見出し画像

ユースワークとは、に向き合う。第二回ユースワーカー研修|イベントレポート

こんにちは!大学生スタッフのゆきです。
今回は、昨年6月15日に開催した第2回ユースワーカー研修の様子をレポートします!


イベントの目的

私たちの団体では、「ユースセンター金沢 ジュウバコ」 と「ユースのリビング」という、2つのユースセンターを運営しています。
運営にあたって、多くのプロボノ、ボランティアスタッフが関わっています。
関わり始めるきっかけは、人それぞれ。
だからこそ、スタッフからは「ユースワークって、何が正解?」という疑問の声や、「実現したいことはあるのに、うまくいかない...」という悩みの声も多く聞かれます。

ユースワークの先輩たちからアドバイスをもらうことで、これからの施設運営について考え直すきっかけを作り、それらの悩みの解決につなげたい。
そんな思いで、この研修を開催しました。

今回のゲスト

イベント実施にあたり、ユースワークの大先輩2名にご登壇いただきました。


片岡一樹さん

大学3年生から、BrainHumanityに関わり始め、卒業後入社。現在は事務局長を行う傍ら、中高生の放課後居場所事業の一環として、尼崎市立ユース交流センターセンター長を務めています。

門馬優さん

大学在学時、震災をきっかけに地元である宮城県石巻市で特定非営利活動法人TEDICを設立。現在は社外理事として携わるかたわら、一般社団法人ペンギンクルーを立ち上げ、代表理事として活動しています。


イベント当日の様子

遠慮ない他己紹介

まずは、イベントを始める前に軽いアイスブレイクを!
ということで、大学生スタッフ こうすけの提案で「他己紹介」をすることに。
聞くことがなくなったら「好きな和食」と「座右の銘」の2つを聞いてください!というこうすけのセレクトに現場からは「何そのセレクト!」という声も。(笑)

紹介パートでは、知り合い同士だからこそ出てくる裏話もあり、とても盛り上がっていました。

座右の銘をネットで調べて決めていました!と他己紹介されてたじたじの理事・けんせいさん。

他己紹介で場も温まったところで、ゲストのお二人が具体的にどんなユースワークを行っているかをご紹介いただきました。

若者が、社会を変えていく。 片岡さんのユースワーク

まずは片岡さんのお話をうかがいます!
片岡さんは、「尼崎市立ユース交流センター」の施設長を務めています。
ここは、廃校となった建物を活用して建てられたユースセンター。
音楽スタジオや図書室など、いろんな設備が充実しているそうです!

ユースワークを行うにあたって、「施設の運営、センターの運営」そのものがユースワークではない、ということを念頭に置くようにしているとのこと。
尼崎市のユースの特徴は、ユース本人が、自分たちを手助けする大人の存在を認識していること、なんだとか。
だからこそ、ユースの居場所としてユースセンターが存在するだけでなく、センター内外での大人との交流を通じてユースの可能性を広げたり、変化の手助けをしたりすることを大切にしているといいます。

尼崎の大人で、「ユースの手助けをしたい!」と実際に手を挙げる方は多いんだそう。
地域とのかかわり方が密接なんですね。

ユースセンターという場所があると、そこで何かすることをユースワークと捉えてしまいがちですが、そうではなく、その場所に来たユースが自分の可能性を広げるきっかけをつくり、ユースの将来をかたちづくる手助けができたら素敵だな、と感じるお話でした!

必要な理由は、震災があったから? 門馬さんのユースワーク

続いて、門馬さんのお話!
門馬さんが理事を務めるのは、宮城県石巻市で子ども、若者支援を行う、特定非営利活動法人TEDIC。
ここでは、0歳から39歳を対象として相談窓口を開いているとのこと。
対象の幅広さに驚きました。

東日本大震災をきっかけとして、東京の大学に在学しながら、並行して石巻で活動を始められた門馬さん。
活動のなかで印象に残る言葉は、震災前から悩みを抱えていた子どもからの、「震災がきて、救われたんよ。」という言葉なんだそう。
その子は、「震災が起きて、避難した避難所で、自分のことを受け止めてくれるボランティアと出会うことができた」のだと教えてくださいました。

「その言葉を聞いて、とても複雑な気持ちになった」といいます。

この経験をきっかけに、門馬さんは震災の有無にかかわらず、地域で活動し続けることが大事である、というスタンスで活動を行っているといいます。

私たちが運営するユースセンターの1つ「ユースのリビング」に通ずるポイントがあるお話でした!
能登で発生した地震をきっかけに始まったユースのリビングですが、その利用者やバックグラウンドは人それぞれ異なっています。
始まったきっかけや理由などに関わらず、1人1人に向き合うユースワークを大切にしたいです。

もっと深く知っていく、質問タイム

お二人の話を聞いた後は、参加者からの質問に答える時間に。
5分間のシンキングタイムの中で、1人3個ほどの質問が出てきました!
参加者のユースワークへの思いが伝わります。

そのなかでも、今回一番時間をかけて話をしたのは「ユースワーク」「ユース」「ユースワーカー」とは何?という質問。
片岡さんは、定義としては「若者にかかわる事業」として捉えがちではあるが、その定義以上に「どう関わっていくのか、どう接していくのかが大切だ」と言います。
ユースワークは、時代や背景とともにその内容は変わっており、一言でこれであるとは言い難い活動です。
ただ、どのタイミングにおいてもその時々の若者に対して働きかける行動である、という根幹は変わらないからこそ、それを大事にどうやるか(How)を考えるといい、とのアドバイスがありました!

その他にもモチベーションの保ち方や、イベントの企画についてなど、たくさんの意見が飛び交いました。

大学生スタッフのひかちゃんが、今抱えている悩みをゲストに伝える場面も。

時間が押してしまうほど、それぞれ丁寧にご回答いただき、本当に参考になる時間でした!

イベントを振り返って

最後に、お二人の話や質問に対する回答を踏まえて、グループに分かれて振り返りを行いました。
今回一番時間を使っていた「ユースワークとは結局何か?」という点ついては、「自分がやっていることがよくわかっていなかったが、将来困ったユースがここがあると認識するためだとわかった」という声が聞かれました。
反対に「想像よりもユースワークが大きな概念だったので、より考え方が分からなくなった」という素直な感想も。

自分たちがこれからやりたいユースワークついて、真剣に話し合います。

私は、震災をきっかけにユースのリビングでスタッフとしての活動を始めましたが、震災があったから、という背景にとらわれすぎず、目の前にある需要や思いに真摯に向き合っていきたい、と感じました。
居場所に対して、「困っている人が来る場所」と考えてしまいがちですが、そういうわけではなく、「困ったときにすでに出会っている」ようにできるというユースセンターの特徴を知ったうえで、今後も石川県のユースたちにとっての居場所を提供できたらと思います!

おわりに

今回のユースワーク研修では、実際に他の地域でどのようなユースワークが実施されているのかや、何が活動の軸になっているのかを理解することができました。
それらの活動に「すごいな」「全然違うな」という感想を抱く場面もありつつ、大事なのは、それぞれの地域でそれぞれの需要や思いに合わせたユースワークを行うことだと感じました。
ゲストの方のお話をふまえて、自分たちの活動で何を大事にしていきたいかを、改めて振り返るきっかけにもなったのではないかと思います。
ここで学んだことを大切に、それぞれの拠点運営に全力を注いでいきたいです!

まじめなタイミングもありつつ、和やかな雰囲気のイベントになったのは、きっと2人のユースワーク活動があってこそ!

今回のレポートは以上です!
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ライター:ゆき

 各種SNSのURLはこちら!

ホームページ

Instagram(活動情報発信中)

X(旧Twitter)

応援団申し込みフォーム:

「ユースのリビング」施設情報

ホームページ

Instagram(活動情報発信中)

公式LINE(イベントや開館情報発信中)

Facebook(活動情報発信中)



いいなと思ったら応援しよう!