ヒトと動物の行動について
心理学において「こころ」を生体の複雑な行動を支える内的過程と言った。
特に、高等動物では刺激と反応の中間において複雑な内的過程が存在する。
少し踏み込んだ言い方をすると、内外の環境から刺激情報を受け取り、神経系や脳の回路を経て、応答として行動を行う。ここで、刺激と反応の関係が直接的か間接的であるかを分ける事ができる。
すなわち、直接的行動か間接的行動である。
直接的行動では、脊髄などの下位の中枢で処理されるため、比較的短い神経回路のもと行動が成される。ちょうど梅干しを口に入れると唾液が分泌される具合である。
下等動物は主に直接行動から成り立つ。
また、主に下等動物の直接行動を感覚支配的行動と呼ぶ。
一方、間接的行動では、上位の中枢の複雑な過程で処理されるため、比較的長い神経回路のもと行動が成される。例えば記憶や思考などを可能にする。
また、この種の行動を認知行動とも呼ぶ。
刺激と反応の関係が直接的な行動の一つに反射的行動がある。例えば、血液を送る心臓や血管の反射は生命維持に必要な反射行動である。
反射行動は感覚的支配行動の一つに分類されている。(直接的行動=感覚的支配行動と言っても差し支えない)
新生児や乳児、下等動物はこの反射的行動が行動の大部分を占める。特に、新生児、乳児には反射的行動の一つとして、原始反射と呼ばれる反射行動がある。原始反射には、バンビスキィ反射、乳探し反射、吸啜反射、ダーウィン反射などが挙げられる。
感覚支配的行動の一つである反射的行動について述べたが、本能行動もまた、その一つに含まれる。
本能行動は反射行動に比べ、生体の内分泌などの内的状態にも大く依存する。
ヒトや動物は感覚的支配行動を元に環境変化に対応していくとされる。(対応しきれない状況も多くある)
感覚的支配行動
・本能的行動
・反射的行動
・原始反射
・ダーウィン反射など
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