時間の解像度とその意識。(スケジュールテンプレ付)
-解像度とは-
画素の密度を示す数値である。 すなわち、画像を表現する格子の細かさを解像度と呼び、一般に1インチをいくつに分けるかによって数字で表す。
__Wikipediaより。
解像度は「高い」「低い」と表現される。
歳を重ねるほど、時間が過ぎていくのが早く感じることはないだろうか?
これは、時間への解像度が低くなっている証拠である。
脳科学的にも、意識を向けなくなっただけどんどん体感時間は早くなっていくのだそうだ。
10代から20代、20代から30代、30代から40代…
時が過ぎるにつれ、僕らは予定調和のように物事を「当たり前」の事象として捉えるようになる。
経験から、それだけ冷静に物事を見れるようにもなるため、悪いことばかりでは決してない。
だけど同時に、刺激がなくなっていくのも確かである。
その刺激のなさが、時間の感覚をどんどん早くしていくらしい。
年単位での話をしていたが、1日単位でも同じような事が起こっている感覚はないだろうか?
例えば仕事をしているとき。
出社をして、まずメールチェックから始まり、昨日残した業務から手を付ける。
いつの間にかお昼になり、ランチを済ませる。
ランチを済ませたあたりから、差し込みで仕事が入ってくるのを対応する。
気づくと定時になり、ようやく「終わった〜!」となる頃には残業時間も2時間を超えている…
こんなことはないだろうか?
例えば休日を過ごしているとき。
金曜は仕事が終わった後、飲みに出かけた。
働き詰めだった平日の疲れと、終電ギリギリまで飲んでいたことで疲れもピークとなり、土曜の起床はお昼過ぎ。
身体は目覚めたが、頭がまだ完全に起きていない。
スマホで動画を見たり、ネットサーフィンをしているうちに、夕方になる。
お腹が空き始めたので、UberEatsで何か注文するか、近くの居酒屋で飲むか迷っているうちに夜になる。
明日はまだ日曜なので、少しばかり夜更かししても大丈夫だろうとNetflixやHulu、YouTubeなどで動画を見始め、気づいたら深夜2時。
夜更かしの結果、次の日も昼過ぎに目覚め、土曜の繰り返し。
そしてまた、同じ平日を繰り返す__。
自分の中でも、当てはまる光景があるんじゃないだろうか?
結果、1週間を通して僕らは時間に意識を向ける機会が圧倒的に少ない。
仕事に関わることで言えば、過去に年収についての記事を書いたことがある。
この記事には、年収ごとの月給、時給、分給それぞれを記載している。
一部を抜粋して、日本人の平均値あたりの数字をここにも載せておく。
年収400万円の場合
月:33.33万円
日:1.58万円
時:1,980円
分:33.0円
年収300万円の場合
月:25.00万円
日:1.19万円
時:1,480円
分:24.6円
たった1分だけでも、積み重なっていけばそれなりの金額になっていくことにお気づきだろうか?
時間はお金以上に価値があるものだと僕は思っている。
そもそもお金と比較して良いものでもないかもしれない。
どんな人にも、平等に与えられているのが時間。
時間あたりに生み出せる価値は人それぞれであるから、お金に換算すると差が生まれるだけなのである。
逆に発想すると、年収を上げたければ1分ごとの価値を増やせば良いだけの話でもある。
会社員だと、その見返りをもらえる額は決まってくるかもしれない。
だけど今は”個”が強くなっている時代。
いくらでもチャンスはあるはずだ。
仕事の話ばかりしているが、プライベートでも同じことである。
趣味は人それぞれ何かしらあると思う。
釣りやキャンプやスポーツなど、アウトドアの人。
読書や映画や音楽など、インドアの人。
スマホで完結するものでもあるが、動画を見ることや、漫画を読むことですら趣味に入る時代だ。
その趣味の時間も、時給に換算するとどんなものになるだろうか?
映画に例えると、イメージがつきやすいかもしれない。
映画館で観賞すると、1回あたり2時間で1,800円ぐらいだろうか?
年収300万円の人であれば、時給は約1,480円。
仕事ベースで考えると、2時間で2,960円の価値を生み出していることになる。
2,960円-1,800円=1,160円
つまり年収300万円の人が映画を見ると、1,160円分得をしているということだ。
どうだろう?
こう考えると、時間はなかなか貴重に思えないだろうか?
僕はこの考え方を持ってから、時間への意識が圧倒的に変わった。
仕事の日も、1人で過ごすプライベートも、とりあえず「何に時間を使っているのか?」を可視化するために、記録をつけるようになった。
記録の付け方はめちゃくちゃシンプル。
時間ごとに、”やったこと”をそのまま記載していけば良い。
僕の時間チェックテンプレは下記だ。
コピーして使って欲しい。
【スケジュール】
07:00-08:00
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08:00-09:00
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09:00-10:00
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10:00-11:00
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11:00-12:00
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12:00-13:00
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13:00-14:00
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14:00-15:00
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15:00-16:00
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16:00-17:00
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17:00-18:00
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18:00-19:00
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19:00-20:00
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20:00-21:00
・
21:00-22:00
・
22:00-23:00
・
もちろんこれは、書ける範囲内で構わないし、書き方は自由だ。
書くことが目的なのではなく、時間を意識することが目的だからである。
「計画を立てるのが苦手」「時間配分が難しい」など、いろんな声はあるだろうけど、ここで必要なスキルにそんなものはいらない。
純粋に「1時間ごとにやったことを書いていくだけ」なのだから。
僕はiPhoneのメモアプリにそのまま毎日直打ちで記載をしているが、やり方はなんでも良い。
僕が発見した面白い点は、以下の2つ。
・1つの作業に思ったより時間がかかっていること
・朝は1つの作業が終わるのがとても早いこと
・夕方から夜にかけて、スケジュールの入力が忘れがちになる
人によって特徴はそれぞれ違うかもしれないが、僕は典型的な朝型のようだということが、スケジュールをつけていくことでわかった。
午前中のパフォーマンスと、午後のパフォーマンスが圧倒的に違う。
このようにして、後から振り返ることの大事さは別の記事でも述べているので、合わせて参考にもしてもらえると良い。
1時間でできることは、意外と多いようにも思えるし、意外と少ないようにも思える。
これは記録をつけていって、自身の普段の時間の使い方がどうなのか?で判断できることだろう。
「思ったより自分、できるな」と感じたのであれば、あなたの時間ごとの価値はとても高いものかもしれない。
「思ったより自分、できてないな」と感じたとしても、焦ることはない。
何か変わることを目的におけば、あとは現状とのギャップを埋めるだけである。
見えなかった時間の使い方を、徐々に低めの解像度へ。
それができたら、高めの解像度へ。
時間のことを考え過ぎるのもストレスなので、ほどほどにするのも大事。
だけど意識をしているか?していないか?
それだけでも、時間の使い方は変わってくる。
少しずつで良いから、変わっていけるように積み重ねをしていこう。
僕らはいつでも「理想的な自分」に変わることができるんだ。