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リアルな経験を生み出す 世田谷区立希望丘青少年交流センターアップス
「アップス」とは、若者の「高揚や成長、躍進」をイメージするとともに、「一人ひとりにそれぞれのアップがある」、「仲間とともに」、「多世代が交流して」などの願いがこめられています。
どのような年齢層を対象にされていますか。
小学生~39歳未満が利用者カードを作ることができます。保護者同伴であれば未就学児もOKです。39歳以上の人はカードは作れませんが、カード保持者と同伴であればスタジオと調理室は利用することができます。
39歳以下の母親世代は乳幼児向けの希望ケ丘複合施設内を利用したり、小学生以上の子がいる人は子どもと一緒に利用したりしています。
どういう空間を目指していらっしゃいますか。
「家にも学校にもないものを。」というコンセプトで運営しています。このコンセプトは“若者が安心して自由に過ごすことのできる居場所づくり”や“若者に社会や地域の一員であることを実感してほしい”、“地域の力が若者の力に。若者の活動が地域の力に”などの願いが込められています。
いつでもどんな人でも自由に過ごせるスペースを設け、それぞれがやってみたいことを地域の人と一緒に応援していけたらいいなと思っています。
施設の設置や運営をしている貴団体について教えてください。
公益財団法人児童育成協会が世田谷区から事業を委託を受けて運営しています。
中高生委員会はありますか。中高生自主企画(中高生の主体的な活動)はありますか。-中高生の意見をどのように運営に反映されていますか。
月に1回、「J-Meeting」を開催し、若者が意見を出しやすい環境を作っています。これまでに2回開催し、どうやって人を集めればいいかを考えてきました。イベントや活動は、人がなかなか集まらないことが多いということが課題でした。開かれた場で皆が意見を言いやすいように、ただ、雑談やサイコロトークをして話すことによって、大人の顔色をうかがうことなく意見が出たことがきっかけで行うようになりました。サークル活動、環境問題に取り組んでいるグループがあり、中心になっているのは高校生です。ビニール袋削減のため、紙袋を配ったりする活動を中高生が中心になって行っています。
イベント内容・活動内容について教えてください。
8月の「縁日」は中高生、大学生世代が主体となり、「地域の方に日頃の感謝をこめて」がテーマになっています。特徴的なのは、売り上げは個人のものになるところです。売り上げの一割は経費ですが、それ以外の自分たちで仕入れて売った差引額は手元に入る仕組みになっています。お店を出すのは面倒くさいと思っても、実際に利益が生まれるのでやる気が出てくるし、計算を間違えると自分たちが損をするので、きちんと管理するようになります。
ある程度はフォローするのですが、買い物などはほぼ任せています。ただ、途中で頓挫しないように、来館した際に「どこまで進んでる?困ってることある?」等と声をかけたり、助言したりはします。基本的には任せる方針ですが、食べ物の扱いには注意をはらっています。
昨年度は、わたあめ、タピオカ、焼き鳥、アクセサリーショップ、ポップコーンなど12-3店舗が出店しました。職員のお店(2店舗)では、小学生が手伝ってくれました。
「アップスライブ」は3月にやる予定だったのですが、今年は人を集めることができなくなったので、一日一組限定ライブを行うことにしました。昨年度は、スタジオを利用しにきていたバンドやダンサー組でライブを行い、タイムテーブルを組み、朝から夕方まで好きな時に出入り可能な、小さなライブ会場をイメージして開催しました。
そのほかには、固定イベントとして木曜日に食卓プロジェクト(現在は休止)を行っており、参加費は200円で、買い物から調理、食卓を囲んで食べ、洗い物や掃除をして帰るというものがあります。
地域や学校との連携で何か意識されている活動はありますか。
広報物「アップスプレス」を3か月に1回作成し、世田谷区の施設、小中学校、利用があるところすべて送っています。
地域の人が入る運営委員会である地域懇談会を数か月に1回、行っています。主に来てくれるのは近隣の中学校、高校の校長先生です。前大会では、アップスの立ち上げ当初からかかわってくださっている大学教授、地区ごとの町会の会長さんに来ていただいたり、医学総合研究所の先生(心と体の研究をしている)、PTAの方が参加していただきました。アップスは今期こんなことをしたかなど、ひとつ何かテーマを持って話し合い、交流しています。
取材日 2020年7月22日