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[ ドラマ ] 軍検事ドーベルマン。すがすがしくもあり,うらがなしくもある人間模様。

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軍検事とは

日本では,自衛隊法に違反した隊員がいた場合,一般の裁判所で裁かれることになる。一方では,多くの国では,軍法会議が設置されており,軍人の犯罪や軍の規則に違反したものは軍の裁判所で裁かれる。

韓国ドラマ「軍検事ドーベルマン」の「軍検事」というのは軍人の犯罪について捜査を行い,被疑者を起訴するかどうか決める仕事をいいます。

あらすじ

小学校2年のときに両親を殺害されたド・ベマン(アン・ボヒョン)。高校を中退し,中卒で働いていたが司法試験を受けることを決意。努力の末,試験に合格する。しかし,中卒という学歴のため,どこの法律事務所の面接にもとおらない。

生きていくために,ド・ベマンは面接で知り合った法律事務所の弁護士ヨン・ムング(キム・ヨンミン)とある契約をむすび軍検事となる。軍の法廷で,その弁護士が思うように裁判を進められるよう,軍検事としてサポートする。その対価としてド・ベマンは大金を手に入れていた。ただお金のために軍検事になり,軍検事を続けていたド・ベマン。

弁護士との契約の期間は5年間。その5年間が過ぎようとしているとき,ひとりの軍検事がド・ベマンの部署にきた。チャ・ウイン(チョ・ボア)である。

チャ・ウインとの出会いが,ド・ベマンの生き方をすこしづつ変えていき,ふたりは軍の不正と向かい戦いをはじめるようになる。

みどころ

ド・ベマンとチャ・ウインの距離がすこしづつ縮まっていく様子がなんともほほえましく,すがすがしい。

ふたりの恋愛関係のほかに,親子関係の問題も興味深い。ある企業の会長ノ・テナム(キム・ウソク)。仕事には熱心に取り組んでいるようだが,とんでもなく素行が悪い男だ。この男の母親が韓国軍の実力者ノ・ファヨン(オ・ヨンス)。母親だからすこしは息子への愛があるのかと思うが,どうも全然ない。厳しく接するのは愛情の裏返しではなかろうか,この人自身なにか特性をもっていてうまく人間関係を維持できずに困っているのだろうかと見ていて思うが,そんなことも全然なく,権力闘争に勝つことしか頭にないおそろしい母親。

ド・ベマンとチャ・ウインの恋愛が成就するように,ドラマの最後にはこの狂った親子関係も修復されて,新しい人間に生まれ変わるのかと期待してみ続けるが,まったくそんなこともない。壊れた親子関係はいつまでも壊れたままだった。

けれども,実際の世界でも,そういうものかもしれない。それでも,息子,母親,それぞれは死ぬまで生き続けているし,もしかしたら,個別で見たら成長や変化もあり得るかもしれない。うらがなしい親子関係であるけれども,それでも,すがすがしくはある。

いろんなすがすがしさのあるドラマ。いろんなすがすがしさを発見できます。おすすめ。

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