生死を分けた伊豆旅行②
沖を泳いで父の言うプライベートビーチへ行くことが決定し、各自ビーチボートにコンロや食材、折り畳みのビーチチェアやボールを積み込み始めた。
私はシュノーケルと浮き輪。母はまだ何かわあわあ騒いでいるが、一人置いていかれるのも嫌なので渋々フィンを装着していた。
ボートの前方はO夫妻、後方にはTくん。真ん中左右に私と母というフォーメーションで、肝心の父はすでに海の中で待機しており、まるで「特攻隊長」のようだった。
海は静かで風もなく落ち着いていた。私は腰の高さまで海に入ると、ボート