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キーエンスへの転職記〜応募から入社まで
この記事でお伝えする内容
この記事では、私が中途入社したキーエンスのデータアナリティクス事業の採用に特化した内容です。
この記事における選考プロセスは上記部署の選考プロセスを指します。
以下の3点を中心に7つの章に分けて順を追ってお伝えします:
選考プロセス全体の流れ
各選考プロセスにおけるポイント
選考全体の振り返りと成功の秘訣
この記事を読むと得られるもの
実践的な転生活動準備のヒント
実際に選考を受けた経験を基に、選考対策に役立つ具体的なアドバイスを提供します。書類の書き方や面接での答え方についても詳しく解説します。キーエンス選考でのリアルな体験談
一次情報としての実体験をもとに、圧迫面接の噂の真相や、選考での具体的な質問内容、面接官の反応を赤裸々に語ります。
1. はじめに
私がキーエンスの営業職の選考を受けたのは、金融機関でのキャリアに限界を感じ、異業種で自分の営業スキルを試したいと思ったことがきっかけでした。特にキーエンスは、営業利益率50%を超える高収益企業であり、営業としての腕を試すには最適な環境だと感じました。
ただ、キーエンスの選考についての情報は非常に少なく、ネットで見つかるのは「厳しい」「圧迫面接」といった漠然としたイメージばかり。
そもそも新卒採用の情報ばかりで中途入社の情報が少ない(というかほとんどない)
そこでこの記事では、私が実際に経験した選考プロセスを具体的に解説し、準備のポイントをお伝えします。
2. 書類選考:成果の「数字化」が重要
キーエンスの書類選考は単なる応募書類の提出にとどまらず、「あなたが即戦力として活躍できるか」を見極める重要なステップです。この段階を通過するには、「具体性」と「簡潔さ」が鍵になります。私が書類選考を通じて学んだポイントや、選考を突破するために役立つ具体的なアプローチを共有します。
応募書類作成の核心:なぜ数字化が重要なのか?
キーエンスは会社として「合理主義」を徹底しています。実績を評価する際も、感覚的な成果ではなく、明確な数値を基に評価します。そのため、職務経歴書や履歴書でも、数字で裏付けられた成果を示すことが必須。具体的な数値がないと、「この人が本当に成果を上げられるのか?」という疑念を抱かれ、書類選考での通過は難しくなります。
記載例と解説:どのように成果を伝えるべきか
以下に、具体例を交えた解説します。
売上実績
記載例:
「年間売上目標1億円に対し、達成率120%を実現。チーム内順位は20名中1位。」ポイント:目標と達成率を明示し、相対的な位置(チーム内順位)を追加することで成果のスケール感を強調
新規顧客開拓
記載例:
「月20件の新規アポイントを取得し、成約率10%(月2件成約)を継続的に達成。新規案件の売上比率は全体の30%に寄与。」ポイント:行動量(アポイント数)と成果(成約率・売上比率)をセットで記載することで、努力が成果に繋がっていることをアピール。
課題解決型の営業事例
記載例:
「顧客の在庫回転率低下という課題に対し、適正在庫を実現するソリューションを提案。在庫削減効果30%を達成し、年間3,000万円の契約を獲得。」ポイント:顧客の課題→提案内容→成果という流れでロジカルに記載。キーエンスのようなソリューション提案型営業に適性があることを示しました。
情報整理のコツ:簡潔かつ明確に書く方法
私が入社した新規事業部ではテキストコミュニケーションが多く、この部分は提出書類でチェックされます。そのため、書類も「短時間で内容が理解できる構成」であることが重要です。以下の工夫を意識するだけで、読み手の印象が大きく変わります:
箇条書きを活用する
長文ではなく、1行または2行以内に要点をまとめる。
例:「前年比120%の売上増加」「新規顧客開拓:月20件アポイント、成約率10%」
過剰な情報を削る
読み手が理解しやすい内容を優先し、不要な詳細(具体的な取引先名や無関係な業務内容など)は省略する。
書類選考対策:これから応募する方へのアドバイス
数字を徹底的に振り返る
自分の営業成果を具体的な数値で洗い出し、それを裏付けるエピソードを準備する。実績が明確でない場合も、アプローチ数や顧客満足度といった間接的な数値を活用する。短時間で伝わる構成を意識
文章を簡潔にまとめ、採用担当者が短時間で理解できるよう箇条書きや見出しを使う。
3. 1次面接:人事担当者によるスクリーニング
形式:オンライン面接、約60分
面接官:人事の担当者
1次面接では、過去の経験やキャリア形成の意図を中心に聞かれました。質問内容は以下の通りです:
質問例
過去の成果について
「これまでの営業実績で最も成功した事例を教えてください。」
私は、既存顧客との深耕営業で売上を前年比150%に拡大した事例を説明しました。その際、具体的なプロセス(例:提案書作成、顧客の課題解決策)を詳細に語ることで、信頼性を高めました。
キーエンスへの志望理由
「なぜキーエンスを選んだのですか?」
成果主義に基づく評価制度や、多様な商材を扱うことで営業としての幅を広げられる点を挙げました。
過去の失敗について
「失敗経験とそこから学んだことを教えてください。」
新規顧客に対して事前リサーチが不足し、初回提案が顧客のニーズに合わなかった経験を語り、以降の改善策としてリサーチにかける時間を倍増させたことを説明しました。
通過ポイント
人事担当者は特に「具体的なエピソード」と「数字で裏付けられた成果」を重視していました。抽象的な回答ではなく、データと具体例を組み合わせて話すことが重要です。
のちに聞きましたが、このセッションでは論理的思考能力を見ているとのことでした。
4. 2次面接:営業部門長との深掘り
形式:対面面接、約60〜75分
面接官:営業部門の責任者
事前にFACE SHEETという簡単な自己PRの記載があります。これは最終面接でも似たものを記載します。
(志望度合いなどを記載しますが、面接時あまり見られていませんでした)
記載内容は、退職理由、強み弱みなど基本的な事項
2次面接は、営業としてのスキルや課題解決能力が試される場でした。
ここでは、ロールプレイやケーススタディが中心となります。
質問例
ケーススタディ:仮想商談
顧客のペルソナを伝えられ、5分間準備時間が与えられます
面接官が顧客役となり実際に10〜20分でロールプレイを実施
事例の特設HPがあるのでここを読んでおけばOKです。
失敗からの改善策
「商談が失敗に終わった場合、どのように振り返りをしますか?」などのことが聞かれます。
キーエンスは気づきの発信(改善策などの発信)、振り返りを重視します。そのため現職でこのような経験があればPRすると好印象だと思います。
面接官2人に逆質問の時間があり、
「営業におけるハイパフォーマーとはどんな人か?」と聞いた際の回答が印象に残っているため記載しておきます。
面接官A:
論理的思考能力とヒアリング能力
面談の中で必要な情報を効率的に聞き出し、ソリューションの必要性をロジカルに訴求できる営業を求めている
面接官B:
変化に柔軟に適応できる能力
新規事業であり、状況が刻々と変わる。異業種からの挑戦者も多い中で必要に応じて変化し続けることができる人材。
入社して思いましたが、どちらの観点もその通りでした。
5. 最終面接:役員面接
形式:
・役員1名、事業責任者1名と2対1、約30分
・SPI
内容:キーエンスのカルチャーや長期的なキャリアビジョンが問われました。
重要ポイント
役員面接では、具体的なスキルよりも「キーエンスのカルチャーにフィットするか」「長期的に活躍する意欲があるか」が重視されている印象でした。
なぜ、キーエンスで働きたいのかをいろんな角度から聞かれます。
6. 選考全体の感想
キーエンスの選考を通じて感じたことは、「ロジカルシンキング」と「具体性」が非常に重要だということです。全ての質問において、抽象的な回答は避け、実際の経験やデータを基に話すことで、信頼感を得られると感じました。
また、選考スピードが非常に速く、1次面接から最終面接まで約3週間というタイトなスケジュールでした。(希望すればもっと早いペースで進めることも可能!?)
7. 転職希望者へのアドバイス
準備すること
過去の成果を数字で整理し、具体的なエピソードを準備する
2次面接以降の面接官はキーエンスのプロパー社員、異業種の実績アピールは分かりやすくするキーエンスの商材や市場について可能な限りリサーチする
導入事例(データアナリティクス事業の場合は特に!)
直営ウェビナー出席ケーススタディやロールプレイに備え、即興力を鍛える
導入事例を見ておく
避けるべきこと
抽象的な回答(例:「頑張ります」ではなく「こういう手法で成功させます」と具体的に)
自身の経験談を交えているとなおよし
そもそも抽象的な回答に対してはズバズバ深掘りされますキーエンスの文化を理解せず、安易な志望理由を述べること
わからないことや不明なことを知ったかぶりで回答するのは最も危険
読んでくださりありがとうございました。
質問などコメントいただければ回答いたします。