本場アメリカのBBQについて調べ『4大アメリカンBBQ』を紐解いてみた件
少しづつリアルな人と人との交流が戻ってきて,『なんか楽しいなぁ〜』と実感する機会がふえてきた今日この頃.お友だちと学び,知を共有し,議論する時間も楽しかったりする.
先月,岐阜県高山市の日下部民藝館で開催されいてた落合陽一さんの個展を見終えた後,
お友だちと江戸時代の城下町として栄えた頃の景観残る高山の古い街並みを散策したり,「円空仏のお寺」としても有名な1600年前に豪族両面宿儺が開山しつくられた千光寺を訪れたり,国指定天然記念物である五本杉をみんなで見上げたり.
また,飛騨は沢山の豆腐料理がり,アツアツの鉄板で焼いた豆腐に特製の味噌ダレをかけ鰹節やネギの薬味といただく『豆腐ステーキ』に,そこそこいい年齢を重ねた大人4人が感動したり…「やっぱリアルっていいね❣️」と,不要不急の外出から解放されたことで,戻ってきた当たり前の日常に,しみじみ感動したりするのである.
そんな中,みんなが集う落合陽一塾にはグルメ部という部活動がある.美意識と文化的教養を深めながら,ふだん行けないお店に行ったりする食の活動である.豆腐ステーキを食べながら「これどうやって作るのかなぁ〜」だったり,「この味噌ダレ.にんにく入ってるよねぇ?」や,食べ終わってからも「このお味噌,糀屋柴田春次商店さんぽいよ⁉︎」みたいな,その土地の食文化を調べながら探求している.
そんな落合陽一塾グルメ部は,ここ数年,ウィルス感染症の影響もあり活動ができてなかった.以前は,全国各地でその時々の話題に紐づいたイベントが開催されていた.季節の味覚を味わうイベントや,落合さんが「マタギドライヴ」の話しをはじめるとジビエを食するイベントが開催されたり,ジビエの中でもトップクラスに香りが強い天然記念物の雷鳥をいただくという貴重な会も開催されていた(みたい).
そして今.グルメ部は参加メンバーにアンケートを実施し,みんなで時間と空間を共有し会話ができる,バーベキュー(BBQ)やりたいという声が多く集まった.
実際に準備は進めており,落合陽一塾グルメ部ではBBQ開催に向けて準備中である.そして,やっと本題w
昨今,三密を避けるため需要が加速したキャンプブーム.ソロキャンパーも今では珍しくなく,のんびりとした時間と空間でリモートワークする人も現れる時代に.キャンプの楽しみのひとつにBBQがあるが,どんどん進化しており,ひと昔前はBBQに関する本など数冊しか存在しなかったが,今では旅やアウトドアコーナーに必ず1冊以上置かれている.自宅で仕込みをしBBQ場で焼くだけのレシピや,派生した創作レシピ,ゴミが出ない調理法などなど現代BBQのレシピは多種多様化している.
で,ここでボクは思った…
『(テキサス州)Austinで食べたBBQのお肉,おいしかったなぁ…』と。。。
本場アメリカのBBQはどうやって生まれたのか?
あのアメリカのホロホロお肉は何だったんだろうか…⁇
どうせなら,自身で調理できないか!?
と,いうことで今回.アメリカンBBQについて在日米国大使館の情報をはじめ,現地の情報も含め調べたのでご紹介します.
州や地域によって調理法もソースの種類も様々で,4つの主要スタイルが存在します.特徴から現地の情報,調理法まで『4大アメリカンBBQ』をご紹介します.
BBQの起源とは?
他のBBQ関連の情報誌によると,西インド諸島の先住民であるタイノ一族の「肉の丸焼き用の木枠」を指すタイノ語「バラビク(Barabicu)」が、「丸焼き」を意味するスペイン語の「バルバコア(Barbacoa)」に転化.その後,英語圏に伝わり「バーベキュー(Barbecue)」になった.「Bar=B、be=B、cue=Q」と置き換えられ「BBQ」となっている.
スペイン人が16世紀にアメリカ大陸に渡り,先住民であるインディアン(ネイティブアメリカン)に,炭火で豚を丸焼きにする調理法を教えたところ、低音で長時間かけてお肉を燻製にさせる調理法と合わせたところからはじまっている.
アメリカンBBQの調理法とは?
日本では、塊肉をそのまま焼くことは少なく…
実体験で過去に,霜降りの塊肉を持参したことがあるが,焼く前のお肉が登場した瞬間がその場の空気は最高潮になる.が,時間かけて調理し完成した頃には場の空気は冷めており,そこそこお腹も満たされていたりお酒をたらふく飲んでいる人も多く,お肉に対する感動はなく「おいしい,おいしい」という脊髄反射的な感想で終わるケースが多い…玄人のBBQでなければ,あまりオススメしない...
なので,スライスした食材を高温の炭火で焼くスタイルが多い.このスタイルは「韓国式バーベキュー(Korean barbecue)」や「焼肉(Yakiniku)」という表現が正しく,世界的には,薪で直火を避けてじっくり低温で食材に火を通す方法が本来のBBQになる.
本場アメリカのBBQに携わる方はこんな発言をされている…
ちなみに,BBQを取り仕切る人を「ピットマスター」と呼ぶのだが,このピットマッスターの発言はアメリカの社交場でのジョークにもなっている.それだけ論争が巻き起こる可能性があるほアメリカの人びとはBBQにこだわりをもっている.
地域によって異なるアメリカンBBQカルチャー
土地に移住してきた人々の文化の影響を受けて調理法のバリエーションが発展したアメリカンBBQ.そのスタイルは1861年の南北戦争前後で大きく変わっていく.
南北戦争前は,牛肉よりも豚肉を多く食べられていた.しかし,南北戦争後に牧畜業がはじまり,アメリカ中部や南部の草原にはカウボーイが移動するようになる.1870年代にテキサスは養牛の州になり,牛肉のBBQがはじまったと言われている.米国BBQ発祥の地は様々な説があるが,テキサスがBBQ発祥の地と言われるのは,牛肉BBQがはじまった地だからである.
では,ここからは地域で異なる4大アメリカンBBQをご紹介します.
1. ”Whole Hog”スタイルが伝統的なサウス・ノースカロライナ州
豚一頭を長時間薫製するスタイルが伝統的な2つのカロライナ州.
ソースも特徴があり,サウスカロライナ州はマスタード,ビネガーとトマトベースのソースが特徴的.ノースカロライナ州は地域によって異なり,東部はビネガーベース,中心部はビネガーとケチャップ,西部はケチャップベースのソースと変わっていく.
実際に豚一頭の燻製スタイルのお店は減っているようですが,Rodney Scott's BBQは現在でも時間をかけて焙煎し究極の一品を提供している.
2. 世界BBQクッキング選手権が開催されるテネシー州メンフィス
メンフィススタイルBBQは豚肉がよく使われ,主流はリブ(あばら骨)と肩ロースを使用して作られます.また,1978年からWorld Championship Barbecue Cooking Contest (WCBCC)が開催されており,2017年から3日開催から4日に規模が拡大になり,2022年は5月11-14日に行われました.
参加者は全米20以上の州と米国以外から250以上のチームが争う10万人以上の規模のイベントで,世界最大の豚肉BBQコンテストとしてギネス世界記録に登録されています.
メンフィススタイルBBQのリブの調理法は「ドライ」「ウェット」の2種類あります.ドライは下ごしらえで塩とスパイスで刷り込むスタイルで,ウェットは下ごしらえからBBQグリルでの調理中何度も何度も何度もソースをブラッシングしながら仕上げていくスタイルです.
今では豚だけでなく牛や鶏も.スパイスもソースも進化していますが,メンフィススタイルBBQのこだわりを感じる事ができる.
3. ヘンリー・ペリーによって誕生したミズーリ州カンザスシティ
テネシー州メンフィス近郊で生まれたヘンリ・ペリー.彼がカンサスシティに移り住みカンザスシティスタイルBBQをつくりました.
カンザスシティでは,2020年7月3日をHenry Perry Dayとし,100年前にペリーの伝説がはじまったとして「カンザスシティのBBQの父」を賛える日になりました.
カンザスシティスタイルはメンフィススタイルに似ていると言われる事もある.カンザスシティスタイルBBQは,豚肉や牛肉,鶏肉だけでなく,七面鳥,子羊,ソーセージや魚などあらゆる肉を使用し,ソースも様々な種類が存在します.
カンザスシティメトロポリタン地区には100以上のBBQレストランがあります.また,世界最大級のBBQコンテストAmerican Royal World Series of Barbecueが毎年開催されます.カンザスシティは,年々BBQスタイルが進化しているのです.
4. 牛肉BBQの発祥のテキサス州
「牛肉BBQの発祥」として知られるテキサスBBQ.ブリスケット(牛胸肉),ポークリブ,ソーセージの3つが最も有名で知られています.
1882年に創業したSouthside Market & Barbequeが最も古いBBQ店と言われており,馬車を使用した訪問販売からはじまります.新鮮なお肉を燻製させることで腐敗を抑える事ができるので,冷蔵という仕組みがなくてもお客様に届ける事を可能にしました.
また,1964年テキサス州ジョンソンシティで,当時のリンドンB.ジョンソン大統領はメキシコ大統領との夕食会でBBQをおもてなし,米国歴史上初のBBQ夕食会になりました.
テキサスBBQで一番メジャーなスタイルは,お肉を塩と黒コショウでよく刷り込み,大きなBBQグリルやレンガで作られたバーベキュー・ピットで時間をかけて燻製調理するスタイル.このスタイルは話題になり,南カリフォルニアやニューヨークに留まらず,イギリスやオーストラリアなど世界中に広がり,昨年,東京にも本場テキサスBBQのお店が日本初上陸しました.
実際に,本場テキサスBBQでブリスケットを調理する方法は,「たけだバーベキューTV」さんをご覧ください.
一時間おきにスプレイングを何度も何度も何度も実施し,きちんと温度を確認しながら調理時間14時間.手間暇かけてつくられたスモキーでジューシーなやわらかお肉.
『アメリカのBBQってこんなに時間をかけて調理するの?』ってビビった人もいるのではないだろうか…?
4大アメリカンBBQレシピ
ひとつひとつ調べたのだから,それぞれのスタイルのBBQをやってみたくなった.ネットサーフィンしてたら,4大アメリカンBBQのレシピ動画を見つけたのでご紹介します.
カロライナ風豚肩肉
メンフィス風ドライ・ウェットリブBBQ
カンザスシティ風スペアリブ
テキサス風ブリスケット
まとめ
正直,一泊二日コースのキャンプを開催しないと,本場アメリカンBBQは難しいなと…近所迷惑になっちゃうし。。。調理器具を準備して,お肉はCostcoで調達して,薪をスモークし覚悟と根気でじっくり仕上げる🥓
でも,自然の中でじっくりじっくり・じっくり時間をかけて調理したお肉をいただくのは最高な贅沢だなぁ…いつかやりたいなぁ✨
さいごまで読んでいただきありがとうございました🙇♂️