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なくてもいいものが、こんなにたくさんあってよかった

そういえば毎年書いている「桜」エントリー。東京に来てから、今回で4年目。そういえば、もうそんなに経つのだなと思う。

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■ 2017年
今年も桜の季節がやってきた

■ 2016年
桜の季節がまたやって来たことが、とてもうれしい

■ 2015年
桜があれば、上を向いて歩いていける。

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やっぱりこの季節の風物詩である桜は大好きだなぁと、しみじみ思う。桜を見ると、今年も3ヶ月が過ぎてしまったことを嘆きながらも、春がやってきたことをうれしく思うし、夜に歩きながらビールを飲んで酔っ払っていてもいいやって思える陽気さも出てくる。

「目黒川行きました?めちゃくちゃ桜がきれいですよ。帰りに歩いて寄るの超おすすめです」だなんて、普段しゃべらない人とでも話をすることができる。

自分はテレビを見ないし、音楽もコアファンのバンドがあるわけでもない、ラジオもたまにしか聞かない、本も偏愛だからなかなかドンピシャで仲良くなることがない。

でも、カメラを上に向けると、そこには桜と空があり、良い感じの桜の写真が撮れる。それを共有して、「ここどこ?」って聞かれれば会話のきっかけになる。桜は、数少ない共通認識だなと思う。

インスタの投稿もインスタストーリーでも、桜の写真ばかりがずらずらと並んでいる。こんなに多くの人が桜を見に来ている。やっぱり、桜が惹きつける力ってすごいなぁと毎年この時期になると感じる。

ほぼ日の糸井さんは、かつて「今日のダーリン」でこう書いていた。

手入れをしてきたわけでもないし、桜のことを思い続けていたわけでもないのに。この島国に、こんなにたくさんの桜の木がある。たぶん、その多くは、人が植えたり育てたものだろう。なくてもいいものが、こんなにたくさんあってよかった。

桜は、自分たちが生きていく上では “なくてもいいもの” 。でも、“あってよかったもの” でもある。そういうものが、この時代にもたくさんあってよかったなと思う。

毎年この時期を終えると、「来年は、気にせずカメラも持たず、ただ桜を眺めるだけでいよう」と思う。でも、変わらず今年もミーハー心が疼いて、カメラを持って歩いて、こうやってnoteを書いている。

ここからは、2018年春に回った撮影ルートを紹介します。

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1) 目黒川 (不動前-目黒)

今回は、他の人がやらないところを歩いてみようと思い、目黒線の不動前駅で降りて、目黒川沿いにのぼっていった。橋の真ん中から撮ったシリーズ。

朝6時ぐらいに不動前駅で降りて歩いていると、だんだんと朝日が昇ってくるのを感じる。少し肌寒いけど、あったかくなってくる。平日の火曜日の朝は、それほど人が多くない。

水面シリーズ。水面に映る桜の木々も、すごく素敵だった。もう少し桜の花びらが落ちていたら、さぞ素敵だろうなぁ。

2) 林試の森 (武蔵小山)

武蔵小山駅から少し歩いたところに「林試の森」があって、そこにも行った。おじいちゃんたちが集まって何か遊んでいたり、親子でキャッチボールをしたりしていて、ほっと和んだ。

3) 東工大 (大岡山)

〆は、大岡山駅から徒歩1分の東工大。ここは定期圏内なので、たまに週末にもふらりと散歩に行くことがあるのだけど、毎年ここの桜を見るたびに惚れ惚れしてしまう。木の高さが低いので、桜の花びらに寄ることができるし、何より高いところから撮れば、見下ろすこともできる。平日に行くと人が少なくて写真が撮りやすい。

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去年のnoteを見返していて、前回も同じ火曜日の午前中に写真を撮りに行ったことがわかった。なんだかんだ、毎年おんなじことをしているのだなと思う。

来年も桜を撮りに、朝早起きして撮りに行くのだろうか。来年の自分はそのとき何をしているのだろうか。来年の春の桜も楽しみです。

#エッセイ #桜 #春 #日記

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平野太一
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