僕の悪い癖

人は必ずクセを持っていると思う。
良いクセもあれば悪いクセもある。第三者からすれば全く分からない小さなクセもある。

少し前、彼女とご飯を食べている時に「右側のほっぺに食べ物を溜めるクセあるよね」と言われた。
21年間生きてきて、初めて知った自分のクセだった。
食べ方が汚いとか、そういうのを遠回しに伝えたかったのかなと考えてしまった。
またある日は、「我慢してる時めっちゃ水飲むよね」と言われた。これも自分では気づいていないクセだった。
我慢せずに素直になってほしいと伝えられているのかと考えてしまった。

その他にも彼女には僕のクセをよく見抜かれている。
細かいところまでよく見てくれているなぁと思うのと同時に、そのクセは改善するべきことなのかと考えてしまう。

そんなことを繰り返していると、僕は僕自身の悪いクセに気がついた。
「言葉にされていない意図を探ってしまう」というクセだ。
例えば誰かに褒められた時、褒められなかった部分はだめだったのかと考えてしまう。

素直に言葉を受け取ることができないめんどくさい人間だなと思う。あまりにも捻くれている。

「他人は信用しちゃいけないよ。たとえ家族でも。」
と母親に言われた時には、いつかこの人は息子である僕を捨てるのではないかと思ってしまった。あまりにも被害妄想が過ぎると思う。

なぜこんなにも言葉の奥にある意図を探ってしまうのか、自分なりに答えは見つけることができた。
恐らく小説が好きだからだ。
文字にはされていない作者の意図を探したり、少し違和感を覚えるような表現について考えてみたりすることが、読書における楽しさだと僕は考えている。
そのクセが日常生活でも出てしまっている。
言葉1つには2つ以上の意味があると考えるのが悪いクセだ。これは日常生活においてかなり障害になると最近強く感じている。小説は小説、現実は現実だと自分の中で切り替えることができるようになりたい。

もう少し素直になりたいな。
もう少し単純になりたいな。
もう少しバカになりたいな。

なんてね。。

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