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現行NISAはロールオーバーできない!?

私が開催している「資産形成プログラム」にご参加いただいた方から、先日ご質問をいただいたのですが、皆さまにもシェアした方が良いと思いnoteに書くことにしました。

いただいたご質問は「今やっている一般NISAは2023年末で非課税期間が終了するのですが、ロールオーバーできますか?」というものでした。

答えは、、、できません。

えーっ!と思う方もいらっしゃるかもしれませんよね。

ちなみに、ロールオーバーとは、NISA口座の非課税期間終了後に、保有している金融商品を翌年の非課税投資枠へ移すことを指します。

今までは、一般NISAの非課税期間が終了となると、
・ロールオーバーする
・課税口座に移す
・売却する
の3つの選択肢がありましたが、現行NISAは2023年末で制度終了となり、2024年からは新NISA制度がスタートします。

残念ながら、この現行NISAと新NISAは別物なのでロールオーバーができないのです。

となると、選択肢は「課税口座に移す」か「売却する」となります。
課税口座に移す場合は「特定口座」か「一般口座」に移されますが、頭に入れておきたいポイントが3つあります。

  1. NISAで運用している金融商品は課税口座に移された時の時価で新たに購入したと見なされる

  2. その際、非課税期間中に得た値上がり益に課税されることはない

  3. その後、さらにその金融商品が値上がりした場合は、得られた利益に課税される

ここで例を2つ挙げたいと思います。

例①
購入時:100万円
非課税期間終了時:130万円
課税移行時:130万円
売却時:160万円

①の場合、非課税期間終了時までに得ていた値上がり益30万円(130万円-100万円)については非課税で、課税口座移行時のスタートが130万円となります。その後、さらにこの金融商品が値上がりして160万円になったところで売却したら、得られた利益30万円(160万円-130万円)については課税されます。NISAのメリットは享受できたので良かったというケースです。

気を付けたいのは次に挙げる例②です。

例②
購入時:100万円
非課税期間終了時:70万円
課税口座移行時:70万円
売却時:100万円

②の場合、非課税期間終了時までに運用していた金融商品が100万円から70万円に値下がりしていました。この場合、課税口座移行時のスタートが70万円になります。その後、この金融商品が100万円まで値を戻したので、やれやれと思った売却すると、値上がり分の30万円(100万円-70万円)に課税されることになります。

このケースはできるだけ避けたいですので、現行NISAで投資している金融商品の非課税期間終了が近づいている場合は、現在の損益状況や相場環境を良く見ていく必要があります。一方で、現行NISAで投資している方でも、まだ非課税期間終了まで時間があるようでしたら、慌てずに、次はロールオーバーできないという点を頭に入れながら、来年から始まる新NISAの方の活用を考えていくのが良いと思います。

新NISA制度については、まだ詳細が発表されていない部分もありますので、今後も関心を持って見ていきます。年間の非課税枠が拡大されること、制度が恒久化されて非課税期間が無期限となることなど、非常に使い勝手の良いものとなりますので、これからも折を見て情報のご提供をしていきたいと考えています。

それでは、引き続き楽しく増やす資産形成をしていきましょう~😊

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