激震ってほどじゃないと思うが、創価学会で小さな小さな対立があったそうな
週刊文春にこんな記事が出た。
ただし有料。
これ、簡単に言っちまうと、創価学会の元副教学部長の須田晴夫って人が、学会の教学は間違ってると指摘したという、ただそれだけの話。
須田晴夫のホームページ 『創価学会教学要綱』に関する原田会長宛て書簡
『宮田論文への疑問』はWORDのdocxファイルのダウンロードリンクが張られていて、[『創価学会教学要綱』に関する原田会長宛て書簡]の方はPDFファイルのダウンロードリンクが張られている。
『宮田論文への疑問』の目次はこんな感じ。
[『創価学会教学要綱』に関する原田会長宛て書簡]の重要部分を抜粋するとこんな感じ。
なお俺は日蓮宗も日蓮正宗も全然知らんけど、言いたい事は読むと理解できるので、別に教学の知識がなくとも何となくわかるよ。
創価学会が元々は日蓮正宗という宗派の法華講(信徒団体。日蓮正宗では信者達が法華講と呼ばれる信徒団体を作る点に特徴があり、法華講は宗門である日蓮正宗と僧侶らに従うという関係になる)で、日蓮正宗は教義上の食い違いから日蓮宗を離脱したという点を理解していればOKです。
あと身延っていうのは日蓮宗の総本山久遠寺があり、日蓮宗の事を指してる。
それから下記の奴読んでもチンプンカンプンの人の為に、俺が読んで「こういう事だろうな」と認識した意訳を書きますので、読んで意味不明だったとしても安心して下さい(笑)。
抜粋というか、大部分の転載になってしまったような気が(笑)。
結構深い話ですが、正直、信徒以外には全く関係のない話ですね。
で、ここからが意訳です。
べらんめえ調で書こうかと思ったのですが、滑り倒しそうなので普通の文体で書きます。
太字にしておきます。
今の創価学会の教学は、日蓮宗の教学そのものだ。
創価学会は日蓮正宗の法華講として始まったので、当然、教義・教学も日蓮正宗のものを継承してきた。
破門から30年以上経過したという事で、創価学会の独自色を出したい事は理解する。
しかし、日蓮正宗自体が、教義・教学上の対立から、日蓮宗を離脱して成立した日興門流の教義に基づく宗派である。
日蓮正宗は、創価学会を破門した事で邪教化した。
だが、日興門流が邪教になったという事ではない。
創価学会は日興門流の教義に信仰を置く仏教団体であり、日蓮宗の教学・教義に合わせて日興門流を否定するのであれば、それは創価学会の存在そのものを最初から「間違っていた」と否定する事に他ならない。
同時にその事は今まで創価学会の教義・教学を信じ、信心を怠らず、功徳を積んできた創価学会員らの信仰の成果全てを否定する事に繋がる。
断じて許される事ではない。
日蓮正宗が邪教化した今、日興門流を正統に継承する真の宗派は、創価学会に他ならない。
教義・教学を日蓮宗と同じくし、日興門流を離脱するというのであれば、そのような重要な信仰の肝(核)に該当する事は、一部の研究者ら一握りのメンバーによる議論だけで決定すべき事は許されない。
多分これで意味が解るんじゃないかなと。
細かいところ間違ってるかもしれんが許して(笑)。
はっきり言って相当ヤバい事が書かれてる。
宗教団体で信仰の核心部分にある教義やら教学やらを変更したら大変な事になりますよね。しかもその内容がこれまで信じてきた教義を否定するような代物だったとしたら、信者からしたら、俺達は一体何を信じてきたんだ?という話になる。
ところがそれを学会が学会員達に無断で勝手にやり、しかもきちんと説明すらしていないというので、その事に創価学会の元副教学部長の須田晴夫って人が痛烈な突っ込み(批判)を入れたって流れだ。
だけどねえ……。
でもご存知の通りで、創価学会ってとうの昔に宗教団体とは言えないような単なるコニュニティー団体に変質してるって話もあるんだよね。
この件、相当とんでもない話で、まともに宗教団体として機能していたら、大量の脱会者が出て分裂騒ぎになってもおかしくないような内容なんだけど、どうせ何にも起きません(笑)。
厳密には、非常に信仰心が篤く、教義や教学を熱心にやっていて、この変更に怒って脱会する人が出る可能性は全くないわけじゃないが、そういう人は恐らくとっくの昔に脱会しているだろうから、ごく少数に留まるだろうってのが俺の見立て。
ただ、この問題を利用して、今まで虐げられていた人達、例えば池田派と呼ばれている様な学会員グループとか、池田派で脱会済の元学会員のグループだとかが、戦いを仕掛けて学会を分裂させて、我こそは池田創価学会の正当な継承者だ、みたいな事を唱えて、新団体を設立するといった大分裂劇が起きないという保証があるわけじゃない。
が、10年くらい創価学会を見てきているが、どうせそんなものは起きないだろうなあ、というのが個人的な感想。
日蓮宗や日蓮正宗系は、昔から、日蓮に倣って正統派論争を繰り返し、我こそは日蓮の正統な継承者だと豪語して、それで分裂する事を繰り返してきたわけだけど、今回の須田晴夫氏による批判も、それに倣った典型的なものだと言える。
流石に「創価学会こそが日興門流の正統な継承者だ」と、本当に継承している伝統仏教の一宗派である日蓮正宗をさしおいて豪語するような失礼な真似をするとは思いもしなかったが(笑)(そもそも創価学会が破門されたのは学会側に非があるわけで……)、反面、こういう主張を聞くと、「ああ、やっぱり創価学会も日蓮系なんだな」と、思わず笑みがこぼれてしまうのもまた事実。
ちなみに創価学会の立場だが、これは日蓮正宗が言っている通りで、あくまでも信徒団体に過ぎない法華講から始まった在家信徒の団体が、宗門を乗っ取ろうとして謀略を仕掛けた挙句に見抜かれて失敗し、その事を理由に破門された時点で、信徒団体としては破綻している。
大体、信徒団体が破門した宗門を邪教呼ばわりして、自分達こそが宗門が継承してきた信仰の正統な後継者だと豪語するなんて、聞いた事がない。
なお須田晴夫氏を信仰を持つ経験な仏教徒と位置付けて発言を分析した場合には、この発言が正当なものであり、正当な批判に当たるという事は言うに及ばず。
所詮、カルト教団だから、教義も教学もいい加減だし、信者である会員の気持ちや信仰心の事なんて全く考えてやしないんだから、平気でこういう『創価学会の根本教義を変える重要問題を一部の研究者ら一握りのメンバーによる議論だけで決定』(『創価学会教学要綱』に関する原田会長宛て書簡より再引用)しちゃうわけで、学会が単なるカルトだって事を物語る出来事の一つに過ぎない。
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