おすすめnote詩「心象X


全体は三連から構成されています。失恋の詩なのかな、と思って読みました。

一連目。リズムを感じます。三つ並べて、最後の「が」の強調を感じます。どれもこれもあるけど本当に欲しいのは「あのこの毎日がほしかった」なのではないでしょうか。いいですね。あのこの毎日。

二連目。ある光景が描写されています。「砕けたガラス瓶/中には雨のしずくたんまり」からキラキラとした印象を受けます。つづく「フロアマット」という言葉で視線は下を向きます。そこにはフロアマットが濡れている場面が思い浮かびました。きっと涙なのではないでしょうか。「たんまり」という言葉も涙をためるイメージが湧いてきて効いてます。

三連目。ここからイメージを重なっていきます。あるいは断片的なものに変わっていきます。一連目では願望、二連目では悲しみの感情が表現されていたと思いますが、三連目では一転して、詩の主人公の心が定まらない様子が描かれているのだと思いました。あるいは、この断片達は、心が砕けた破片なのかもしれません。「意味のないままごと遊び」というフレーズに惹かれました。

改めてタイトルを読みますと実は全てが表現されていたようにも思えます。「X」という不明なものと、閉じられていないカギ括弧、あるいは砕けたのか、「X」によって押し出されたのか。

どんなに辛くとも、心が混乱していても、一日は過ぎていく。「また明日」そう言って、やり過ごすしかない日々。そんな心象を詩から受け取りました。


今日のメモ↓

夢は詩のコンテストを主催することです。サポート頂けましたら運営資金に使用させて頂きます。優勝者の詩は例えば新聞広告の全面で発表する、などを夢見てます。ですが当面はインタビュー時のコーヒー代。謝礼等に使用させて頂きます。