Udio AI「SUNO AIを超えるポテンシャル?」その6 Inpaint機能をレビュー + ガールズインディーズバンド スタイル+趙雲
結論:Inpaint機能は あれば便利な機能
皆さまこんにちは。ニューラル・コードです。
ご挨拶の前にいきなりでびっくりしたかも知れませんが、結論を先に書いてみました。
noteの誰かの記事で「結論を先に書くべき」というアドバイスを読んだことがあったからです。参考にさせていただきました。
目次よりも前にしてみました。ページを開いて2秒で結論みたいな。タイトルに結論を書こうかとも思いました。(それは逆効果)
さて、ふざけるのはこの辺にして、本題です。
InPaint機能については後ほど実例をあげて解説いたしますが、そこで実例に使用したわたしの新曲をまずご紹介させてください。
ガールズインディーズロックバンドスタイル
Super Pulser Sonic という日本語で歌う仮想ガールズインディーズロックバンドです。(仮想バンドが増えてきたな😅)
Band Camp
「Sherry, Sherry」by Super Pulser Sonic
(画像の左下に再生ボタンがあります)(歌詞はBandCampにあります)
⇧再生ボタン
(押すと危ないよ🐰)(押すな🐯)(押さないで下さい🐸)
(※🐰🐯🐸=メタルヴァルキリーが嫉妬しているようです)
(押して下さい🙇♂️ ちゃんと聴けます)
曲のイメージは、メチャポップなサビ+初期 Superflyのようなロック+インディーズロックバンドの勢いのある荒々しいスタイル+コーラスハーモニー。
歌詞は、わたしが昔やっていたバンドのレパートリーだった曲のものです。
ほぼそのまま使っています。
作詞作曲はバンドメンバーだったT.Miyazaki氏。
「曲だけ現代風にセルフリメイクした」というわけです😅
ガールズバンドアレンジにしようかどうか迷っていたけど、このサビのメロディを聴いてすぐに決めました。ほぼサビがすべての曲ですね。
Cojingさん
この曲をわたしと同じくSUNOを使い音楽活動をしている
Cojingさんが早速レビューをしてくれました。
(BandCampで購入していただきました。BandCampでは楽曲を購入した時に作者にメッセージを送ることができるのです。)
ポップフレーバーあふれる楽しいレビューをありがとうございます!
Cojingさんの作る曲も楽しい曲が多いです。特に歌詞がユニークで面白いです。中でも「リビドーコントロール」は歌詞に加えて、キャッチーなメロディで溢れていて完成度も高く、一聴の価値ありです。
聴いたら「おおっ!」となりますよ。
わかりにくい例えかも知れませんが、在野武将を探していて、ふと「超雲」を見つけた時の気持ちといったらいいでしょうか?
「おおっ趙雲だ!なぜこんなところに!なぜ趙雲が在野に?」
タイトルの趙雲は彼のことでした!
聴いてみてください!
以下のUdio解説は長いので、興味がない方は代わりにこの曲を何回も聴いてください!気に入ってもらえたらスキ、コメントをお願いします!🙏
UdioのInpaint機能 解説
なかなか有用な機能です。
わたしは最初上手く効果を得ることができず、なんだ?ベータ版だから不安定なのかな?
歌詞を書き換える?まあでも、Crop機能で部分的に作り直してしまえば同じことだし・・・べつに要らない機能かも・・・?
と、思っていました。
とはいっても、ExtendのCrop機能では希望の通りのものを得るためには何回も試行しなければなりません。
しかも、メロディやアレンジがその都度変わってしまいます。
(プロンプトである程度コントロールできますが)
わたしはいつも歌詞を先に書いてから作曲しているので、歌詞を変更することはほとんどありません。
ただ、UdioやSUNOで作曲していると困ることがあります。
AIが勝手にてきとうな歌詞を歌う問題
これは困ります。SUNO時代には仕方ないのでその部分を作り直すか、許容してそのまま採用するか、あきらめて曲ごとボツにするかの選択をしていました。
Udioでもこの問題はあって、メロディとの音数の兼ね合いだと思うのですがAIが勝手にめちゃくちゃな、何語ともいえない(AI語?)発音で歌い上げることがあります。
Udio運営からのひとつの回答
この問題は運営も把握していて、Inpaint機能がひとつの回答なのでしょう。Inpaint機能を使えば「めちゃくちゃな歌詞」をピンポイントで変更することが出来ます。
その部分のメロディやアレンジは前後の流れを汲んだものになりますが、
やはり少しは元の形から変わります。変更する歌詞が短ければほぼ変わりませんでした。
歌詞を変更しない部分はまったく同一です。
ほんとに歌詞だけ歌い直してくれます。
変更できた実例
では実際にInpaint機能を使って変更できた成功例をお見せします。
使用する曲は上の「Sherry,Sherry」です。
変更前の歌詞
「何度でも言うよ ######(聞き取り不能)」
次に、Inpaint機能を使った
変更後の歌詞
「何度でも言うよ 側にいるよ」
「######」が「側にいるよ」に歌い直されています。
ちなみにこの「######」の部分を今回は新たに「側にいるよ」という歌詞で置き換えましたが、もし歌詞を追加したくなくて、ただ消したいのであれば、部分を空欄にしておけば(空の行を追加する)いけそうな気がします。(今回は、試していません)
まあ、歌詞だけ消してもそこだけ変な間奏みたいなことになってしまうから、その場合にはCrop機能で作り直すのがいいでしょう。
Inpaintのやり方
準備
トラックを選択して詳細画面にします。次に右から2番目の「Inpaint」を押す。
手順1 28秒の枠の位置を設定する
1. Choose a 28s context window とあります。
まず編集したい箇所がこの28秒の枠内に収まるようにマウスドラッグで左右に動かします。
28秒の枠の大きさは変更出来ません。
この28秒の枠は何なのか?
恐らくAIが変更箇所をサーチするための認識エリアの指定だと思います。
短い秒数だとAIが判定しにくいのである程度の長さが必要なのでしょう。
枠内に変更箇所が収まっている必要がありますが、他に1つ注意点があります。
なるべく曲の各パートの切れ目を先頭にする ことです。
切れ目とは、intro,verse,pre-chorus,chorus,bridge,outro,の間の位置のことです。
なぜか? 切れ目に設定しておくと手順3での設定がスムーズだからです。
手順3の設定が上手くいくための準備です。
手順2 変更する歌詞の位置を指定する
2. Select inpainting regions とあります。
変更箇所を指定するこの枠はドラッグで大きさを変更できます。
枠の左側を
変更したい歌詞の歌いだしのほんの少し前を指定します。
指定が歌いだしとまったく同じ位置だとAIが正常に判定できない場合がある為です。
枠の右側も
変更したい歌詞の歌い終わりのほんの少し後を指定します。
つまり、少し余裕を持たせて指定するのです。
手順3 アスタリスク3つ *** でワーキングエリアを囲む。そのあとLyricsエリアの歌詞を直接書き換える
3. Highlight corresponding lyrics とあります。
翻訳すると「3. 対応する歌詞を強調表示します」ですが、この説明はややこしいというか間違っています。
わたしは最初これを読んで、アスタリスク3つ *** で変更したい歌詞の前後を挟むのだと解釈しました。それは間違いでした。
結果、歌詞は変更されませんでした。
正解は、手順1で設定したワーキングエリアの先頭と終端をアスタリスク3つ *** で挟む
でした。
こちらが変更前の 歌詞欄 (Lyrics欄)です。
画像が小さくて見にくいかも知れないので本文でも書いておきます。
変更したい歌詞は ###### の部分AIがデタラメな歌詞を歌った部分です。
ワーキングエリアは手順1で設定した23秒の枠のことです。
変更前
[Bridge]
Shery なぜ いま ときはすぐ すぎていくの
Shery ただ そばにいて なにもかも わすれさせて
なんどでもいうよ
[Chorus]
Shery Shery I love in somebody to love (oh-oh-oh)
変更後
*** ←[ワーキングエリア先頭](アスタリスク * を3つ入力する)
[Bridge]
Shery なぜ いま ときはすぐ すぎていくの
Shery ただ そばにいて なにもかも わすれさせて
なんどでもいうよ
側にいるよ ←[新たな歌詞を入力]
[Chorus]
Shery Shery I love in somebody to love (oh-oh-oh)
*** ←[ワーキングエリア終端](アスタリスク * を3つ入力する)
手順3が終わったら、画面右上の Inpaint ボタンを押します。
以上です。
上手く行かない場合
・手順2の枠の前後を調整して見てください。
・アスタリスクの位置を再度確認して下さい。手順1で設定した先頭と終端の位置を曲を再生して聴いて確認します。その位置にアスタリスクを入力します。
参考までに オマケ
歌詞の字数や音数を無視して新たに歌詞を書き換えたらどうなるのか?
少しやってみました。
元の歌詞
[verse]
見つめ合う度に ほら
僕ら心 溶け合う
王さまが隠した
宝箱みたい
これを
無理やりな変更をする
[verse]
俺はニューラルだ
ニューラルネットワークだ
王さまが隠した
宝箱みたい
結果
2行目は上手く変わりましたが、1行目は変ですね。メロディも変わっていますし。長めのセンテンスだとやはり難しいようですね。
短いセンテンスに分けてやればうまくいくかもしれません。
いかがでしたでしょうか?有料記事にすればよかたまには有用な記事をと思い、無料で解説を書いてみました。
Inpaint機能は思ったより便利な機能でした。
サブスク者専用の機能なので、必須の機能ではありませんが、あれば作曲の手助けになることがあるかもしれませんね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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