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10月1日から始まった「長期収載品の選定療養」~薬局への影響と対策とは~

2024年10月1日から施行された「長期収載品の選定療養」。
皆さんの薬局では、すでに影響を感じていますか?

今回は、選定療養が薬局や患者さんにどのような影響を与えるのか、そして薬局としてどのような対策を取るべきかを詳しく解説していきます。患者さんへの対応時に役立つポイントも含め、今後の薬局経営に役立つ情報をお届けします。

選定療養の影響とは?

まず、選定療養が与える影響について確認してみましょう。

長期収載品の選定療養費とは令和6年度の報酬改定により、10月1日から開始された制度で、患者さんが後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)を選択した場合に、その差額の4分の1を自己負担する制度です。

選定療養の対象となる薬は、「後発品上市から5年以上経過」または「後発品への置換率50%以上」の長期収載品です。

最新のデータによると、全処方の46.1%が長期収載品で占められており、特に先発品を選んでいた患者にとっては負担が大きく増加します。

例えば、「ヒルドイドソフト軟膏0.3%」200gを処方された場合、3割負担の患者は525円、1割負担の後期高齢者(75歳以上)は655円の追加負担が発生します。

このような価格の上昇は特に高齢者にとっては大きな負担となるため、後発品の検討を始める患者が増加することが予想されます。

患者の不安にどう対応するか?

しかし、先発品から後発品への切り替えには、依然として不安や抵抗感を持つ患者が少なくありません。

このような患者に対しては、薬剤師として「安心してご使用いただける薬です。何か問題があればいつでもご相談ください」といったフォローを行うことが非常に重要です。

丁寧な服薬指導とその後のフォローアップは、患者との信頼関係を強化し、かかりつけ薬局としての地位を築く大きなチャンスとなります。

外部環境の変化と薬局経営への影響

加えて、薬局業界を取り巻く外部環境も大きく変化しています。大手M&Aの進展やドラッグストアの拡大、さらにはAmazonファーマシーの進出など、競争がますます激化しています。また、少子高齢化により、処方箋枚数の減少が確実視されています。

このような状況下で、薬局経営の成長を目指すためには、次の5つのポイントが鍵となります。

  • 集患(顧客化):新規患者を増やす

  • かかりつけ化:患者との信頼関係を強化し、リピートを促進

  • 治療離脱防止:治療中断を防ぐ

  • 単価アップ:加算や物販を活用して利益を増やす

  • スタッフ教育:従業員のスキルアップを図る

さらに、これらを実現するためには、選定療養への対策と同じく服薬期間中のフォローアップが重要です。患者の不安を解消し、信頼を築くためには、効率的かつ質の高いコミュニケーションが欠かせません。

DX化で業務効率を向上

しかし、従来は電話でのフォローアップが一般的で、これでは多くの患者に対応するのが難しく、効率も悪かったため、あまり力を入れていない薬局・薬剤師の方も多いのではないでしょうか。

DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用し、自動化できる部分を自動化することで、薬剤師がより対人業務に集中できる環境を整えることが求められます。

まとめ

長期収載品の選定療養制度の導入により、薬局が直面する課題は多岐にわたりますが、これを機に患者との信頼関係をより深め、かかりつけ薬局としての価値を高める絶好のチャンスでもあります。

服薬指導時だけでなく、服薬期間中のフォローアップを通じた患者とのコミュニケーションを強化し、DX化で業務効率を改善することで、今後の経営をさらに安定させていきましょう。

この新制度に対応するために、まずは患者さんの不安を取り除き、負担なく安心して医療を受けられる環境を整えることが、薬局にとって最大のミッションです。

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