おすすめnote詩「耳の裏」
今回はこちらの詩の感想を勝手に書かせて頂きました。ありがとうございます。
恋愛詩、もしかしたら失恋詩。そんな風に読みました。繊細な感覚をお持ちだと思われます。まだ失恋という段階ではないのであれば、後悔がない行動をした方がいい、なんてことを言ってしまうのは、もう私が老いている証拠なのでしょう。
さて、ここからは私がこの詩で解析したことをつらつらと書いていきたいと思います。
①細部を書くことの大切さ
この詩でまず良いな、って感じた部分は「耳の裏」という句でした。私も「耳」を詩で使うことがあります。でも「耳の裏」と書いてある方がイメージが湧きやすく細部まで書くことが大切だと感じました。全体としては恋愛詩だと思うのですが、そこに「耳の裏」という言葉が使われることで、ただの恋愛詩ではないと感じさせてくれます。また「耳の裏」が彼女の不明な部分、まだ知らない部分の象徴としても使われている、というように読みました。
②断定すること
これはあくまで私の読みからの印象なので、何とも言えませんが、まずはいくつか例をあげたいと思います。一連目。「なんでそんな淋しい話をするんだろう」二連目。「ぼくは水色で、彼女はオレンジだから、夏がよく似合った」。五連目。「ぼくは、良い子に育った、だけなのに」。私の感覚で言うと、どれもこれも少し感覚がズレてるな、と思いました。そして、そこが何とも印象深く面白いです。
夏って、水色とオレンジというイメージなんでしたっけ?ちょっと私的には分からない。でも、そう言われると、そうなのかも、って思います。「良い子に育った」ことと、多分「自分の意見を言うことが、とっても苦手」の箇所がリンクするのだと思うのですが、なるほど、言われてみると関連があるような気がしてきます。
この細部の微妙なズレが、この詩を魅力的にしているのだと感じました。こういうことを断定することが表現として大切なのだと思います。だって、どう感じるかは自由ですし、個人個人によって異なるのだから。
そこを言い切ることの大切さと技量。もう恋愛とは程遠い身なので、詩の技術の部分をきちんと見習っていこうかと思います。あしからず。
今日のメモ↓
夢は詩のコンテストを主催することです。サポート頂けましたら運営資金に使用させて頂きます。優勝者の詩は例えば新聞広告の全面で発表する、などを夢見てます。ですが当面はインタビュー時のコーヒー代。謝礼等に使用させて頂きます。