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khruangbinのアルバムの中には音楽だけじゃなくてその日の記憶があった。

急にふと思い出しておセンチになったから、文にして残しとこうかな。

秋の空気になってきて、Spotifyが流してきたこのアルバムを聞いてたらなんか悲しくなっちゃって。去年のあの日と今日のこの日はこんなに違うんだな、と。


もう彼に会わなくてもいいやと思った日から今日まで、悲しくなることは不思議となかった。
このアルバムがあまりにも去年のあの日のままで、
Echo Beachの空の色や少し肌寒い空気を鮮明に思い出しちゃった。思い出を綺麗にするつもりはないし、もうあの頃の自分に元に戻る気もないけれど、一緒に音楽を聴いて踊っている時だけは、わたしたちの関係も綺麗なものであったと思う。もちろん主観的な感覚なんだけれども。

たまに過去に引き戻されそうになる感覚はある。また昔に戻れたらいいなとか、あのライブまた行けたらいいな、とか。
でも、わたしは前を向いて生きていく。
ちょうど昨日はスーパーブルームーンだったし、ずっと上を見てたし。

来月また私はこの街にもどる。

帰る前に、お腹にブッダのタトゥーがあるあの子に言われたこと。

「どうせ、彼のために帰ってくるんでしょ?」

正直ムカついた。
なぜなら全てではなくとも、言われた時、少しはそうだったからだ。
違うと自分に言い聞かせていたけど、時間が経ってもう一度考えてみると図星だったんだ。だからムカついたんだよね。

あの子は冗談のつもりで言ったかもしれないけど、いまだに私の心には心に引っかかっていて。
その言葉が今は逆に後押ししてくれているような気がする。

もう、後戻りはできないし、何もせずに帰ることはできなくなった。
少しあったダークな願望がふわっと消えて、明るくなったような気がする。
もう、前よりは煩悩の数が108個くらいに減ったと思う。(多分120個くらいはあった)

さようなら、忘れっぽいあの人。

このアルバムが音だけでなく全てを記録していて、去年一緒にこのライブに行ったことを思い出して少し切なくなっただけ。

秋の夜長にもう少しだけ歩きながら、この話の続きをかこうと思ってたのに、外に出たら意外とまだ暑くてなんだか、忘れちゃった。


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