240407 甘い暴力「Japan Anison & Rock Festival 2024」@堂島リバーフォーラム 感想
※これは個人の感想です
感想書くのが思ったより楽しかったので、遡って記録する。
甘い暴力目当てで行ったこのイベント。当初から「ん…?なんて?ジャ、パン…アニ、ソン?」と疑問符しかなかったのだが、変な対バンこそ行きたい私は、大阪に遠征した。
結果、かなり変特殊なイベントで面白かった。
セトリ
そもそも本人たちも言っていたとおり、甘い暴力にはアニソンタイアップがない。
ということで、アニソンカバーを3曲披露すると事前に発表されていた。レアなステージである。
タイムテーブル的にも、カバー3曲+自分たちの曲3曲ぐらいかな?と思っていたので、4曲あって勝手にお得な気持ち。溺愛シットPVの白衣装だった。
嘘から始まり、まさかシドを歌う甘い暴力を観る日が来るとはな…と謎の感傷にひたる。この日はZやXYというバンドのファンも居たので、わかりやすいアニソンだったのかなと思う。
2曲目に「調子がいいね!」
このジャンルからは「らぶみ」あたりを予想していたが、確かにこっちの方がノりやすい。お決まりの、あなたたちには男運ないですから〜の煽りをしつつフリ講座。私の前でXYのファンの方が一生懸命にやっていたが、男運ないね!で×にし損ねてアワアワしていた。難しいよね、そこ!と心で応援した。
甘い暴力のライブをまだ見たことがない人にとって、彼らのイメージはどんなものだろう?
私は観る前結構、怖かった。YouTubeでミナゴロシのライブ映像ばかり見ていたので、スパルタバキバキド煽り関西男にしばき倒されてしぬんや、とびびっていた。しかし(しばき倒されてしぬものの)実のところ、怖いことは何もない。
もしちょっと興味あるけどちょっとな〜と思う人がいたら、その人にこそこの「調子がいいね!」という曲を聴いて欲しい。かなりアホで楽しい曲で、安心してライブに行けると思う。
甘い暴力のライブには曲ジャンルバリエーションがあり、1公演のなかにオモロ曲・聞かせ曲・暴れ曲などと幅広くバランスよく配置される。せっかく行ったのに暴れ曲がない、とか今日はオモロパートが無い、とかそういうことがない。基本幅広くやる。
この日も限られた曲数ながら
★聞かせ→溺愛シット(+カバー曲たち)
★暴れ→無修正、勝て
★オモロ→調子がいいね、茶番
と綺麗にジャンルが振り分けられていた。
※溺愛シットは聞かせか?という議論はあれどまあ、運動量的に。
そんなオモロポイントのひとつでもある「茶番」。この日は「るろうに剣心」を題材にした茶番だった。基本は去年のワンマンの記憶が新しい「名探偵アマン」と同じスタイルで、啓さんがぽんこつ剣心を演じ、義さんが薫殿だった。やたら黒い蘭姉ちゃんが蘇る。このアマンスタイルは普段ロリ声の啓さんが覚醒するとイケメン地声になる面白さがあるが、初見に伝わらんやつすぎて笑ってしまった。パンピにウケていたかどうかは、わ、わからない。
個人的にるろ剣好きなので、リアルに志々雄真実編の有名なBGMが流れたり、飛天御剣流というワードに昂ったりした。攻めた対バンなのに、攻めた茶番で、攻めた分数やってて茶番への気概を感じる。
この流れから「1/3の純情な感情」に。ところがここで機材トラブル。イヤモニ関連か、咲さんが曲にストップをかけて袖へ。
この日は本当に機材の調子が悪く、他の曲でもマイクが入らないことが多かったり。カバー披露もあったのでおそらく入念にリハをしただろうに、無念だろうなぁと歯痒くなる。
しかし彼らはその歴の長さからか、トラブル対応能力が異常に高い。何があってもメンバー同士がナチュラルに連携してステージやお客さんの顔を曇らせない。
この日もトラブル時おなじみの義さんによる雑学クイズが披露されて微妙な笑いをとっていた。本人曰くどうでもいい雑学だが、意外と知らないことが多くてタメになる。板チョコになぜ溝があるか知ってる?という話をしていた。
咲さんが復帰して「1/3の純情な感情」と「ピエロ」を披露。文さんのギタープレイが破茶滅茶にかっこよく、むしろやり直しのおかげで2回見れてよかったな…となった。
そこからは切り替えて「溺愛シット」「無修正」「勝て」と畳み掛ける、バンギャル歓喜の流れ。
この日は正直パンピイベントだからそんなに暴れられんかもしれんな……と思っていたけど、息も絶え絶えになれて幸福を感じた。
ヘドバンの時は後ろのパンピも「おお…」という感じだったが、殺殺殺殺のひっぱりのときは「なに!?!?」と悲鳴が上がっていた。絶対的異常行動のため仕方ない。
個人的には特に「無修正」が大好きなので咲さんの「裸のお前で〜!!!!」という無修正確定演出で飛び跳ねてしまう。スタミナ削られるサビヘドバン曲って、正義なんだよなあ。
第二の「暴動」、「暴動」を超える曲にしたいと度々語られている「勝て」は最近対バンでも頻出曲だ。ミナゴロシ、宗教、それこそ暴動あたりのラストスパート畳み掛け曲に加えられた印象。
いわゆる代表曲を固定化せず、でも新曲ばかりもやらず、自分たちの振り幅の中で少しずつ新陳代謝をあげていくスタイルは既存ギャを飽きさせず、かつ、曲を育てるのに優れたやり方だと思う。「勝て」も昨年3月のS.O.R.Tで出し始めた曲なので、1年をかけてじっくりと育った印象だ。
最後の「さよなら!」までマイクトラブルになるという、結構てんやわんやステージではあったものの、持ち前の盛り上げ力で最終的にはかなり満足度の高い公演になった。
このイベントは甘い暴力が所属するビーイングの創設者の生誕祭も密かに兼ねていたらしく、お誕生日祝いの花があったり、お付き合いの深いマレーシアの不動産開発会社の会長によるピアノ披露ステージもあったりした。
これって…本当にこのあと、甘い暴力が出てくるのだろうか……???と疑わざるを得ない雰囲気の中、いつも通りに場を作った彼らには拍手を送りたい。
本当に、甘い暴力出てきて安心した。
おわり
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