脱出おひとり島の作品とキャスト感想記【ネタバレあり】
Netflixで公開されている脱出おひとり島を見終わりました。とにかくおもしろい。とにかく語らいたい。
バチェラーで食傷気味だった恋愛リアリティショーですが「なんか面白い」という評判を耳にして一気見してしまいましたよ。
ちなみに脱出おひとり島を見ている人の視聴率は100%でしょうから説明は不要でしょうが、バチェラーを知らないという方へバチェラーはこんな感じの恋愛バラエティ番組です。
さて、この記事は脱出おひとり島のエピソード8、つまり最後まで見た人向けのネタバレ有りな内容となります。未見の人は今すぐNetflixプレミアムに登録をして4画面同時視聴、1.5倍速で見てからこの記事を見てほしい。
(と言いつつネタバレOKな人は一通り読んでこれをキッカケに観てくれると嬉しいです)
まずは脱出おひとり島の凄いところから。韓国もの大好きな方々と語り合いたい。
凄いとこ①:構成の秀逸さ
さて、まず全体の構成だが「脱出おひとり島」、全体の構成がとても秀逸。
バチェラーとバチェロレッテ(以下バチェバチェ)はたった一人の男・女を争いデートにも誘われずどんなに酷い仕打ちを受けても「全員がバチェバチェを好き」というなかなかの無理筋な設定がある。
脱出おひとり島はわざわざそんな面倒な設定はなく、普通に男女の自由恋愛が行われテラスハウスに近い構成だろう。
じゃあテラハでいいやん!となるがテラハはテラハで普通に仕事をしながら参加ができ何なら外でも恋愛できたり「あ、俺無理だ」と見るや新東京編の翔平のように突然深夜に家を出るという夜逃げ同然の禁断のカードを切ることもできてしまうが、おひとり島は閉鎖空間でスマホも使えず、しかもデートをしないとタンパク質がほぼ虫しかない地獄島から一生抜けられないというハードモードのためみんなデートをするために必死だ。
しかも前回と同じ人をデートに誘えないといういかにも秩序を崩壊させるためのルールもあったり参加者は辛いだろうが視聴者は楽しい仕掛けとなっていて恋愛バラエティ番組の良いところ取りした構成がとてもよくできていた。
凄いとこ②:美男美女の集まり
今までテラハやバチェバチェに慣れていて脱出おひとり島を気軽に鑑賞した身としては度肝を抜かれた。
全員が美男美女、スタイル抜群の博覧会。国が国なら全員がバチェバチェでお笑い枠みたいな人が一人もいない。
しかも男は例外なくマッチョ。地獄島に着くやいなや男性陣の話題は「食べられるものにタンパク質がない」ということばかり。
明かされた参加者の経歴が男性陣は経営者、女性陣は有名youtuberやモデルばかりで果てにはソンミや東方神起と踊ってたダンサーまでガチハイスペックが出てきて次のバチェラーを純粋な気持ちで観れる自信が残念ながらもうない。
ちなみに登場人物の名前は三国志よりも覚えづらい。
シフンだかセフンだかソフンだかが大量発生するので何度も紙に書いて覚える必要があった。
残念な点
非常によくできた脱出おひとり島だが残念な点が一つだけある。
それは「途中参加者が圧倒的に不利」ということだ。
ドラマの中盤に3人の途中参加者が島にやってくるのだが最終的には見事3人とも撃沈。
ヒョンビン似のセフンを好きになったソン・イェジン似のスミンがまくって「愛の不時着カップル(もどき)誕生か?」という期待も早々に儚く散ってしまい、無類の相撲の強さを見せつけ日本相撲協会もビックリなセクシー男ヒョンスンはジアに「最初からいれば違った」などともうどうしようもなさすぎる理由でやんわり振られる始末。
途中参加者の存在は重要であり、もしいなかったことを考えると犬男ヒョンジュンがメンヘラになることなく圧勝で終わっていただろうし、セフンの名シーンも完成しなかっただろう。
ただもう少し時間が欲しかった。もう少し時間があればきっとヒョンスンとイェウォンがくっつくというもう一つのドラマがあったと思うし遅れてきたソン・ミンジは「鼻がキレイ」という理由以外で男を見る時間があったかもしれない。
続いては圧倒的独断と偏見に基づく脱出おひとり島の人物評をつらつらと書いていく。何度も言うようだができれば語らいたい。
出典:https://www.netflix.com/jp/title/81436209
ムン・セフン
主人公度:★★★★★
脱出おひとり島の主人公は間違いなくセフンだった。
愛の不時着ヒョンビン似で梨泰院クラスを想起させる飲食店経営者という韓国ドラマ属性を全て備えた男は序盤から存在感抜群。
「ピンクのシャツが似合う」という一言で恋をしてジヨン目がけて一直線。
二度もデートが成就せず冷たくあしらわれるも途中手にとった本に何故か「続けなさい」と書かれている主人公っぷり。勝ち取った初めての天国島行きの切符でジヨンを誘いそのまま大逆転のカップル成立へ。
途中参加の二人がセフンのことが気になってアピールをしたことが素晴らしい伏線となりこのドラマ最大の盛り上がりシーンに。しかもBGMは梨泰院クラスともう参りました。ジヨンとセフンは今作のNo1好きカップルでした。
キャラもとにかく最高。好きです。
キム・ヒョンジュン
犬度:★★★★★
今作のイケメンNo1は彼でしょうか。ザ・韓国のイケメンという顔だけでなく身長の高さと顔に似合わない程マッチョメン。
「血管が好き」とジアに惚れ込まれそのままヒョンジュンもゾッコンに。最後は元々知り合いのヒョンスンとの争いの末ジアと結ばれ「持つべきものは友でなく血管でした」とインタビューで語ったとか語ってないとか。
最後の方はメンヘラ化してしまいこの先が心配です。
とにかくライバル意識が強く真面目で相撲大会のときもいきなりライバルであるシフンとルール無視の一騎打ちをしようとみんなの真ん中に突撃して鎌倉武士vs元寇みたいなやられ方で他全員に袋叩きにあってあえなく撃沈。
感動のカップル成立シーンでもジアに「行こうワンちゃん」と呼ばれていたのもこの先が心配です。
キム・ジュンシク
いい人度:★★★★★
今作の空気of空気大賞受賞です。
元浦和レッズ槙野にソックリでディフェンス力が高めなのか全然攻めません。槙野のほうがディフェンスだけどよっぽど攻撃的。
イェウォンとくっついたのも何か成り行きっぽいし、最後のカップル成立のときもイェウォンにカップル不成立フェイントをかけられ変な声をだしながら「バイバイ」と言う始末。
いやまじであと少し時間があったらヒョンスンにイェウォンを奪われていただろう事実は"いい人"がモテない不条理を感じてとても辛い気持ちになってしまう。
めちゃくちゃ紳士で優しいイケメンなので人間世界では彼氏・旦那にしたい大賞を受賞するでしょうが残念ここは脱出おひとり島。あまり撮れ高もなく終了。
彼の笑った顔は本当に素敵です。幸せになってほしいランキングトップのジュンシクさんでした。
オ・ジンテク
身の丈を知った度:★★★★★
ジュンシクさんが槙野ならジンテクさんは中田英寿。
登場シーンはド派手に登場でマジで中田かと思ったのに意外にも優しい系かつ優柔不断系で愛されボーイ。通称:身の丈を知る男。
初日の好感度調査で一枚も手紙をもらえず焦ってソヨンに猛アピール。
その後ジヨンとのデートが成立し似合わない顔パックを楽しみながらうつつを抜かすもそこは身の丈を知る男。最後は安牌な方に着地をして事なきを得ました。
メンバーの中で唯一のヒゲモジャ系でキャラも立っていたしなんだかんだ一番一般人っぽくて親近感湧いて好きなキャラでした。
歴史に"もし"が許されるのならば、相撲大会の順位でジンテクが二位でセフンより先に選べたとしたら誰を選んだか?
ジヨンを選んでセフンのクライマックスを消していたのか"身の丈を知る男"ゆえにしっかりソヨンを選んでいたのか。
そこだけが気になって夜も眠れない。
チェ・シフン
笑顔度:★★★★★
序盤は彼を中心に回っていたと言っても過言ではないでしょう。
アイドル顔負けフェイスで年齢なんと30歳、最初の2回でジアとジヨンという二代人気女性と天国島で楽しんじゃうというチートっぷり。
デートでも余裕がありこりゃモテるなぁというシフンさんでしたがそんな彼は血管男及びメンヘラヒョンジュンに打ち砕かれます。
ヒョンジュンはライバル心もメラメラ、血管もバキバキでシフンと対峙。「決めた人が一人いる」というジアの発言が自分ではないことを悟り今度はめでたくシフンさんがメンヘラモード入り。
途中参加した「一番顔が好き」ことスミンさんに誘われて天国デートをするも「救ってくれてありがとう」だの「愛すよりも愛されたい真剣(マジ)で」と逆kinki kidsなことを言い始めて男女として向き合いたいスミンさんを傷つける始末。
でも、最後は自分の気持ちに真っ直ぐに既に勝敗が決していたジアの元へ行ったところは良かった。
報われることはなかったけど彼の最後の笑顔は朗らかで素敵でした。
チャ・ヒョンスン
セクシー度:★★★★★
突然現れたラスボスヒョンスン。
セクシーな顔立ちなダンサーはソンミや東方神起と踊っていたというとんでもないスペックの持ち主。色気という意味では★百個あっても足りないし、相撲はとにかく強くて負けず嫌いで勝ち取ったジアとのデートでは痛々しい絆創膏をさらしていました。
やはりオスは強くてなんぼ。その後女性陣はヒョンスンの話題でもちきりになったし間違いなくイェウォンはヒョンスンに惹かれていた。
そんな"最強の男"ヒョンスンはジアに猛アタックをするも「最初からいてくれたら変わってたかも」に加え「顔だけは一番好き」と挽回不能な理由で振られてしまいあえなく撃沈。
いやヒョンスンかっこよすぎて一番スキだったかも。
彼が途中で来る役で本当によかった。
続いて女性メンバー
シン・ジヨン
ヒロイン度:★★★★★
今作のヒロイン的存在のジヨン。登場シーンから華やかで男性をメロメロに。
何故か初日の好感度調査では一枚ももらえないもののジンテクのように焦ることなく機を待ちます。これぞヒロイン。
その後セフンの猛アピールを受け流しつつも最初にデートをしたシフンはジアにメロメロに、ジンテクはソヨンに支配され主人公以外の選択肢が勝手に狭まってくのもヒロイン感満載。
でも逆境を跳ね除けデートに呼んでくれたセフンの優しさに惹かれ、エピソード7の最後にはジヨン自身がデートの相手にセフンを選ぶというできすぎている展開に全米が涙を流しました。
作品を通して男性への主義主張がはっきりせず、のらりくらりとしているのもヒロインっぽい。
トロント大学で身長168cmでこの美貌。何度リセマラをすれば辿りつけるのか。序盤まではジヨンの髪をかきあげる回数を必死に数えていたが数が多すぎて断念したのでこれからの人は是非挑戦してみてほしい。
とにかく今作を通した圧倒的ヒロインでありNo1のお気に入りです。
カン・ソヨン
人間度:★★★★★
ソヨンは今作を通じて一番人間らしいムーブをしたように思う。
彼女は最初からセフンに惹かれていた。ジンテクの猛アタックを受けて一度はジンテク派閥に加入をするものの、長であるジンテクとの間に亀裂が入るとセフン派に戻る素振りを見せる。
しかしこのときセフンに「あいつ(ジヨン)お前のこと嫌いだよ」という恋愛マニュアルのやってはいけないランキング1位に入る陰口をしてしまい、セフンと喧嘩になってしまう。
自分の本心を伝えられないもどかしさを感じた視聴者は多かったのではないか。最初はセフンと両思いだったと知ったときの彼女は本当に乙女なかわいい顔をしていたし、好きな人が別にいることがわかっている異性に対して「それでも私はあなたのことが好き」と伝えるのは想像以上に過酷なものなのです。
その後はあっさりジンテク派に戻り熟年カップルのような安定感で天国島を謳歌するところに人間味を感じる。
実際ごく一部の選ばれた人間を除き、このパターンが一番うまくいくように思う。
これでいいんだ。きっと。これでいいのだ。
アン・イェウォン
時間なかった度:★★★★★
ジュンシクと並び序盤完全に空気だった彼女はヒョンスンの登場で覚醒。積極果敢にアピールをするもののジアにヒョンスンとの芽を奪われ時間切れ。最終的にはジュンシクとカップルになったがその際にカップル不成立フェイントを掛けており、そこに彼女の100%納得していない未練みたいなものを感じた。
ちなみにこの類のフェイントはソヨンが最後のデートにヒョンスンを誘うと見せかけることをジンテクにもやっており、「舐めたことしてると他の男のところに行くわよ」という女性の意地を感じる。女性凄い。
イェウォンはヒョンスンに惹かれていたと思うしもう少し時間があればきっとくっついていたであろう。
作品を通じてジュンシク一筋だった彼女がヒョンスンの登場により輝きを見せた瞬間は、男性にとっては非常に残酷であると共に女性は惚れた男の側にいることで更に輝きを見せるのだと見せつけられたのだった。
ソン・ジア
モテ度:★★★★★
ソン・ジアさん。とにかくモテる。確かに可愛くてスタイル抜群でモテる要素は多いのだが何があそこまで男性を駆り立てるのか。色気というものが存在するとまざまざと見せつけてくれるジアさんは序盤からエンジン全開。
シフンをあっさりメロメロにしてヒョンジュンを犬に仕立て上げ最後はこちらも色気抜群男ヒョンスンをも虜にした。
彼女は「血管が好き」や「身長が高い人が好き」と公言しており、そこにピタッと当てはまったのがヒョンジュンであり、「顔が好き」には当てはまったヒョンスンは最後時間切れもありそこを埋めることができなかった。
彼女の行動は終始モテ女であり、性格的なところではなく男性的な要素で相手の判断をしているように見える(ヒョンジュンに対しても居心地は悪いと言っている)
それが彼女の魅力でありカップル成立の際も「ワンちゃん行くよ」的なことを言い放ちお姫様抱っこでフェードアウトするというお姫様ポジションを維持したまま終了を迎えた。
それにしても作品を通してyoutuberにダンサーに「人に見られる・人に魅せる」仕事は色気が出るのだなと感じさせられたのであった。
キム・スミン
引き立て役度:★★★★★
中盤で途中参加したスミンさん。とにかく物語を引き立ててくれた。
彼女がセフンに想いを持ったことによりジヨンに何らかの感情が芽生えただろうし、セフンがデートに誘う人を決める6話の名シーンも生むこととなった。
最後はシフンと関係を育みに行くが、傷心したシフンになぜか「救ってくれてありがとう」と言われるわ「愛されたい」とか言ってたはずのシフンがカップル成立シーンではスミンを振りジアへの想いを貫き通すというそこでも名シーンを演出した。
彼女自身とてもキレイで可愛くてソン・イェジンに似ていてヒロイン属性はありそうなので次回作に期待したい。
ソン・ミンジ
鼻が好き度:★★★★★
中盤で途中参加したもう一人の美人女性ソン・ミンジ。
時間がない中で最初に「鼻が好き」という理由でセフンをデートに誘うのだが、セフンが自分が好きなゲームやヒップホップが大嫌いという何ともアンラッキーな気まずい展開で他に行くと思いきやミンジの愛はそんなことでは終わらない。
その後もセフン一筋ムーブを繰り広げたが時既に遅し。セフンとジヨンは物語のクライマックスへ最終滑走を始めており、ミンジも見事に引き立て役となってしまったのであった。
彼女が男性を選ぶ理由として語った点が「鼻が好き」以外になく、もう少し時間があれば別の理由で男性を好きになれたのか、はたまた「二番目に鼻が好き」と別の男性を好きになったのかは残念ながらもう知ることができない。
気づいたら6,000字を超えていた!他にもまだまだ語りたいことはあるけどこの辺で。まだ観てない人は絶対チャンレンジしてほしいおすすめ作品。
ありがとう脱出おひとり島!次のシーズン出たら必ずみます。