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日誌「エドワード・ゴーリーを巡る旅」 #744

同軸のノスタルジア

晴れだ!出なきゃ!と起きた正午近く。その前に件の投票へ向かう。正直、この週末になるまで選挙のことを忘れていた。早く気付いて期日前に行きたかったが、こういう時しか会場となっている母校に入る機会がないので良しとする。まあ、入ったところで何もできないが、一瞬のノスタルジアを味わう。別にこの頃に戻りたくはないが。

計画的なナンセンス

今日のウォーキングには目的がある。それは渋谷の松濤美術館で行われている『エドワード・ゴーリーを巡る旅』を見ることだ。エドワード・ゴーリーはアメリカの絵本作家で、初めて知ったのは『ギャシュリークラムのちびっ子たち』だったと思う。メルヘンチックでもハッピーエンドでもなく、26人の子供たちが淡々とそれぞれの死を迎える。

個人的には必ずしも“大人向け”であるとは思えない。ゴーリーの絵本は教訓的なものに敢えて触れつつ、勧善懲悪とは限らない世のリアルが描かれている気がする。それ以来惹き込まれて、都心で展示会が行われれば欠かさず見に行っている。ちなみに、今回の美術館は初めて行く場所で“松濤”が読めないという自分がいた。しょうとう、である。

これまで見てきたゴーリーの展示のなかで、1番大きな規模だったかもしれない。基本は白い紙に黒いインクで描くモノクロ作品だが、『蒼い時』はタイトル通り青色が使われている。その草稿が展示されていたので、しばし見入ってしまった。この絵本は自分でも購入したし、学生時代に後輩の誕生日でプレゼントした記憶もある。そのセンスも謎だ。

『不幸な子供』