ポピュラー音楽研究におけるシーンについて
「シーン」を語る上でキーとなる概念がaffective alliancesであり、これはローレンス・グロスバーグの論文や著書で十分に展開されているものだ。学生時代に大学院の授業で読んだ。
ウィル・ストローがaffective alliancesについてsystem of articulationで言及していたことは、その後自身も展開していないと思われるが、これは情動に訴える文化を考察する上で重要なものだ。むしろポピュラー文化は情動と知識(サブカルチャー資本)が産業と関わりながら展開されている。だからグロスバーグはロックが政治に利用されることの問題を鮮やかに切り取っていた。これは次の研究で再考しているところ。
affectiveに関わるものは21世紀になっても考察されているものだろう。例えば、アントニオ・ネグリも情動については言及しているので、これから68年以降の経験を資料をもとに考えていきたい。
Lawrence Grossberg.1992.We gotta get out of this place.Routledge.
この著書に収録されているAnother boring day in …paradiseは重要な論考だ。これからノートを取っていきたい。