夜話詩

小説書く練習中です!ジャンルを問わず色んな小説を書いていきたいです!

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最近の記事

愛情崇拝 4

四章〜感染〜 1,死体が三つ、四つ 圦河町。今回この地にやってきたのは、ある事件の取材のためだ。まず一つ目、ストーカー男凍死事件。詳細はわからないが、何の変哲もない主婦をストーキングしていた男がその主婦の家の冷蔵庫の中で凍死していたというものだ。そして二つ目、児童保護施設同時殺人事件。まず一人、その施設に入っていた男の子が同施設の女の子に頭蓋骨を粉砕されて殺されたそうだ。でまた一人、その近くで警官の発砲によって施設で生活していた女の子が殺されたらしい。どうやらその女の子って

    • 愛情崇拝 3

      三章〜教え〜 1、聖母 「お母さん、離婚したから。」 私がまだ四歳だったあの日、その日から突然お父さんは私の前に姿を表さなくなって、私はお母さんと二人で暮らすことになった。別にお父さんに特別な思い入れがあったわけじゃないし悲しさはそんなになかったけど、一度開いたその穴が埋まるのは当分先なんだろうなと子供ながらに感じていた。お母さんとの二人暮らしも、特段面白いこともなければ辛いことがあるわけでもなかった。お母さんの口当たりはすごく強かったけど、暴力は受けなかったしなによりお

      • 愛情崇拝 2

        二章〜家族〜 1,やってきた幸せ 「ただいま〜」 家に帰って、お母さんとお父さんが帰ってくる前に晩御飯の用意をする。時計の針は七時前を指していた。お母さんもお父さんも仕事が忙しくていつも帰ってくるのは九時頃だから、洗濯物を入れたりお風呂を沸かしたりしているとちょうどいい時間だ。それにしても、今日の施設はとても楽しかった。 私の名前は五十嵐 未央。この圦河町に住む普通の高校生。今学校と、ボランティアでやってる児童保護施設のお手伝いが終わって家に帰ってきたところで、お母さんと

        • 愛情崇拝

          あらすじ  日本のどこかに、圦河町という町がある。本当になんの特徴もない町で、なにか名産がある訳でも名所がある訳でもなく人が外からわざわざやって来る理由が全くない町だった。物流も普通で、インターネットの普及率が悪いという訳でもない。人間の出入りという観点で見れば閉鎖的とも言える静かな町だ。ただ唯一この町で特徴と言えるものがある。それは、「愛」を重要視する人間が多く住んでいることだ。愛とは、それを扱う人間と環境によって様々な姿に形を変える。人の数だけ愛の形があり、それはきっと全

        愛情崇拝 4