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[読了]自分があるということ,自分がないということ。このふたつから自分を考えなければならない(しんめいP 「自分とか、ないから。教養としての東洋哲学 」サンクチュアリ出版)

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しんめいP さんの「自分とか、ないから。教養としての東洋哲学 」を読みました。とても読みやすくわかりやすい本でした。自分というものが何なのか,考えるよい機会になりました。

  • しんめいP 「自分とか、ないから。教養としての東洋哲学 」サンクチュアリ出版 [Amazon]

自分って何だ

私たちの苦しみは自分からきます。

そしてその苦しみの多くは私たち自身が作り上げたものです。

それは正しいことだろうが,そう考えたところで,私たちの苦しみがなくなるわけでもない。

そもそも,苦しみはなくならないといけないのだろうか。私たちは過度にホメオスタシスを維持することを重要視しすぎています。

「自分」を捨てる

現実の世界で自分を捨てるというのは,とても難しいことです。ですから,それを擬似的に行うのが剣道の稽古であったり,禅の修行であったりするのだろうと思います。剣道や禅が現代の社会にあってなにか貢献できることがあるとすれば,それは,自分を捨てる稽古をすることにあると思います。

努力を邪魔しているもの

しかし,自分を捨てることはとても難しいです。

自分を捨てるためには,捨てる自分がなければならない。だから,自分はあると思わなければならない。

そして,それを捨てなければならない。なぜなら,自分はないから。

しんめいPさんの「自分とか、ないから」という言い方は軽妙でとても心地よいけれども,実際は,自分があるということ,自分がないということ,このふたつから自分というものを考えなければならない。

それで,どんどん進んでいったひとは,自分というものを意識していない状態に至るだろうと思う。わたしたち,ふつうの人間にできることは,自分はあるといこと,自分はないということ,この両方の考え方で自分を考えることからはじめることだろう。

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剣術に関する本ですが,日常生活にももちろん応用できる話です。

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