『仕事の8割はつまらない』No.21
今日は、実父の85歳の誕生日だ。
もっとも7年前に黄泉の国に旅立っているので、生きていたらということになる。
最近、いろんなところでマジックワードのように「人生100年時代」という言葉を聞くが、100年変わらず元気に生きられる人はそうそういないだろう。
自分自身も折り返し地点を過ぎ、間もなく会社員という肩書もなくなるところにいる。
子どもは今年社会人になったが、新卒採用された会社は早々に退職してしまった。
今は、大学時代の仲間と一緒に仕事をしているらしい。
詳しいことはよく知らないが、法律を破ったり、人をだましたりするような仕事でないことを静かに祈り、願っている。
コロナ禍の中の就職活動は大変だったようだ。
現役就活生の皆さんも、思うようにいかない状況にあるのなら、人と比べずに自分の「仕事」を探して欲しい。
実父は中卒で、長距離トラックの運転手や、自営業、タクシーの運転手、建設現場など職を転々としていた。そんな父をみて、私は安定を求めて仕事を続けてきた。
どんな仕事にも意味があり、価値があると思っている。働くとは、傍を楽にすることだと聞いたこともある。
父を見ていると、自分のやりたいことより「家族のため」という働き方だったように思う。本当に父がやりたかったことは、なんだったのだろう。
ちゃんと聞いておけば良かった。
私はと言えば、やりたいことより、自分がやれることを軸に仕事をしてきたように思う。基本、「振られた仕事」は断らない主義だ。
育休から復帰した当時、誰も仕事を振ってくれない時期が続いた。
周りはとても忙しそうだが、誰からも必要とされていないかのように、与えられた席で、目の前のパソコン画面を眺める日々があったので、組織の中にいて仕事がない辛さも少しは分かっている。
先日発表された、東京商工リサーチなどの聞き取り調査によると、新型コロナウイルス感染拡大による企業の経営破綻が2000社にのぼるとのこと。
仕事を失う→収入がなくなる→不安が募り、自信を失う→一番身近な家族に当たるとう負のスパイラルに落ちていく人が増えるのではないか?と危惧している。
親が不安に思っている状況を、子どもは敏感に読み取る。
家庭の経済状況が、子どもの進路に与える影響は大きく、将来に希望がもてない若者が増えるのではないだろうか?
私が10代、20代の頃はまだ、頑張れば何とかなる社会だった。
今は、頑張ってもどうにもならない世の中になってはいないだろうか?
昨年、就活していた子どもによく言っていたのは、「不採用だったからと言って、あなたの存在が否定されたわけではない。就活は恋愛みたいなもの、どちらかが一方的に好きだと、うまくいかないからね!」とか、「就活がうまくいかなかいからって死ぬことはないよ!」とよく言葉にして伝えていた。
新卒で入った会社を早々に辞めると言った時も、「おかえり」としか言えなかった。私にとって大切なのは、子どもが生きていることだから。
有名企業で働いていなくても、世界を股にかけて働いていなくても、よき友人に恵まれ、よき出会いに恵まれる人生を歩んで欲しいと思っている。
「頑張ってもどうにもならない世の中」を、それでも生きなければならない若者たちに、ただただエールを送りたい。
自己犠牲に耐えながら、必死に家族の生活を守り働き続けた父への尊敬の気持ちと、職を転々として安定した職を得られなかった、そんな父を好きになれず最後までぶつかっていた後悔の気持ちを味わいながら、明日も働きます!
では、また次回。
明日も自分から挨拶をしよう!
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