「エフィカシーとスコトーマ」:時の流れ
エフィカシーとスコトーマとは
エフィカシーは、自分が持つ能力や達成する力にどれだけ自信を持っているかを示す指標であり、「このタスクや課題を遂行できる」と信じる力を指します。エフィカシーは、確信の度合い、過去の経験、他者からのフィードバック、および観察学習の4つの要素から影響を受けます。
高いエフィカシーを持つ人は、困難な課題にも積極的に取り組むことができ、成功の可能性が高まります。具体的なエフィカシーのイメージが形成されると、自分の行動や選択が自然と明確になり、目の前の課題を自然と維持される力で進めることができます。
例えば、資格を取るために勉強することよりも、資格を取った自身が誰かの役に立っているイメージを明確に確定させることがよりエフィカシーが高いと言えます。
一方、スコトーマは私たちの認識のブラインドスポット、つまり気づいていない、または見落としている部分を指す概念です。この認識の欠落は、自己認識や自己評価の歪みを生じ、行動や選択に影響を及ぼすことがあります。
私たちの脳は驚異的な処理能力を持っている一方で、効率的に動作するためには不要な情報を排除し、必要とされる情報のみに焦点を当てる必要があります。この選択的な処理の結果、私たちの意識からは一部の情報が欠落します。この欠落された情報や認識の部分を「スコトーマ」と言います。
例えば、映画鑑賞の際に自分の鼻が視界に入っているのにそれを意識しないのも、このスコトーマの一例です。これは純粋な視覚的なブラインドスポットのみならず、私たちの感覚、思考、感情など、さまざまな認識のプロセスにおいても発生します。
また思考の例を挙げると、慢性的な不調を抱える人が特定の治療やアプローチを試みる際、その場の効果を実感することがあります。しかし、この効果は一時的で、数日後には元の状態に戻ってしまうことがよくあります。この一時的な改善に安心し、真の原因や持続的な解決法を追求しないのは、スコトーマにより、本当の問題点やより効果的な治療法を見過ごしているからかもしれません。彼らは、一時的な安堵感に満足してしまうことで、真の解決への道を見失ってしまいます。
エフィカシーの昇華
このような認識のブラインドスポットは、自己認識や自己評価の歪みを生み、それが行動や選択、人間関係などに悪影響を及ぼします。
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