おすすめnote詩「キャリーバッグ」
全体では五連構成なのかと思いました。各連を読んでいくと、色と植物と自然を表す言葉が多いことに気がつきました。作者は自然の知識に造詣が深い人なのかもしれないと思いながら読みました。
一連目。「ラズベリーみたいに生きられたらと思う」の比喩で立ち止まりました。ラズベリーへの知識や経験がない故に、より一層、自分としてはここの一文に惹かれました。どんな風に生きていくことがラズベリーみたいなんだろう。味覚なのか、色味なのか、ラズベリーの植物としての特性なのでしょうか。
二連目。生き方やこれまでの生活を振り返るような視点で書かれています。
三連目。「何度も訪れるアップルミントの息子たち」「グァテマラ色の夢を見る」など植物や色からのイメージに溢れています。「花が閉じる音がして」とは、どんなイメージなのだろう。きっと、とても小さな音なのだろう。ゆっくりと閉じていくときの音。そんな小さな音も聴き分けられるくらい、じっと動かず、「来ない人を待って」いるのでしょうか。
四連目から五連目。「なるべく」を三つ重ねたことにより強調の効果を意識しています。
冒頭でも書いたように、植物や小動物、それと自然の風景のイメージを連続させています。作者の見えている世界を少し垣間見させてもらったように感じています。
今日のメモ ↓
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