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給料を決めるのは難しい

今回は少し評価制度や報酬制度についてのお話を。
突然ですが、皆さんの会社の給料はどうやって決まってますか?

最近、コードキャンプ 社では上期(1-6月)が終わりまして上期評価をまとめている時期だったこともあり、色々話し合ったりしていたのですが、改めて「給料を決めるって難しいな」と感じています。

給料ってどうやって決まってるの?

そもそも給料ってどうやって決まってるんでしょう?

従業員目線で言えば、何らかの社内評価制度があり、それに応じて翌年(ないしは翌期)の給料が決定されているという理解になると思います。

それも正しいんですが、一方で経営者目線だと会社の経営状況や財務状況に応じて給料が決定しているという言い方もできます。

つまり、従業員の給与(給料)総額はその会社が持っているお金を超えることは無いでしょうし、仮にどんな評価制度だったとしてもその通りのロジックで給与を渡した結果、会社が倒産しましたみたいな状況は避けないといけないので、払える給与総額の範囲内にそもそも落ち着くように報酬制度も設定されているとも言えそうです。

なので、従業員一人当たりの売上や利益が大きい会社の方が当然、一人当たりに払える給与も大きくなる可能性が高いと思います。

個人の給料はどうやって決まるの?

一方、その給与総額をどう配分するか、つまり個々人がいくらの給与を受け取るか?というのはどうやって決まるんでしょうか。

これは各社によって当然異なると思います。

年功序列的に給与が上がっていくという会社もあるでしょうし、グレード制度で職務や職責に応じて給与テーブルが定められていて、グレードが上げれば、年齢が若くても一気に給与も上がるみたいな会社もあるかと思います。

つまり、何らかの手段でその人のその会社における価値を判定していると思います。ただ、ここで難しいなと感じるのがその基準値をどこに設定するかということです。

上記のグレード制度を例に考えると、ある地点=「この職種でこの職責ならこの金額である」というのが決まると、それよりも上か下という形で相対的にグレードが決まっていくと思いますが、その「ある地点」をどうやって決めるのか?というもので、その会社全体の報酬体系がかなり変わってくるかと思います。

「ある地点」をどうやって決めるのか?

例えば、スタートアップによくありそうなのが創業者を基準に考えてしまうということです。

創業者というのは、(人にもよりますが)これまでの地位や給料を捨てて、チャレンジしている人が多いので、その人が普通に働いたら受け取れる給与よりも自身の給与を低く設定していることが多いと思います。

また、「欲しがりません勝つまでは」的な感じで仮に数億円以上の調達をしていたとしても、「まだ黒字ではないから」「何も成し遂げたわけじゃないから」という感じで、自身の給与を低いままにしていたりします。

なので、そこをベースに考えてしまうと会社全体の給与基準値が会社の現状と乖離してしまうということもあると思います。

逆にすごく業績好調な時に相場以上の金額で採用を続けたり、職責以上に高額な給与としていたが、その時期が過ぎても減給することはできないので、会社全体の基準値が高いままになっているというケースもありそうです。

ですので、会社の基準値を現状に合わせて適切に調整していくというのは、とても重要な気がしています。

やっぱり給料を決めるのは難しい

コードキャンプ 社も今年から評価制度・報酬決定のロジックを見直しまして、以下の3つの評価軸を設けることにしました。

1.役割(職務/職責)に対する評価
その人が組織の中で果たすべき役割や職務/職責に応じて、
その役割を全うしてもらうことに対して、基本的に支払われる対価

2.事業上の貢献(成果)に対する評価
組織やチームの目標達成に対する貢献度合いに応じて支払われる対価

3.組織上の貢献に対する評価
組織運営上の貢献度合いに応じて支払われる対価

この中でも「役割(職務/職責)に対する評価」というのがその人の給与を決める基準になるもので、以下のような要素から算定をしています。

・その役割を類似企業において担った場合の評価/報酬水準(市場価値)
・新たにその役割を担う人を採用した場合の評価/報酬水準(市場価値)


これまでは入社時の給与をベースに、前年の成果分が加算されていく仕組みだったのですが、年1回その職務/職責に対する基準値が適切かどうかを検討した方が会社全体や各職種の基準値が世の中からズレるということを減らせるのではと考えました。

世の中からズレると従業員の社内価値と市場価値にギャップが生じてしまい、社内価値の方が低い場合は退職に繋がる可能性もありますし、逆に市場価値の方が低い場合は、会社のお金を無駄に使っているという可能性もあります。

とはいえ、「市場価値ってどうやって確認するの?」というのも、なかなか難しいです笑。

上場企業の場合、その会社の平均年齢と給与が公開されていることも多いため、類似企業(コードキャンプ で言えば、教育系や人材系ベンチャーなど)の給与水準を参考にしてたりします。

ただ、個々の役職の給与が公開されているわけではないので、その辺りは推測だったりしますし、全く同じ会社というのも無いので、自社の状況に即してどの職種が希少価値が高いのかとか、重要度が高いのかというのも考慮しないといけません。

まぁ最終的には当事者である会社と従業員の双方が納得していれば、どんなロジックで決まったものでも良いかなーとは思います。

ただ、とある会社では「じゃあ全員、自分で決めてもらおう。それが一番納得感あるよね」という制度にしたところ、自分で決めた給与なのになぜか不満が多かったという話も聞いたことがあります笑
(自由=満足とは必ずしもならないのは給与以外でもありますね笑)

確かに経営者自身も自分の給与を決めるのですら難しいので、「他人の給与を決めるのが尚更難しいのは当たり前」という認識で今後も試行錯誤していけるといいかなと思っています。

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