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【医学部入試 地域枠】から考える医師偏在問題とワークライフバランス

こんにちは。代ゼミ教育総研note、編集チームです。

医学部入試キホンのキでは、志望学部選びに迷っている皆さんや、医学部受験をして(させて)みたいけれど全然知識がなくって困っているという方にも分かりやすいように、丁寧に、解説していきます😊

今回は、医師をめざす方はもちろん、病院にお世話になったことがある方皆さまと、一緒に考えたい話題を取り上げます。



医師偏在是正へ報酬上げ

▼医師不足対策、勤務手当上乗せ案 保険料活用には異論(日本経済新聞・11/28 ※有料記事)

厚労省が医師の報酬アップを提案した社会保障審議会の模様を、日本経済新聞がレポートしています。

厚生労働省は28日、地方の医師不足対策として、医師の勤務手当を上乗せする方針を示した。休日に代理出勤する医師の確保にも取り組む。財源として保険料を活用する案を提起した。健康保険組合の関係者からは保険料の目的外使用にあたると反対意見が相次いだ。

他にもいくつかの提案が出たものの、いずれにせよ、本審議会においては、「入試における地域枠等を通じてさらなる偏在是正をする」という話は出ていないようです。

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医学部入試 地域枠

一方、入試における地域枠等を通じての偏在是正は、厚生労働省医師偏在対策推進本部で検討しています。

▼「医師の偏在」解消へ 厚労省が対策推進本部 本格的な議論開始(NHK・9/5)

私立大学では、地域枠新設の動きが相次いでいますが、それでもまだまだ数は足りないでしょう。

▼医師不足深刻の群馬県と都内3大学 医学部「地域枠」新設で協定(NHK・11/27)

🩺医学部入試の地域枠とは?

大学卒業後に、「指定の医療機関に」「指定年数」従事することを定めたものです。
受験生のメリットとしては、
・学費が免除や減額になる
・倍率が(わずかなりとも)低い
・受験チャンスが増える
といった点が挙げられます。

一方で、
・合格後の入学辞退は不可
・出身地(出身高校)の制限がある
・(繰り返しになりますが)「指定の医療機関に」「指定年数」従事する必要がある
など、大きな制限がかかりますので、出願時にはよくよく考える必要があります。

⇩参考
代ゼミWebサイト(医学部入試情報)
2025年度入試の地域枠一覧が、国公立・私立・一般・推薦ごとに掲載されています。※最新情報は各自で必ずご確認ください

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必要なところに、必要な医療を

受験生目線では地域枠へのデメリットもあげましたが、医療を受ける立場の目線から考えれば、そんなことは言っていられません。地域医療の状況はどんどん逼迫してきています。
このままでは、医療機関のある場所に住まいを移さなければ必要な医療を受けられない、そんな人が増えてしまうのです。

▼医師数増加なのに医師不足? 医師偏在マップで見えたこと(NHK・10/22)

▼「北秋田市民病院」 産婦人科の分べんを再来年度から中止に(NHK・2/12)

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そもそもの、医師のワークライフバランスを見直すべき

それでは、医師の待遇改善や入試制度の変更のみで、適材適所に医師が配置できるのか?答えは、おそらく否でしょう。

待遇改善や入試制度の変更含めいくつかの改善策いずれをも推進しながら、そもそもの医師のワークライフバランスを整えることを大前提として、諸制度を見直さなければ、病院の少ない地域(あるいは人気のない診療科)での医師の負担はより重くなり、結果、医療を受けたい患者の受け皿がさらに減ってしまいます。

医師に憧れて日々学ぶ受験生の皆さんが医師になった時、そしてその先数十年、笑顔で働ける環境を作ることができるよう、受験生以外の我々も声をあげていきたいものです。

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次回の記事もお楽しみに!


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