週3レシピのおかげで料理ができるようになった者として(#週3レシピ 本に寄せて)
友人であり自炊料理家の山口祐加さんが手がけた「週3レシピ」が、3月23日に書籍化されます。
もともと自分の課題意識(料理ができるようになりたいけどそのやり方がわからない)が元になって生まれた企画が、多くの人の共感を呼んで、書籍化されました。この本を通して、多くの料理ができない人たちの元に週3レシピの考え方が届くとうれしいなと思っています。
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料理ができない→できるようになるまで
週3レシピの企画がはじまるまでの自分は、料理は難しくてめんどくさくて、時間やお金がかかるものだと考えていました。なので、これまでずっとキッチンには使わずに、コンビニで買ってくる or 外食で済ませる日々を過ごしていました。
もちろん、このままでは良くないなという気持ちもありつつも、どういうふうにやればいいのかがわかりませんでした。言うなれば、川の向こう岸に渡れば素晴らしい景色が広がっていることはわかっているのに、掛かっている橋が壊れていて渡れない、というような。
ただ、そのやり方・考え方を教えてくれる人がいれば自走できるかもしれない。そんなタイミングで出会ったのが、山口祐加さんでした。共通の友人である野村愛さんと一緒に、ご飯を食べたときに話題に上がったのが「自炊」でした。
「料理のやり方教えます」ということで、さっそく次の週末に行ったのがスーパー。「どれでもいいので好きなものを持ってきて」という声かけのもと、買い物かごに食材を入れながら逐一質問していきました。
「食材を見ただけで完成品が想像できる」ということを山口さんがスーパーで買い物をしているのを見ながら追体験ができたのは、大きな知見でした。料理の初期OSをインストールしてもらいながら、自分の「料理ができること」の定義が「食材からいい感じに完成品をつくれること」だと決まりました。
当初半年間を想定していた週3レシピは、その後も山口さんの家に毎月通い続け、最終的には1年間続けることになります。
毎月、山口さんが料理をつくっている様子を横で見ながら(試食しながら)、料理を堅苦しく考える必要はなくて、もっと気楽でいいのかも……と感じるようになりました。
というのも、山口さんはちょっとずぼらだし(笑)、「これはこれぐらいでいいか」って結構言っているんです。最終的なおいしさや完成度は高いけど、ちょっとぐらいミスしたって気にしいない。それが当時の自分にはちょうどよくて、自炊のハードルを良い意味で下げてくれました。
週3レシピで「一汁一菜」という基本の型から理解したおかげで、少しずつアレンジができるようになりました。自分で考えた組み合わせでおいしくできるたび、料理って身近なクリエイティブ活動だなぁと実感できます。そういえば、かつての自分が「『材料名がレシピ』は組合せを自分で編み出せるから面白い」と書いていました。
そして、スーパーに行って食材を見ながら料理を考えられるようになったとき、かつて定義した「食材からいい感じに完成品をつくれること」が達成できたように思います。
今は自炊をする頻度は下がっているけれど、それでも一度覚えた型みたいなものは一生忘れないでしょう。それぐらい、週3レシピに救われているところがあります。
書籍化への(腰が痛く)長く険しい道のり
2019年夏。実業之日本社から書籍化が決まり、撮影担当として声をかけてもらったとき、すごくうれしかったです。
料理写真はすごく難しいので(前職はお菓子業界でした)、完成度の高さを求められるのであれば自分は断ろうかと思っていました。でも山口さんから「平野くんらしい写真を撮ってほしい」と言ってもらえて、こんな名誉なことはないよなと思い、全写真の撮影を行うことを承諾しました。
そして、撮影の日々。週末の休みの日を使って、早朝から夕方までずっと撮影。それを何度も重ねました。
撮影する自分も大変だったけど、それ以上に大変だったのは山口さんと、編集者の杉山亜沙美さん。撮影が終わったときの開放感、そして帰宅してからの腰の疲労感ははんぱなかったです。
2019年10月にはじまった撮影は、年明けまで繰り返しました。やっとすべての撮影を終え、セレクトが来て写真のレタッチがスタート。トーンとしては、明るく、コントラストは高めで、ちょっと暖色めで。
「おいしそうだな~!」という気持ちでシャッターを切ったので、そのおいしさを最大限に伝えられるように、レタッチで色味の微調整を繰り返していきました。
そして、色校正。
自分のレタッチした写真は、印刷すると結構色味が沈んでしまう傾向にあったので、実際どんな感じなのか気になったので見せてもらいました。そしたら、思っていた以上に色がはっきり出ていてすごくよかったです。
一部青みがかかっているところや、トーンが沈んでいるところがあったので、そこを指摘して、僕のターンは終了。実際にどんなふうに販売されるか、一読者としてすごく楽しみです!
週3レシピは自炊のハードルを下げるツール
書籍化のいいところは、自分たちでは届かなかった層に週3レシピの考え方が届くこと。
週3レシピのいいところは、自炊のハードルを下げてくれるツールであること。週3回分の食材を購入して、それを着回しコーデのように使い回していくレシピ集です。これまでのレシピ本ではなかった
・工程がシンプル
・余り物が極力出ない
・アレンジ次第で応用がきく
というポイントが、多くの人の心に刺さったのではないかと思います。
週3レシピが自炊に対する考え方をアップデートし、料理を能動的に楽しむ人がふえる一助になればいいなと思っています。
最後に、週3レシピ本に後書きとして書かせてもらった「元・料理ができない男の子」からのメッセージを転載して、おしまいにします。
みなさんはじめまして。元・料理ができない男の子こと平野です。
週3レシピは、自炊ができるようになりたいけどその方法がわからない、と僕が嘆いたことで始まりました。
山口さんに教えてもらってよかったことは、自炊って自由で気楽でいいと気づけたことです。ちょっとミスしても、量が多くても気にしなくていい。自分がおいしいと思えたなら、それは自分にとっての正解なのです。
自炊は、自分の命を自分でお世話できるということです。しかもすぐにフィードバックが得られ、満腹になれます。忙しい日々の中で週3でも自炊の時間を作ることは、命の手綱を自分の元にたぐり寄せるようなものだと思います。
僕は、週3レシピを通して料理ができるようになったと胸を張って言えます。次は、この本を読んだあなたが、料理ができるようになったと言う番です。ぜひその声を聞かせてください。
週3レシピ本のこだわりポイント5つ
さっそく、山口さんがこだわりポイントをまとめてくれました。noteから始まったこの「週3レシピ」の企画。noteでもどんどん情報を出していってくれるはず!
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