メキシコに来て感じた男性優位主義
こんにちは、あゆです。
前回の記事でも書いたとおり、私は現在メキシコで生活しています。
メキシコでは昨年10月に全州で同性婚が合法化され、同性婚やLGBTQ+に関してかなり寛容な国であると思っていました。
確かに職場の同僚でゲイをカミングアウトしている人がいたり、スーパーに行くとレインボー商品を見かけたりすることもあり、日本よりは可視化されている?というかLGBTQ+の存在を感じる?ような気はしています。
しかし、一方で「でもこれくらいかぁ。」と感じることもあります。
私は今まで「海外・外国」に対して、ドラマや映画を通して、
様々な個性を持つ人が溢れていて、それぞれが耀いている、漠然とキラキラしているイメージを持っていたんですね。
留学から帰ってきた友達も海外で価値観が変わった!とか世の中にはいろんな人がいることを知って視野が広がった!とか報告をしてくれたので勝手に「海外」に対して大きな希望を抱いていたんですよね。
それで去年スペインに留学していたときに、町の至る所にレインボーフラッグが飾ってあったり、同性カップルが街中を堂々と歩く姿を見たりして「自分らしく、好きな自分で生きられる場所」に感じて、元気をもらったり、勇気づけられたりしたんですよね。
だからやっぱり海外のパワーはすごい!という意識は私の中で強固になったんです。
しかし、メキシコに来てからはスペインで感じたり、海外ドラマで見たりしたようなキラキラ感というのは欠けているような気がしていて、なんとなく物足りなさを感じていたんですね。確かに自分らしく生きられる社会ではあるかも知れないけど、なんとなく違和感を感じていたんです。
その正体は多分メキシコに強く残る「マチズモ(男性優位主義)」によるものなのかなと最近気がつきました。
大きなソンブレロ帽子に強く伸ばした口髭に代表されるように、メキシコの男性は男らしさをとても大切にしています。女性はエスコートされ、守られるべき存在であり、男性は強く勇敢でなければならないという考え方をとても強く感じます。
同性婚やLGBTQ+と「マチズモ」を同じ土俵に上げて比較するのも少し違う気はしますが、それでもやっぱり昨年同性婚が法制化され、様々な価値観を今後受け入れていく中で「マチズモ」というのは必ずメキシコ人が向き合っていかなくてはいけないところなんだろうなって感じました。
「マチズモ」はメキシコを代表するプロレスやボクシングなどのスポーツ、メロドラマなどの文化に影響を与えており、間違いなくメキシコらしさを与えている物の一つですが、新しい価値観との対峙が今後どう行われていくのかも楽しみです。
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