梅雨だからこそ観たい!雨が印象的な映画22選
梅雨の時期、木々が雨に濡れて緑色が深まり、その瑞々しさがとても綺麗に思います。外出時に雨だと憂鬱になる時もありますが、家の中で雨の音を聴きながらコーヒーでも飲んでいると、癒され心地よさを感じます。どんな時も、ものは捉えようですね。
さて、雨の日には雨を楽しもう!ということで、雨が印象の映画についてです。
以下が雨の映画としてよく知られているようですが、観たことがあるものはいくつありますか?
1. シェルブールの雨傘(1964年フランス)
2. 言の葉の庭(2013年日本)
3. 雨に唄えば(1952年アメリカ)
4. きみに読む物語(2004年アメリカ)
5. オーストラリア(2008年アメリカ)
6. ティファニーで朝食を(1961年アメリカ)
7. ショーシャンクの空に(1994年アメリカ)
8. ピアノ・レッスン(1993年フランス・ニュージーランド・オーストラリア)
9. おおかみこどもの雨と雪(2012年日本)
10. マディソン郡の橋(1995年アメリカ)
11. 雨あがる(1999年日本)
12. セブン(1995年アメリカ)
13. アバウト・タイム~愛おしい時間について~(2013年イギリス)
14. レ・ミゼラブル(2012年イギリス・アメリカ)
15. 魔女の宅急便(1989年日本)
16. となりのトトロ(1988年日本)
17. いま、会いにゆきます(2004年日本)
18. ミッドナイト・イン・パリ(2011年アメリカ)
19. 羅生門(1950年日本)
20. 七人の侍(1954年日本)
21. 十二人の怒れる男(1957年アメリカ)
フランスの港町が舞台の、あの映画? 雨の描写が幻想的な、あのアニメーション? 日本の巨匠が描く、侍映画の名作? 雨の中、ニシンのパイを届ける魔女子さん? 歓喜の雨が印象的な、刑務所が舞台のあの映画? 雨の季節に、ママが帰ってきてくれるあの映画? 壮大なスケールでフランス革命を描いた、あのミュージカル映画?
日常生活では生活の一部として、何の気もなしに雨とお付き合いしていますが、映画の中の雨は印象的でドラマチックなシーンによく使われます。
主人公の気持ちを表現したり、場面転換で用いられたり、悲しみ、喜び、解放、困難、秘密、神秘、などなど色々な意味が含まれているので、何を表現しているのか想像しながら、映画を観ることもまた楽しいですよね。
上記21作品、どれも素敵な映画で私も大好きなものばかりですが、有名で大作が多いので、最後の22作品目は芸術性の高い単館系作品のご紹介です。
2016年製作の中国映画『長江 愛の詩』。悠久な長江を舞台にした、壮大で幻想的な叙事詩。まずは、あらすじをどうぞ。
これは誰の記憶なのか――河を遡り、時が巻き戻る。
現実と虚構、現在と過去が交錯する深遠なラブ・ストーリー。
死去した父親の後を継ぎ、小さな貨物船の船長となったガオ・チュン(チン・ハオ)。ある日、ガオは機関室で長江図と題された一冊の詩集を見つけ、そこには彼の父親が20年前の1989年に創作したいくつもの詩が記されていた。
上海から長江を遡る旅へ出発したガオは詩集に導かれるようにして、行く先々の街で出逢うアン・ルー(シン・ジーレイ)という名の女と再会を繰り返していく。
不思議なことに彼女と再会する場所は、すべて「長江図」にその地名が綴られていた。しかし、三峡ダムを境に彼女が現われなくなったことにガオは気づくのだった…。
(公開時に存在した公式ウェブサイトより抜粋)
そして、こちらが予告編。
ガオが船で長江を遡る方向性は、同時に時間を遡る体験と重ね合わせられ、途中途中で再会するアンとの関係が、神秘的で謎めいています。そして、この美女は一体誰なんだろう…。この二人の関係性は?色々と疑問が残る映画なのですが、この映画はセリフがとても少なくて、ほぼ映像で表現されている、静かで美しい映画です。
悠久で壮大な長江の流れが、とても美しい映像で捉えられ、人が喋るセリフの代わりに何かを物語っているよう。長江という川(水)が舞台なので、主人公のガオとアンの艶っぽい美しさが際立っているようにも思えます。そして、川に雨が降る湿度100%のシーンも素晴らしいです。
見終わった後は、ゆったりとした深呼吸が出るような映画なのですが、撮影監督がウォン・カーウァイ監督の『花様年華』を撮ったリー・ピンビンさん。行定勲監督の『春の雪』(05)、是枝裕和監督の『空気人形』(09)、トラン・アン・ユン監督の『ノルウェイの森』(10)も手がけている方と知って納得です。
東アジアの、静かで深い美しさを見事に表現する撮影監督さんでした。他にも多くを手がけているようなので、観てみたいなと思います。
雨の日に、こんな静かな水の映画はいかがでしょうか?
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