10月11日は山口良忠が亡くなった日。
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概要 このページでは「今日は何の日?」をテーマに,今日生まれたひとや,今日あった歴史的出来事について書いていきます。昔のことを思い出し,それを題材に周りのひとと会話するきっかけづくりにお使いください。毎日提供!(たぶん)
今日は何の日
10月11日は山口良忠が亡くなった日です。
は1942年に食糧管理法が制定されました。太平洋戦争の真っ最中のこと,食料の生産から流通,消費まで政府が管理するというものでした。
この食糧管理法は戦争が終わったのちも生き続けます。戦後,東京区裁判所で食糧管理法違反で捕まったひとを担当していたのが,裁判官山口良忠でした。
戦後,闇市で食糧の売買が公然と行われていました。食糧管理法から言えば,違法行為です。しかし,そこで食べるものを調達しないと,生きてはいけませんでした。
食糧管理法に関わる仕事をしていた山口は,違法に手に入れた食べ物を口にしていいのかという思いをもつようになります。そうして,実際に闇市での食べものはくちにせず,配給される食物だけを口にするようになります。しかし,到底,人間が生きていける量ではなく,1947年10月11日,山口は餓死します。
山口は自分らしく生きることを選択したのでしょう。自分の良心に反してまで,生きることよりも,それで死ぬことがあっても満足だったと。徹底して自分の思うように生きたと言えます。
家族を残していくことについてはどうなんだと言うひともいるでしょう。すでに存在する意味のない食糧管理法に従う意味はあったのかというひともいるでしょう。山口の生き方も笑うひともいるでしょう。思うに,いろんな意見があって,決してわかりあえないひとたちや行き方がある,だから,最後はやっぱり自分らしく生きるしかないんじゃないですか?
同志社大学良心学研究センター (編集)「良心学入門」(岩波書店)[Amazon]
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