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面接・小論文対策に!医師偏在を考える|医療トピックス

こんにちは。代ゼミ教育総研note、編集チームです。

医学部入試キホンのキでは、志望学部選びに迷っている皆さんや、医学部受験をして(させて)みたいけれど全然知識がなくって困っているという方にも分かりやすいように、丁寧に、解説していきます😊

医学部受験生本人、指導する先生、保護者の皆さんにも知っておいてほしい、今年注目すべき医療トピックスもこの連載でお届けします。

今回は2024年4月の医療トピックスまとめ。医師偏在問題が大きく取り上げられました。気になるトピックをチェックしてみてくださいね。

医療トピックスの重要性については、こちらの記事で☟



●「2024年問題」運送業・建設業・医師の時間外労働の上限規制開始:4月1日NHK

4月1日から運送業と建設業、それに医師の3つの業種で、時間外労働の上限規制が始まります。長時間労働の是正が期待される一方で、労働時間の減少によって、物流や地域医療などに支障が生じると指摘されている、いわゆる「2024年問題」に、社会がどう対応していくかが課題となっています。

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医療体制を維持しながら、医師の労働時間短縮をどう進めていくかが課題。
勤務医が当直勤務をする場合に、仮眠を十分に取ることなどを条件に、休んだ時間を労働時間から除外できる特例「宿日直許可」を労働基準監督署から得る病院が大幅に増加する可能性も?


●劇症型溶連菌の患者、過去最多だった昨年同期の2.8倍…国立感染研発表:4月2日読売新聞

急激に重症化する「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)」の患者数が、過去最多だった2023年を上回るペースで増えている。国立感染症研究所は2日、今年は3月24日までに556人が報告されたと発表した。前年同期の2.8倍に上っている。

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別名「人喰いバクテリア」とも言われる恐ろしい菌。抗菌薬の開発が進んでいる。
(参考記事)


●後期高齢者医療制度 保険料の全国平均が初の月7000円超見込み:4月7日NHK

75歳以上の人が加入する「後期高齢者医療制度」の今年度の保険料は、現役世代の負担増を抑える制度改正などによって、全国平均の月額で初めて7000円を超える見込みとなりました。

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受験生にとっても決して他人事ではない。年金制度や保険料については金融教育でも問われる分野なので、合わせて確認しておきたい。
(参考資料)


●「地域ごとに割り当てを」医師偏在対策で厚労相 日医名誉会長は反論:4月7日朝日新聞

武見敬三厚生労働相は7日、NHKの番組で医師の偏在対策を問われ、「規制によって管理することをやらなければならない段階に入ってきた」と述べた。地域ごとに医師数を割り当てる仕組みの必要性を訴えた形だ。

これに対し、日本医師会(日医)の横倉義武名誉会長は同番組で、「割り当てをするとなると、相当抵抗がある。強制じゃないやり方を考えていただきたい」と注文を付けた。

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管理のみでの解決ではなく、地方の診療所や病院に対して事業継続給付金を支給し、医師が地方に行きやすい環境づくりをする必要があるのでは?


●「国立健康危機管理研究機構」来年4月に設立へ 厚生労働省:4月9日NHK

厚生労働省は、新たな感染症の流行に備えた専門組織「国立健康危機管理研究機構」を来年4月に設立する方針を決定しました。
平時から国内外の感染症の情報を収集し、厚生労働省などに定期的に報告するとしています。
また、感染拡大時には研究開発や医療支援の部門などとも連携し、薬やワクチンなどの開発につなげるほか、診療対応の手引きなども策定するとしています。

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国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合。日本版CDC(アメリカ疾病予防管理センター)ともいえる存在の活躍を期待。


●2023年の日本の総人口 前年より60万人近く減少と推計 総務省:4月12日NHK

2023年の日本の総人口は推計で1億2435万2000人と前の年より60万人近く減り、13年連続で減少しました。一方、75歳以上の人口は初めて2000万人を超え、総人口に占める割合は16.1%と過去最高となりました。

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このまま60万人ずつ減少していけば、約200年後には日本人が消滅する可能性も?4月7日の高齢者医療の記事と合わせて人口問題について考えていきたい。


●医師偏在で年内に具体策 武見厚労相「規制含め前例にとらわれない」:4月15日朝日新聞

地方や一部の診療科で医師が不足している偏在問題を解消するため、武見敬三厚生労働相は15日、規制の導入も視野に入れ、年末までに具体策をまとめる方針を示した。強制的な手法は厚労省内にも慎重論が強いが、武見氏は検討チームの設置を指示した。

医師偏在をめぐってはこれまでも、医学部の定員に地域枠を設けたり、医師の研修制度で都道府県ごとに人数を割り当てたりする対策が試みられてきた。2022年までの10年で医師は4万人増えたが、都市部に集中し、解消につながっていない。

ただ、強制的な手法には日本医師会などの反発が予想され、省内に慎重な意見も根強い。どこまで規制に踏み込むのかは不透明だ。

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強制的な就労制限による医師の偏在対策には2つの問題がある。①医師の就業の自由の問題、②地方での過剰な勤務負担(1人当直など)の問題。特に②が改善されないと根本的な解決にならないだろう。


●“医薬品の費用対効果見極め保険適用判断”検討を提言 財政審:4月16日NHK

国の予算のあり方を議論する財務大臣の諮問機関は、高額の医薬品が増える中、医療費の伸びを抑えるためにも、医薬品の費用対効果を見極めて、保険適用とするかどうかを決める、仕組みの導入を検討すべきだと提言しました。
また、日本では、外来の受診の頻度や医療機関で処方される薬剤費が海外と比べて高い水準にあるとして、症状が軽い場合、市販薬を活用することが求められるとしています。

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医療における費用対効果の程度は、「増分費用効果比※(Incremental cost-effectiveness ratio: ICER)」と呼ばれる指標を用いる。(※リンク先のスライド7参照)

たとえば、新たな治療により比較対照と比べて250万円余分にかかるが、0.5年間の延命が期待できれば、ICERは250万円/0.5年=500万円/年と計算できる。これは「新たな治療を追加して1年間生きるのに、さらに500万円かかる」ということ。どの程度まで保険適用とするか、が問われる状況になっている。


●新型コロナワクチン接種後死亡 遺族らが国に賠償求め提訴:4月17日NHK

新型コロナワクチンの接種後に死亡した人の遺族など、合わせて13人が国に対し「副反応などのマイナス情報を広報せずに被害を広げた」として、合わせて9100万円余りの賠償を求める訴えを起こしました。

17日、東京地方裁判所に訴えを起こしたのは、▽ワクチンの接種後、死亡した8人の遺族と▽健康被害を受けた5人の合わせて13人で、いずれも予防接種法に基づく国の健康被害救済制度で「因果関係が否定できない」として、死亡一時金などが支給されています。

訴状によりますと、原告は、国はワクチンの接種を勧めるために、あらゆるメディアを使って広報した一方、医療機関から上げられる副反応の報告については広報せず、ワクチンの危険性を知ることができなかったと主張しています。


●医師偏在めぐる厚労省の対策に 日本医師会“慎重であるべき”:4月17日NHK

医師の都市部などへの偏在の問題をめぐり、厚生労働省が前例にとらわれない対策を検討するとしていることについて、日本医師会の松本会長は記者会見で「いきなり強制的な力を強く働かせることには慎重であるべきだ」と述べました。

医師が都市部などに偏り、地方の病院で不足する偏在の問題をめぐっては、武見厚生労働大臣が、地域ごとに医師の数を割り当てることも含め、前例にとらわれない対策を検討する考えを示しています。

これについて日本医師会の松本会長は、17日の記者会見で「課題としては非常に重く受け止めている。ただし、人口減少とか偏在の問題を、医療の枠の中だけで解決するのはなかなか難しい」と述べました。

そして、特定の地域での勤務を義務づける医学部の「地域枠」など、すでに行っている対策の効果を見極めるべきだという考えを示したうえで、「いきなり強制的な力を強く働かせることには慎重であるべきだ」と述べました。

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地域枠の要件以外に、明文化されていない「暗黙の了解事項」や、規定に載っていない追加の縛りなどがある大学も。受験校選定時には在学生や卒業生の生の声も聞けるとよい。


●読売新聞社が小林製薬の「紅麹」の問題に関する記事の談話をねつ造:4月17日TBS

読売新聞社は、小林製薬の「紅麹」成分を含むサプリメントを摂取した人に健康被害が出ている問題に関連する記事について、取引先企業の談話にねつ造があったと明らかにし、謝罪しました。

記事の中で、岡山県内の企業の社長が発言したとされる「突然、『危険性がある』と言われて驚いた」「補償について小林製薬から明確な連絡はなく、早く説明してほしい」の2か所と「『早く説明がほしい』と訴える社長」とする写真説明にねつ造があったということです。


●医師の偏在是正へ 財務相の諮問機関 “診療報酬に地域差を”:4月22日NHK

医師の偏在を是正し、限られた医療資源を適正に配分するため、財務大臣の諮問機関は、医療機関に支払われる診療報酬の単価について、医師が不足している地域では引き上げる一方、過剰となっている地域では引き下げるよう求めています。

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医療機関に、診療の対価として支払われる「診療報酬」。連動して患者負担も地方では引き上げ、都市部では引き下げとなるのか?


●小林製薬「紅麹」問題 延べ266人が入院(29日時点)厚労省:4月30日NHK

小林製薬の紅麹の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、厚生労働省は、29日の時点で延べ266人が入院したことが小林製薬からの報告で明らかになったと発表しました。
小林製薬の紅麹の成分を含むサプリメントをめぐっては、摂取したあと、腎臓の病気を発症するなどして、これまでに5人が死亡し、全国で健康被害の訴えが相次いでいます。


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