デザイナーのスキルを「数字」で可視化してみたら、いろんなことがわかった。
どうも、あしたのチーム デザイン事業部 部長 鈴木雄大です。
ブログをはじめてそろそろ10ヵ月。今日までで、外部の会社のデザイナーの方とお話しする機会が何度かあったのですが、意外と「読んでますよ」と言われるのと、採用もbosyuでいただけているので嬉しい限りです。新卒・中途ともに、まだ募集しているので、気軽に声をかけてください。
ということで、今回は「デザイナーのスキルを数字で可視化してみた」ということでお送りしようかと思います。
なぜやってみたのか
この記事をきっかけに、セミナーをやってみたりなど、弊社「あしたのチーム」は、人事評価制度の導入・運用支援とHRTechを扱っているので、毎日評価について考えています。そんな中、未だ拭えない課題は
「デザイナースキルの見える化」です。
デザイン事業部は、コミットするプロジェクトを大きく「マーケティング」、「プロダクト」で分け、四半期で定量的な目標を設定し、担当を決めてメンバーに頑張ってもらっています。
ただ、定性的な目標の評価は結局デザイナーだけしか評価できず、その裁量は部長の自分にあります。そんな中、最近「これで本当にそれでいいのか?」と、いうことを考えるようになりました。
それは何故か?
・現場での動き方にどういう成長があったのか?技術力は?細かい点を毎日観察できているわけではない。
・週末の報告事項と時間があるときのアウトプットのレビューなど、一部分で評価をしているつもりになっているのでは。
この2点。そして、今後組織が大きくなればなるほど、定例の報告事項やアウトプットを寄り添って見ることそのものが難しくなるイメージもあったので、誰でもデザイナーの評価できる仕組みは、将来的に必要であろうと考えていた結果、今回のブログの企画に至りました。
どうやったか
大きくスキル軸を
・基礎スキル(デザイナーとしてのアウトプット力)
・キャリアスキル(ディレクション系のスキル)
に分け、さらに分けたスキル軸の中を3つに分けました。
基礎スキル(デザイナーとしてのアウトプット力)
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1.平面・色彩構成スキル(UIや紙などにデザインを落とし込む能力)
<評価指標>余白や文字詰めなども含め、適度な調整をすることができ、ブランディングや目的に適した配色の選定ができる。
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2.表現提案スキル(装飾など表現の方向性を提案できる能力)
<評価指標>世界観を表現するためのイラストのトーンアンドマナーの策定や写真表現における、切り抜き・コラージュ・レタッチなど、細部にこだわりブラッシュアップする力がある。
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3.テクニカルスキル(Webにおける各種フレームワークの理解や実装ができる能力)
<評価指標>HTML・CSSのコーディング能力、各種ガイドラインなどの知識、インタラクションやアニメーションの要件を目的にあったものを理解・選定・実装できる能力がある。
キャリアスキル(ディレクション系のスキル)
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1.管理・調整力(部下・同僚への配慮なども含め、ワークフローの構築やプロジェクトの管理・調整ができる能力)
<評価指標>相手から目的を引き出し、自分の考えに共感されるプレゼンする能力やメンバーの間に入り問題を解決できるコミュニケーション能力も踏まえ、スケジュール調整など行える能力がある。
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2.情報整理・分析力(戦略・目的を理解し課題を抽出。分析を踏まえ言語化し、自分以外の人間に伝えることができる能力)
<評価指標>世界観を表現するためのイラストのトーンアンドマナーの策定や写真表現における、切り抜き・コラージュ・レタッチなど、細部にこだわりブラッシュアップする力がある。
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3.提案力(戦略・目的を理解し、相手の期待以上の表現・UIを提案する能力)
<評価指標>技術・表現などのトレンドを収拾・理解し、UIや紙などにアウトプットし、実現の合意を相手に取ることができる能力がある。
※上記のスキル軸の選定には、サイバーエージェントさんのデザインスキルについての記事を参考にさせてもらいました。
そして、メンバーにはスキルの自己評価と他のメンバーのスキル評価を入れてもらい、鈴木が集計。
自己評価(1〜5点)の平均の合計 + 他者評価(1〜5点)平均の合計×2 =スキルスコア
※メンバーは全員で4名なので、「自己評価1 + メンバー評価 × 3の平均」という感じ。
と、しました。他者評価を2倍にしたのは、完全に感覚で決めました。他者から見られる評価の方が個人が得られる価値が高いと思ったからです。かつ、定性的なフィードバックを他者評価には入力してもらい、自己評価と他者評価のギャップを見える化することで、実は自分はこんなことができる、逆にこんなことができていないんだ。と、いうこともグラフと数字と合わせて見える化した方が良いかと思いやってみました。
こんな感じ↓
メンバーの反応とコメント
実は、あしたのチームに入って今のメンバーが揃った時に、まずこれをやろうとしたのですが、チームができて間もなかったこともあり、メンバーから猛反対(w)にあって止めた経緯があったのですが、時が経つにつれ、周りの評価も受け入れられる関係性もできてきたのか、今回のテストはあっさりみんなOKしてくれたので、早速やってみた結果を夕会でコメントをもらいました。
※意外とこういった合意形成も周囲評価を実施する際は大事かもしれません。
メンバーのコメント
・自己評価で思っていたところと、いい意味で違うなと感じた。
・部長以外の定性的なフィードバックが嬉しかった。
・意外とデザインスキルとマネジメント系スキルには関連性がありそう。
・弊社は絶対評価なので周囲評価のこのやり方を本格的には導入できないので、定量目標側の項目の1個で使ってみるのはどうか。
・自己評価はアテにならないと感じた。
・周囲の評価から、意外と才能を見出せるケースもこれであり得るのでは。と感じた。
・知見の差は埋めようのない能力なので、職位や年齢における差は計りづらいのでは。
・弱点が明確になり、定性的な部分の評価によってそれがより具体的にアクションに繋がりやすいと感じた。
・自己肯定感の低い人は良さそう。
・(生意気な)新卒のマネジメントに良さそう。
・最近読んだ書籍のことを思い出した。
…などなど。
テストでやってみたつもりだったのですが、かなり面白がってもらえたようで、来年の目標に検討をしてみようかと思いました。合わせて、
職位や年齢における差は計りづらい
これは、課題とも感じました。今回の件では自分のことを指しているのですが、ある程度の職位、組織のトップを役割として持っていると、この評価の仕方だと難しいと思えました(もっと組織が大きくなったら考えれば良いのかもしれませんが)。
まとめ
と、いう感じで人事評価制度を扱っている会社っぽい記事が書けたなと思います。これだけ評価のことをちゃんと考えている会社に、みなさん入りたくないですか?w
そんなあなたは、すぐにクリック。
愉快な仲間たちがみなさんをお待ちしております。では、また次回。
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