『仕事の8割はつまらない』No.11
時間の感覚が今までとは違う流れになったかのような2020年が終わった。
かつては、育児や 介護などの特別な事情がなければできなかった在宅勤務が、COVID-19のパンデミックにより、対象外だった私もできるようになった2020年。あと数年で定年退職を迎えようかという時に、これは嬉しい誤算だった。電車で往復2時間の通勤時間や打ち合わせのための移動時間が無くなり、これはこれで快適である。就活中の子どもと仕事について話す時間も増えた。
昭和の終わりから、平成のはじめに社会人になった同世代には、それまで会社に行くことが当たり前だったものが、自宅にいても仕事ができることに戸惑う人もいるようだった。
しかし、この状況はこれから社会に出ようと言う人には、どのように映っているのだろうか?オンラインでのミーティングもカメラオフが基本なので、在宅の時は化粧をしない。オンライン会議のほうが、割とリラックスして会議に参加できるようになった。もちろん、事前に読むべき資料はきちんと読む。
逆に4月に新卒入社で、いきなり在宅勤務になってしまった人たちは、同僚や先輩社員にもリアルには合えず、孤独を感じた人も多かったようだ。
社会人になればどう働くかは、どう生きるかとイコールになる。
長くICT企業にいるが、情報通信技術は、これからも進化していくだろうと確信をもっている。でも、テクノロジーは人の心の揺れや迷いを解決してはくれない。
若い人から、「AIは人から仕事を奪うと言われていますが、どう思いますか?」という質問を受けることがある。その時の答えはこうだ。「AIができることは、AIに任せて、人間は人間にしかできないことをやりましょう。たくさんあるはずですよ」
たいていの質問者は、安堵のような表情を浮かべて、にっこり笑ってくれる。考え続けることができる!それが人間だもの。
なりたいものになれなかった私は、できることで食いつないできた。
夢はたいていかなわないのだ。でも生きていこう。
年齢を重ねないとわからないことがたくさんある。
10代から30代まで、ずっと生きづらさを抱えていた私は40歳を迎えたときに、あと何年生きるんだろうと思った。病気により静かに人生を終えた同世代がいた。
突然、人生が終わるかもしれない。その時自分は何を思うだろうと考えた。
まだまだ、やり残したこと、やりたいことがたくさんあることに気が付いた。そうだ、思いを言葉にしよう。言語化することで自分自身の考えを整理しようと試みた。人間関係もうまくいかない人とは、距離をおいた。
自らが動けば、周りも変わることを知り、少しずつ変えていこうと進んだ。年齢を言い訳にせずに、チャレンジしていこうと思う。
「まだ」と思うか「もう」と思うかで結果はだいぶ違ってくるはず。
前を向き、上を向く。
我慢の日々がまだまだ続くが、希望の光はさすはずだと信じたい。
新しい年、今年はどんな風に働き、生きていこうか。
では、また次回。
明日も自分から挨拶をしよう!
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