ゲームブックの金字塔「火吹山の魔法使い」の実況中継動画がリリース! 「俺の輝いていたあの時代」が蘇ります。
こんにちは。ゲームブック投稿サイトを運営しているものです。
昨日「もう寝ようかなー」と思って最後にTwitterで「ゲームブック」と言うキーワードで眺めていたら、こんなTweetを発見しました。
な、何……!
「火吹山の魔法使い 」の実況中継!?
多くのゲームブックファンを魅了して止まないあの名作の実況動画があるとは……。
しかもこの動画を作った方はゲームブックの事はあまり知らなかったようです。
よくぞ題材にゲームブックを選んでくれたなあと感心し、半分寝てましたけど見ちゃいましたよ、コメントも付けて。
その動画を紹介したいと思います。
火吹山って
はい。今更言うのも何ですが、名作です。
因みに「ひふきやま」と発音するのか「 ひふきさん」と言うのかは議論の余地があるみたいです。筆者はどっちでも良いと思っています。(ひくちかけやま、って言いたいです←偏差値低すぎ)
そもそも、英語を日本語に直すのって100%は無理ですからね。(レリゴーが有名)
そして日本語って厚切りジェイソンさんがキレまくっている(ご指摘している)ように、Why Japanese People? って思うことが多々ありますから「これでいいのだ」です。
人気衰えず
1984年当時は世界中でヒットし、今年春にはニュージーランドの会社(Tin Man Games)が作者のスティーブ・ジャクソン(UK)氏とイアン・リビングストン氏の了承を得てPC用のアプリをリリースする予定です。
以下、Fighting Fantasy: The Warlock Of Firetop Mountain by Tin Man Games — Kickstarter より画像引用
クラウドファンディングのKickstarterで集金を募ったらアッといえる間に目標額(15,000豪ドル)を越し、最終的には54,676豪ドル≒442万円に達しました。
1,257人がパトロンになったわけですが、そのうちの一人は筆者です。
どんなPCアプリになってるんだか、入手出来たらブログで報告します。
動画はコレ
どうですか? 懐かしいですね。あんまりドアを開けずに前に進んでいるところがいいですね。ネタバレしにくい仕様になっています。(あわやせっかく見つけた鍵の番号をメモし忘れそうなところもいいです)
恐らくこのような進め方だと、最後宝箱を目の前に泣き出す、と言うオチだろうなあと予想がつきますが、それでいんじゃないでしょうか。
著作権とネタバレ
ゲームの実況中継が盛況でアメリカではそれがメインストリームとも言われますが、ゲームブックの実況中継は難しいものがあります。
リアルタイムゲームは上手い人の見本プレイを見たからといって、実際に下手な人が真似をしようと思っても難しく、ネタバレにはならず、寧ろ「ああなりたい」「やってみたい」と販促効果を促します。
ゲーム制作サイドと実況中継者、動画閲覧者はすべてWin-Win-Winの関係になれます。
ところが小説や漫画など物語だと、ネタバレになるので、「動画見たからもういいや」となってコンテンツが売れなくなるリスクを抱えてしまいます。
これは困ります。そうなった途端、制作サイドは「著作権の侵害だ」など様々な理由をつけて阻害に勤しむでしょう。
なので筆者もYouTuberに自作ゲームブックを紹介してもらいたいと思うことも多々あるのですが、それだとコンテンツがユーザーに見てもらえなくなるよなあとジレンマを抱えていました。
過去の絶版ならいんでない
でも火吹山は絶版です。確かに中古品をAmazonで入手することは可能ですが、殆どの方は新規ではなく「昔懐かしい」と思って買うんじゃないでしょうか。
店頭で売っていることはほぼ皆無ですから、制作サイドも「書籍が売れなくなるから止めて欲しい」と言うことはないでしょう。
そして先にお伝えしたTin Man GamesのPCアプリも、書籍版火吹山で遊んだ人たちをターゲットにしているに決まっています。
つまり書籍版の世界観を保ちながら既に書籍版の火吹山で遊んだ人こそ楽しめる内容になっているはずです。
であれば、この実況動画はPCゲームアプリの販促にも繋がるかもしれません。
そして何より、ゲームブックの存在を多くの人に伝える可能性を秘めています。
ゲームブック復旧への道のり
ゲームブックはオワコンと言われることが多いです。
創土社が復刻版の「火吹山」を出版したり、ゲームブックラボRやiGameBookが様々なゲームブックを携帯アプリやスマホアプリで復刻という試みをしてきましたが、いずれも現在まで継続はしていません。
漸くSCRAPが「謎解きゲームブック」シリーズをスマッシュヒットさせたり、3 Minutes Gamesが「Lifeline…」シリーズを日本と中国で流行らせてくれたり、と言った動きが出てきました。
そして先日、なみなみならぬ熱い思いでこのサイトが立ち上がりました。
往年の名作ゲームブックを電子書籍で復刻版をリリースするというサイトです。
その流れの中で、今回絶版である「火吹山 」の実況動画は、我々ゲームブックを知っている世代だけではなく、知らない人たちにも広めてくれる取り組みだと思います。
まとめ
なので実況動画は「著作権」や「ネタバレ」云々言う前に、「ゲームブックは面白い」と言う事を伝えてくれる非情に有難いコンテンツなのではないでしょうか。
恐らくイアン・リビングストン氏も、デストラップ・ダンジョンの萌え化の時よりは呆れないで温かく見守ってくれることだと思います。(あくまで想像です)
純粋に火吹山を、ゲームブックを楽しもうではありませんか。