく無縁と言ってもいいでしょう。特に稽古においては,我をとる,自分を捨てるということがまず大事にされます。動きながらおこなう禅のようなものに現代では変わっています。

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