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二つ目の雨漏りライオン

今回も、もちろん見学に行ってきました!♡

先に結論をお伝えすると、

前回と同じワークショップだと想っていたら、
大間違いだった!!

ということです。キミノアオハルさんは一味も二味も違います!


これはプロデュース劇団だからこそ、なせる業なのかなと感じました!
なぜそう感じたのか、その内容を今回もたっぷりシェアしたいと想います♡

人と共に成長する劇団

前回のワークショップもすごく中身が濃くて、コミュニケーションの大切さ、自分の内側から表現することを肌で感じることができたんです。なので、それらが再現されて、また学ぶ事ができるのかなと想って、私は今回もすごくワクワクしていたんです。

でも「一人一人の想いがあって表現が無限に広がる事」そして特に「お互いの想い・行動をきっかけにして反応をする事」を教えてくれたこの劇団だからこそ、ただただ再現されるだけの時間にはならなかったんです。

同じ役をやっても、自分と隣の人で見えるものが変わってくるように、キミノアオハルさんに足を踏み入れる人が毎回変われば、その度にそこで過ごす時間が変化していくのだと感じました。

前回と今回で同じ内容を軸にしていても、ナカベさんが、その場にいる人にとって必要な事を即座に感じ取って「反応」していく。

すごく直感的でその速さにびっくりしました。

こうやってすぐに反応して変化し続けるって実はすごくパワーのいることで、成長し続けているということだと想うんです。

「成長するのは人だけじゃない!劇団としても一緒に成長していくんだ!」

と想ったら、またワクワクが止まりませんでした♡

自分自身をどうやって残すのか

今回も自己紹介から始まったこのワークショップ。前回から引き続き、2名の役者さんも参加していました。参加者の皆さんは初めから自分自身のやってみたいこと等を交えながら自己紹介をしていて、とても素敵だなと感じていました。

特に、「演技するためにここに来ました!」と言っていた役者さんの姿がすごく輝いていて、かっこよかったんですよね。劇団のワークショップなんだから当たり前かもしれないですけど、そうやって言えてしまうくらい演技が好きなのが伝わってきて、すごく眩しかったです!

自己紹介が1周して、ナカベさんから反応することや未来の話を取り入れることについてのお話があり、「相手に何を伝えて、何を残すのか。そこで残した物をきっかけに、その先の未来につながることがあるかもしれない」と聞いて改めて考えさせられました。

私も2回目の自己紹介をしたんですが、ちょっと失敗したなと想ったことがあって、それは他の人の2回目の自己紹介が素敵だったから感じた事だったんです。

「自分自身のコンプレックスと向き合い、このワーークショップを通して変化していきたい。心からのの演技でお客さんに感動してもらえるような役者になりたいです。」
「作品を通して、自分自身が、誰かの生きがいになったり生きる楽しみになりたいです。このワークショップを通して、自分自身の感情を乗せて人の心を動かせるような演技ができるようになりたいです。」


こうやって他の人の自己紹介を聞いてから自分の番が終わった後にすごくもやもやしていて、他の人と何が違うんだろうかと考えていたら、皆さんは今この瞬間に何を学んでいきたいと想っているのかを話す前に、自分がどういう人でこの時間を超えた先でどうなっていきたいのかをお話してたんです。

これが前回、今回といわれていた「未来について話す」ということなのか!って気が付かされました。

未来にどんな自分になっていたいのか考えることって、少し恥ずかしくなっちゃうこともありますが、そうやって自分の未来に希望を持つことで、自分が今何をした方がいいのかが明確になって言葉にできる…自分にとってもそれが自己紹介を通して自己暗示のような強いインプットになっているのかもしれないと想いました。

同時にそうやって言葉にすることで、自分の中の想いを演技に乗せていく練習にもなっている気がしました。

想像の世界を広げる

前回やっていたエアーキャッチボールのインプロを今回もやりました。
私はこのインプロを見ているのがすごく楽しくて大好きです。今回も、どんなものを相手に投げていくのだろうかとワクワクしていました。

今回のこのインプロの中ですごく印象的だったのは、「自分を中心に想像の世界をどこまで広げられているのか」についてナカベさんが問いかける事が多かった事です。

例えば、このキャッチボールは必ずしも手を使って相手に投げる必要がないので、地面に置き道具を使って相手に飛ばすということもできるんです。
その時に、そのボールを置いた場所とその後に立った自分の立ち位置がずれてしまっていて、「ボールがどこにあるのか」まで感じて動けるとみている人にもっと伝わるよ、とアドバイスされていました。

この時に、私は関西演劇祭で初めて見たキミノアオハルさんの演劇がフラッシュバックしました。演劇を通して、その役が「今、何を、どんな色で」見ているのか、どういう経緯でその場に立っているかで見えているものが違う事を感じさせられていたんです。。

もちろんその演劇では小道具やセットがあるわけで、物がどうやって存在しているのかを想像する必要はないんですけど、演劇という区切られた一種の作られた世界の中で、その場では描かれていない外にある学校での生活や、その場所以外での生き方まですごく想像させられたんです。

このインプロの延長線上にその演技があるのかなって想いました。

自分を中心に、
自分の身体とは別の「物体」
それを置く「空間」
その物体を届ける「相手」
そして周りを取り巻く「環境」「時間」
そこまで自分自身の想像を広げていく事がとても大切なのかなと感じました。

その想像が舞台上で一人で展開されているのではなくて、一緒に演技する他の役者さんと重なりあっているから、自分ごとでありながら1つの同じ世界で生きているように演劇が進んでいってるような…


ただ生きるのではなくて、共に生きている。
見ている人がその生様を見て想像が掻き立てられる。

自分自身の手から離れたその物体の軌道を、自分と相手が同じように想像できて、その様子を外から見ている人もその軌道を感じている。。

これによって、共感が生まれてその演劇を見ている人演じている人、誰もが自分自身の経験と感情に基づいた想像していく余白が生まれて、それが没入感につながっていくのかなと、確信ではないですが、片鱗が見えた気がしました…♡


2021.03.29  「二つ目の雨漏りライオン」

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