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鶴見俊輔とレイモンド・ウィリアムズ
ノート
鶴見俊輔とレイモンド・ウィリアムズ コミュニケーションとコミュニティーについて
著書『限界芸術論からの文化研究』第1章 限界芸術論の文化社会学 3節 鶴見と文化研究 4大衆文化と日常を考えるために より
鶴見のコミュニケーション論は、例えば市井三郎によれば記号や言語とまとめられるものであり、ウィリアムズのような「コミュニティ」とのつながりは強調されていない。しかし鶴見はロバート・レッドフィールド『小さなコミュニティー』の書評においてコミュニティの中の「ただの”ひとびと”」を見ようとしており、「コミュニティ」についてはウィリアムズのいうような方法論の中心ではないが、必ずしもそれには無関心ではないと思われる。
もちろん、鶴見の方法論は個人がまずあって(例えば伝記という方法)、その次に集団や家族という人々の集りがあると考えられる。云々