
研究のペースと、体内時計。
ぶおなせら。Buonasera. 研究に打ち込み始めて、3ヶ月ですか。
会社の仕事と、大学院での研究という違う営みの中で感じることがあります。
今回は、時間配分について。。
会社の仕事では、長らくコンサルタントとして働いております。経営コンサルティングからデザインコンサルティングへと領域は変わったものの、基本的な働き方は変わりませんでした。
基本的には、プロジェクト単位で働きます。1つのプロジェクトで短くて1週間から、長いものだと数年ってのもありますが、大体は2-3ヶ月程度でしょうか。プロジェクトの提案書を作って、2-3ヶ月の自分やチームのメンバーとの働き方、クライアントとの打ち合わせなどをイメージしながら詰めていきます。この期間が2-3ヶ月っていうのが、割とちょうどよくて、都度つど業務を遂行していくようなイメージでした。
かれこれと10年近くになるでしょうか、その間留学なども挟んでいるから厳密にはもう少し短いですが、それほど長い期間この働き方を続けていると、まるで体内時計が2-3ヶ月のプロジェクトでできているかのような錯覚に陥ります。というか、それに気が付きませんでした。
一方、研究はというと。。。
3〜4年なんですね。
もうこれは一大プロジェクトですね。
2-3ヶ月と3-4年。
山で言えば、
奈良県の畝傍山(うねびやま:標高199m)と富士山(標高3776m)。
くらいの差がありますね。(畝傍山知らんのでピンと来ませんが、写真でみるともう丘に見えます。富士山は言わずもがな。)
この山を見て、登るときの心象に近いでしょうか。畝傍山なら、登れそうだと思うけれども、富士山になると、よーし、登るぞー!!とかなり気合を入れないといけないでしょう。
しかも、プロジェクトはチームでやるのに対して、博士論文は、基本的には一人です。これはもう博士課程の先輩たちが、なぜ廃れて見えたか(すみません)がよく分かります。
いつか、前職のパートナーが、『子育ては人生最大のプロジェクトだ』といっていましたが、子供が生まれてから親離れするまで、大学までだとすると、22年間。それは最大のプロジェクトですよね。
しかし、まぁ博士論文の研究というのも、それほどではないですが、そこそこの一大プロジェクトに感じます。
博士論文とはなんぞや、という基本的なことから講義があって、やっとそれがなにかわかってきたところで、これは果てしない旅路だな、そう思ったのですね。博士課程の皆さんは、そんなの当たり前だよ、と思うかもしれませんが。
基本的には、2-3ヶ月だろうが、3-4年だろうが、プロジェクトマネジメント力さえあれば、大きな沈没はしないだろうと高をくくっていますが、それはきっと甘いのでしょう。どこにリスクがあるかというリスク感知力が大切かなと思っています。
下手をこくと、3-4年というのが、5年6年と長くなっていくだろうし、先陣の先輩方の姿を見ても、かなり苦労されている様子です。
いったい、どこにどんな魔物が潜んでいるのか、恐怖は募るばかりですが、ひとまずスケジュールをおおくくりにでも作ってみることで、一呼吸置くことにします。
Ciao Grazie!