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[ 日本書紀を読んでみる ] (3) 自然豊かな日本へ。
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概要 宇治谷孟「日本書紀」(講談社学術文庫)を読みとおすことを目的にしています。すこしずつ読んだ内容を,簡潔にまとめ,読者と共有していきます。間違いがあれば,コメント欄で教えてください。
目的
一緒に,宇治谷孟「日本書紀」(講談社学術文庫)を読みとおしましょう。今日は第一夜,ページは 22ページから26ページです。
巻第一 神代 上 火山の爆発
イザナギとイザナミが第八洲国を作ったあと,イザナギがこう言った。
われらの生んだ国は,朝霧がかかっているが,よい薫がいっぱいだ (p.25)
イザナギは息で朝霧を吹き飛ばした。その息は級長戸辺命(しなとべのみこと)という名前の神様となった。風の神だ。お腹が減ったときに生んだ子は,倉稲魂命(うかのみたまのみこと)という名前になった。海,山,海峡,木,土の神がそれぞれ生まれた。それぞれの神様の名前を書いておこう。
海:少童命(わたつみのみこと)
山:山祇(やまつみ)
海峡:速秋津日命(はやあきつひのみこと)
木:句句廼馳(くくのち)
土:埴安神(はにやすのかみ)
国土が自然豊かになったあと,火の神,軻遇突智(かぐつち)が生まれる。イザナミはカグツチによって大怪我を負ってしまう。イザナギがそのとき悲しみで涙を流したが,涙は神,啼澤女命(なきさわめのみこと)となった。この神は岡の上の樹の上にいる神である。
怒ったイザナギはカグツチを剣で切り付ける。このとき,火山の爆発が起こり,こう切られたカグツチは3つに別れる。多くの神様となった。
剣:経津主神(ふつぬしのかみ)
雷:甕速日神(みかはやひのかみ)
火:熯速日神(ひ のはやひのかみ)
剣:武甕槌神(たけみかづちのかみ)
木星:磐裂神(いわさくのかみ)
火星:根裂神(ねさくのかみ)
金星:磐筒男神(いわつつおのみこと)
水星:磐筒女神(いわつつのめのみこ)
龍:龗神(くらおかみ)
谷の神:闇山祇(くらやまつみ)
祈雨の神:闇罔象(くらみつは)
火山の爆発によって,多くの神様が生まれた。武甕槌神(たけみかづちのかみ)は,現在では鹿島神宮の主神となっている。
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