無言の彼女からもらったエール…その姿は僕の背中を押していた!
今回は、学生のころに受けた開頭手術直後から、数週間の間にあった話です。
術直後は看護師さんの目が届きやすい観察室という所にいた僕。
そこは、一般病室よりも閉鎖的というのか?医療者以外は立ち入ることができませんでしたし、医療機器がたくさんあって集中治療室のような感じでした。
そこにいた期間は、胃の方から湧き上がってくる痰?唾液?を思うように体外に出すことが出来ない苦痛の時間でした。その理由は、長い時間気管に酸素などのチューブが入っていたために、気管の荒れや咳払いで出す力(肺活量?)が低下していたからだろうなと今思います。
僕は術後に気が付いた時は、すでに左半身麻痺になっていましたから、お腹あたりの掛け毛布の上に置いてあるティッシュを、なんとか動く右手で取り出しては、口元へ持って行き痰?唾液?を練りつけていました。
練りつけたティッシュですが、床のどこにゴミ箱が置かれているのかがわかりません。
ですから…
(ここらへんにあるんじゃないかな…)
そんなことを思いながら、ゴミ箱の位置を予測して床にポイッとティッシュを投げていたんです。(右腕の可動域が限られていましたから、床ヘティッシュが落ちる場所は限定的であったと思います)
「トントン(扉をノックする音)」
「失礼します…」
毎朝、ゴミを回収するために同じ女性が観察室へやってきます。医療関係者以外は基本的に立ち入りできない部屋にも、その女性は入ることができたのでしょう。
床へ乱雑に放り投げられたティッシュに、初日はびっくりした表情を浮かべていましたが、手際よくゴミを回収して無言で出ていかれます。
目を開けるだけでも苦しい時期でしたから、そんな彼女には助けられた気がしていたのですが、最初の数日は困ったことが一つ。
それは、なぜか左側にゴミ箱を置かれて出ていかれること…
落ちているゴミはもちろんのこと、ゴミ箱自体も右側にあるはずなのに…
左半身麻痺の僕にとっては鬼門とも言えるエリア・・・
(オイオイ、なんでそっちに置いていくんだよ~回収後は、元あった右側に置いてくださいよ~)
観察室を出ていかれるときに声かけをしたかったのですが、声が出ないもので…(発声困難になったのも、長い時間気管に酸素などのチューブが入っていたためだと思います)
ま~それでも療養の妨げになるべくならないように、ゴミを回収してくれていたのは事実!
(いつかきちんとお礼を言いたいな~)
そんな僕にチャンスがやってきたのは、観察室から一般病棟に移ったころ。
「えっと…あのころは、床にゴミを投げ放題で申し訳ありませんでした…」
言葉を詰まらせながら感謝の思いを伝えた僕に、彼女は優しくこう言ってくれたんです!
「それだけ苦しかったのですから仕方がありませんよ!良くなってうれしいです」
あの時は嬉しかったな~
いかがでしたか?
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