【逆算の習慣化】
さて、前回のまでで、小学生年代のうちから備えておくべき事の3つのうち、2つについて書きました。
1.【とことんサッカーを好きになること】
2.【自分を好きになること】
3.【時間を逆算して生活すること】
今回は、3つ目の【時間を逆算して生活すること】についてです。
この【時間の逆算を習慣化】について、僕はサッカーに限らず、人生においても、重要な事だと思っています。
では、【逆算】とはなにか。辞書には、下記のように書いてあります。
“ 順序のあとの方から前へさかのぼって数えること。 逆の順序で計算すること。”
僕が伝えたい【時間の逆算を習慣化】とは、つまり、夢や目標を達成する為に、どの様な行動を起こしていくかという事です。
皆さんも当たり前のように分かっていると思いますが、時間は無限ではなく有限です。1日24時間と平等に限られています。
ただ、子供の頃は、何故か時間が無限だと思っているはずです。無限と思っていなくても、限りがあると思って生活はしてないでしょう。「また明日」そう思っていることでしょう。僕もそうでした。
目標を達成できる人とそうでない人の違いは、限りある時間をどのように使っているか。ここに尽きると思います。
要するに、全てのことに対して、時間を逆算して生活して習慣化すれば、【時間の使い方】がうまくなるはずです。そして、【自立に繋がる】と僕は考えています。
僕は、小学生4年生頃からサッカー漬けの生活になりました。
平日もスクールやチーム練習。そして週末は対外試合のため、遠征が続く。当時の普通の小学生に比べると多忙だったと思います。
多忙だから時間の管理が大変そう…って思いますよね。勿論、大変なんです。でも、大変だったのは、僕の両親や兄弟です。僕の試合に合わせて家族が動いてくれていました。きっと、めちゃくちゃ逆算していたと思います。
でも、当事者の僕はというと、逆算なんかほぼしていません。
僕は多忙なスケジュールが既に組まれていて、そのスケジュール通りに動いていただけです。
平日は、電車バスを使って自分で練習会場に向かっていましたが、決まった時間の電車とバスに乗るだけなので、特に考えてもいなかったと思います。考えるというよりは記憶して動いていた感じです。
要するに、【スケジュールを組む】事で、初めて時間の使い方と向き合うことになるのです。
僕が時間の使い方に意識を向け始めたのは、サッカーとは、直接関係のない出来事でした。
それは、中学生になって初めて経験した【定期テスト】です。
僕が所属していた川崎フロンターレU15では、当時は定期テストで練習を休む所謂、「テスト休み」は基本的に取らないのが約束でした。休まなくても学業とサッカーを両立することが目的でした。
そんな約束事もあり、初めてのテスト期間中も僕は、練習や試合にいつも通り参加していました。テスト勉強のやり方もわからないまま、一夜漬けで勉強をして、返ってきた結果は散々でした。今でも覚えていますが、50点を超えた教科は、1~2教科のみ。毎学期クラブへ成績表は提出し、成績表に「2」以下がつけば、練習への参加が出来ないという事もあったので、テストを終えてかなり焦り、そこで、一夜漬けでの勉強では、間に合わないと実感したのです。
では、どうするのか。一夜漬けでは、間に合わない。練習を休まなくても、テストでしっかりと成績を残す方法を考えました。サッカーの為に。
日頃の授業は、しっかりと受けていてノートもしっかり取っていた。なのに点数は取れなかった。だから、復習する時間を作る様に考えました。
自分の生活の中で無駄な時間はないか。そう考えた時に練習までの移動時間を活用しようと考えました。
電車やバスの中で友達とゲームをしたり、ボーッとしていた時間に少しづつノートを見返す様にしました。電車の中で、復習しやすい様に日頃のノートのとり方も変えました。大事なところをラインマーカーではなく、オレンジのペンで書き、赤い下敷きで隠して、記憶しやすい様なノートに。教科書をすぐ見直せる様にページ数を必ず書き込む。集中してノートをとる様にする為、鉛筆やシャーペンではなく、ボールペン書く。
練習後は疲れ切っていて、勉強も捗らないので、帰宅次第すぐに寝る準備をして、朝5時に起きて学校に行くまでの時間で勉強をするなど、とにかく、テストまでの時間を逆算して、コツコツと勉強をする様にしました。全ては、サッカーの為に。その成果もあり、テストでは安定して点数も取れる様になったし、テスト休みも取らずに練習に参加することができました。(受験に関わる最後のテストだけ休みました。)
僕は、サッカー以外の出来事で時間の使い方を意識する様になりましたが、サッカーでも同じことだと思います。目標や夢を叶える為に、今何をすべきか。
最近の小学生は平日にビッシリ、チーム練習やスクール、サッカー以外の習い事に通っている子が多い。僕の頃より、多忙だと思う。
だからきっと、中学生になると、「暇」になる。多忙だった小学生の頃に比べると時間に余裕ができるのだ。
この時間を有効に使える人は、目標を達成する可能性の高い人で、有効に使えない人は、目標を達成する可能性が低い人。
目標を達成するチャンスは誰にでもある。ただ、可能性が高い生活を送っている方が、チャンスを掴みやすいに違いない。
では、具体的にどうやって「時間の逆算を習慣化」させるのか。
それは、【スケジュール管理】だと思っています。
将来の夢を叶える為の【スケジュール管理】をするのです。
とはいえ、いきなりそんな未来のことまで管理するのは、難しいでしょうから、まずは【1日のスケジュール管理】から初めて、1週間〜2週間、1ヶ月など、少しずつ先を見据えていけることを目指したらいいと思います。
例えば、1日のスケジュール管理をするのであれば、「20時までに寝よう!」という目標設定をして、その為にいつまでに何をしないといけないのかを考えて行動する。※遊ぶ時間・休息する時間も必要です。
サッカーでの目標設定も同様です。どんな練習をすれば、長所をより伸ばすことができるのか。また、課題を克服できるのか。
正しい知識や技術を教えてもらえる環境が整っている現代だからこそ、自分で考えた内容が正解かどうかは置いておき、考えて行動を起こす。
この経験がものすごく貴重で、逆算する力を養ってくれます。
年齢が上がっていけば、みんなそのうち自立(精神的)できるのか。
そうではないと思っています。
夢や目標を持って、逆算する力があるから、周囲に左右されず、自分が今何をすべきか判断することができる。
今からでも少しづつ、【逆算の習慣化】を経験をさせてあげてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
それではまた。