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[ 大明神 ] 本物のパワースポット。明治の神仏分離令も戦時下も生き抜いたはんざき大明神(はんざき大明神:岡山県真庭市)

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はんざき大明神(はんざきだいみょうじん)

住所

〒717-0406 岡山県真庭市豊栄1530

電話番号

0867-62-2011(真庭市湯原振興局)

駐車場

真庭市立湯原図書館の図書館の駐車場に停めることができます。普通自動車でいうと30台以上駐車できるスペースがあります。

図1. はんざき大明神

祭神

鯢大明神(はんざきだいみょうじん)。

図1 に地図をみると,はんざき大明神の西に旭川が流れているのがわかります。今のはんざき大明神のすぐそばのこの旭川の淵にオオサンショウウオが住んでいました。土地のひとや牛などを川にひっぱりこむので恐ろしてひとびとはこの淵に近づこうとしませんでした。

あるとき,地元の一人の若者がこのオオサンショウウオを退治しました。体長はなんと10メートルあったとそうです。その後若者は死に,若者の家族も亡くなりました。ひとびとはオオサンショウウオの祟りと恐れ,鯢大明神として祀られることになったといいます。

地図をみると,旭川の近くの池が,まるでオオサンショウウオのような形をしていて,おもしろいですね。

感想

はんざき大明神の近くに,こんな大きな模型がありました。

図2. はんざきの模型

体長およそ10m。

オオサンショウウオが退治されたのは,1592年だといいます。それ以来,この地域では祠などを建てて,祀っていたのでしょうか。佐藤井岐雄・高島春雄 (1955)の論文には戦後直後のこの地区の様子が書かれています。

旭川上流の岡山県真庭郡湯原の田圃の中のこんもりした小さい森にハンザキ大明神の小祠があつて,土地の児童でさえその由来を語つてくれる程で,この境内を拡張して山椒魚神社を建てようとする企てが戦時中進められていた。(p.266-267)

佐藤井岐雄・高島春雄 (1955)
  • 佐藤 井岐雄・高島 春雄 (1955). 日本の兩棲類概観, 山階鳥類研究所研究報告, 1 巻, 6 号, 260-268. [jstage]

佐藤井岐雄・高島春雄 (1955)の論文によると,地域のひとに愛されていた大明神のようです。明治維新のときに大明神と名前の付くものは名称を変えさせられたのではないかと思うのですが,この地域では16世紀の文禄のことから,ずっと「はんざき大明神」を守り続けていたようですね。

戦時中に神社にしてしまおうという計画があったのは,大明神だとおおっぴらに祀りにくいので神社にしてしまえばいいんじゃないかと考えられたのかもしれません。

はんざき大明神の連絡先が「真庭市湯原振興局」になっています。神社だと自治体が整備するのもいろいろ難しいでしょうから,大明神のままにしているのでしょう。土地のひとたちに愛されている大明神なのでしょうね。

オオサンショウウオをハンザキというのは,半分に裂かれても生きていることから名付けられたようです。たしかにハンザキの生命力は強いようです。あの明治維新以降の大明神不遇の時代を生き抜いたのですから。

たしかにこの大明神はとてつもないパワーをもっているかもしれません。パワースポットと呼ぶにふさわしいかもしれませんね。

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明治神の神仏分離の前後のはなしが詳細に書かれています。

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