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20240818 裏切り者には制裁を/KHIMAIRA vol.4全体感想@池袋EDGE
ついにKHIMAIRA vol.4!
vol.1ではじめて『裏切り者には制裁を』を見てから4ヶ月経ち、同じイベントでまた見れるの感慨深い。
今回はゲストバンドなしの若手KO勝負ということで。演者も気合が入っている感じがあってよかったです。
対バンは殺し合い!(RANのインタビューより)
1.トリカブト
8/6のhevnのおまつりで初見だったので今回は二回目!
見た目は和風。曲調はこてこてのど真ん中ビジュアル系。
ほぼ全曲ヘドバンなのでは?という勢い。
バンド名も然り、バンド自体がどろっとした呪いとか毒とかのイメージがあるんだけど意外と煽りは謙虚。声もかわいいめ。
「寝たい人は寝ていいよ!」にそれどっち!?煽り!?親切心!?と思いました。
なお、ヴィドールギャわたしはずっと「辞世句…斉唱…」が脳内に流れている。
2.KIRA
2回目。
実はわたしの2024年は1/19のKIRAブラホ公演からはじまっているのである。
ブラホで見た時から半年以上経って、サウンド、パフォーマンス力が格段にあがっていたと思う。
ブラホの時はなんか緊張を感じて、儚すぎて消え入りそう……と思ったけど今はすごく堂々としていた。
トリカブトがこてこてのど真ん中ヴィジュアル系だとしたら、KIRAは完全次世代系。あの頃のオサレ系ともまた違う。
ロックだけどしっとり感があるのはボーカルのキャラクター性…と、声質かな??
音楽やメッセージのアツさと、ボーカルの儚さが融合して独特の系統でした。
いかついギターでギソロかましてる曲が多くて見応えがあったなあ。
3.裏切り者には制裁を
動員でした✌️
この日の裏切り、よかったな〜〜〜。
いやいつもいいでしょと言われたらそれまでなんだけど、好きなバンドのステージの中でも特に痺れる日がある。
そんなライブでした。
八月十八日(日) 『KHIMAIRA vol.4』 池袋EDGE
-シオランの教え-
一.酎毒死
ニ.SAN値の娼女
三.人造人間
四.鬱燦々
-切腹準備-
五.ハラキリ万歳
-告白-
六.終点とヒステリー
-呪詛-
冒頭、本を手に朗読的パフォーマンス。残念ながら細かくは聞き取れずだったんだけどセットリストを見るに、シオランの言葉の引用だったのかな。
たぶん持ってたのは「告白と呪詛」という本だと思うので今度読んでみようと思いました。推しの好きな本すぐ読むマン。
この日の千颯さんはドス効かせ関西の輩感強めでした。5組のなかでも殺意高めで、良い意味で優しさがなくてひりついててよかった〜。
ふらふらでなよっとしてるときも良いんですけど、今回のKHIMAIRAというイベントにおいては、カチコミの気持ちでこちらも来ているため(怖)思い切り暴れて楽しめました。
とはいえ、煽り倒すわけじゃなくて他バンドや主催者へのリスペクトもあり。他者にも自分にも発破をかけるような。
『終点とヒステリー』のあと最後に「生きててよかった」「笑顔が見たい」のようなポジティブな耳触りの言葉があったので、反転的にラスト『産んだら死刑』とか地獄みたいな曲がくるかなと思ったんだけど、そのままおわり。
わたしが捻くれておるんかとなったけど、終わってからセトリを見て、納得というか。
生きていることにうんざりしているペシミストにとって、あれこそが呪詛、呪いの言葉。
ステージの最後で反転するんじゃなくて、冒頭と結末で反転していたんだなと解釈しました。
KHIMAIRAという仲間であり敵である若手の勝負場において、ペシミストがあの「呪い」の側を吐き出して終わるのあまりにも痺れませんか!?!?!?
厭世感を持ち、死を肯定しながら
日常を生きて他人の笑顔を求める
その矛盾した両極を内包するひと舞台の表現力、好きだな〜〜となりました。
※すべて一個人の妄想解釈です!!!!!
千颯さんのステージは、その日のイベントに合わせてキャラクター性も魅せ方も違うように感じられて、ライブ本数こそ少なかれど充足感がある。と思ってます。
本当に良かったです。ありがとうございました。
あ!あとこの日テルミン弾いてた。テルミン3分だけ弾いたインスタライブを思い出して感慨深かったのに、途中「これうるさいな」とオフられてて笑った。
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4.RAN
初見!
裏切り〜で疲労困憊汗だくよぼよぼになったので一番後ろでまったり見るで〜〜〜とスカした態度だったんですが、
ん????楽しくない????
となっていつしか暴れ倒していました。熱気すごかった。
ボーカルも楽器隊もフロアをアゲる力がありすぎる。上手に裸の人おる、ドラム楽しそうすぎる、仲良さそう〜、動員たちの暴れっぷりエグ〜最高〜といろんなこと考えながら頭を振ってました。
RANにEDGEのステージ狭すぎるのでは?とさえ感じられました。
一番後ろで見てたけど、本当に一番後ろまで盛り上がっていた。
最後時間が余ったと言ってもう一度やったモッシュからのヘドバンの曲、高齢者にしんどすぎてわらった。楽しかった〜。また見たい。
5. 201号室
最近よく見る、よく聴く201号室!
8/6の渋谷REXも見たし、これを書いてる今も彼らの池袋EDGEでのワンマンを見た翌日だったり。
201号室がすごいんですよという話をしたい。
音楽的センスが良いなぁとは思ってたんだけど、最近見るたびに、ライブパフォーマンスが良くなっている気がする。
(個人的には8/6のステージがここ一番芸術点高くて衝撃を受けた)
難しいことやってると思う、煽るだけのライブじゃなくて静と動のバランスをとりつつ、理想があってそこに向けてもがいている感じ。
そのなかで理想とアウトプットが一致する瞬間が来るとかなりハマってかっこいい。
もがいている表現者が好きなので、刺さります。
「音楽に勝ち負けはない、って言われるしそう思うけど、勝たないといけない」「このイベントはツーマンだと思っている」「新しい椅子を作っていく」というような言葉(ニュアンス違かったらごめんなさい)で、新世代のヴィジュアル系を強く意識している印象がありました。
穿った意味じゃなくてなんで201号室がトリなのかって考えてたんだけど、シーンを俯瞰して遠くを見据えている視点とか、牽引力、そうしようとする意識、姿勢がやっぱり頭ひとつ抜けてる印象はあります。
もちろんサウンドの才能もあるけども!
201号室を見ているとわたしは『デミアン』の一節が浮かんでくる。
「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない」
この日は特に、シーンに対して意味を持つイベントだったので、薄皮を破りそうな破壊と再生への挑戦が見れたライブでした。
そういうものが好きな人はぜひ今の201号室を見て欲しい。と勝手に思います。
セトリが見当たらなくて最後は漠然とした感想になってしまったけど、総合的にとても充足感あって気合の入る良いイベントでした!!
馴れ合いはないのに、意外と殺し合いではなくて、最終的にちょっと仲間を感じてしまうアツさもあったり。
こういう趣旨強めイベント好きすぎるな〜。
またぜひ!企画を!お願いします!!!
おわり