この4人ならどこまでも行けるはず[まるで駄目な女子高生はバンドマンになった/ちゃくら]#2
二回目の今回は、4人組バンド・ちゃくらの「まるで駄目な女子高生はバンドマンになった」という曲を紹介。
2022年に結成されたばかり、勢いある若手バンドちゃくらの想いが込められた熱い熱い一曲です。
1 ちゃくらとは
ちゃくらは2022年6月に結成されたガールズバンド。Vo.Gt. サクラ、Ba. ワキタルル、Gt. まお、Dr.Key. 葉弥の4人から成り、4人は全員同じ専門学校の生徒だったようです。
メンバー全員が20歳前後で構成されていて、自分とも同年代なので、彼女たちが歌う言葉にとても共感します。
2 キーワードは「親近感」
バンドマンって光が当たる存在ですよね。観衆にとっては憧れの対象だったり手の届かない遠い世界の存在だったり思いますよね。ただ、ちゃくらの歌詞を一言で表すなら「親近感」。
自らのバンドを”音楽以外ポンコツ”と評したり、曲名では「まるで駄目な女子高生」なんて言ったり。自分たちを大きく見せない、スポットライトに当たる場所に立っているけれども、実はみんなと変わらないんだよと等身大でいてくれる。
また、学生時代に抱えるような悩みを赤裸々に歌詞に書くところにも「親近感」が湧くポイントの1つ。10代後半から20代という年頃、大人に近づくにつれて考えなければならないことで頭がパンクしそうになる経験をした人は少なくないのでは?かく言う自分も、進路やこの先どう生きていくのか、先の見えない将来に不安を抱いて生きている人生です。
ただちゃくらの歌詞は、そんな不安を抱えた人やや器用に生きられない人に寄り添うように表現してくれる。「分かる、私たちも同じ経験あるよ」と隣で肯定してくれるかのように。
心をすり減らして生きる人が多い現代をそのまま歌詞に描いたような、リアルを描いた「親近感」湧く歌詞こそ、ちゃくらの魅力だと思います。
3 好きな歌詞
自分が好きな歌詞はやっぱりサビの歌詞!
この歌詞は同年代で生きる自分にとってはめちゃくちゃ刺さった。
音楽は誰かの感情に寄り添ってくれる存在。自分は「まるで駄目な女子高生」だったかもしれないが、そんな自分が奏でた音が、歌った歌詞が、誰かの心を救うことができる。音楽に対しての希望みたいなものを歌ってくれています。
そして、「ウイルスに奪われた私たちの逆襲だ」の部分。これは恐らくコロナ禍を指しています。恐らく当時彼女たちは高校生。青春時代の大半をコロナに奪われてしまった。音楽に関してもライブハウスが使えなくなり、ライブ活動が制限された時期でもありました。
そんなコロナ禍を乗り越え、今度は奪われたものを取り返そう、あのころやり残したことをやっていこうというのを全部ひっくるめて「逆襲」と表現するのは、ある種の「無敵感」を感じました。怖いものなんて何もない、この4人のバンドならどこまでも行けるんだろうなという強さを感じるサビで、とても勇気づけられる一曲です!
以上、今回はちゃくらの「まるで駄目な女子高生はバンドマンになった」を紹介しました。
ちゃくら自体まだ世間にあんまり知られてないバンドでもあるので、この曲を機に他の曲も聴いてみてください!