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✅ エステティック業の背景

エステティシャンは国家資格ではありませんので、エステティック業には【業法】がありません。保健所への登録も必要ありません。
誰でも簡単にエステティックサロンを開業することができてしまいます。
それがゆえに、未熟なエステティシャンによる消費者の健康被害、未熟な運営者による契約上のトラブルなど、消費者被害の多い産業でもあります。

社会的なイメージとしても、「行ってみたい」という希望者も多い反面、「高額な契約をさせられそうで怖い」というイメージが強く残っています。

2009年に消費者庁が設立されて以来、事業者への取り締まりが厳しくなったことに加えて、高校生や大学生を中心に消費者教育が強化されてきました。
当時の高校生は、既に20代後半になり、エステティックサロンの利用率が一番大きい年代です。

 【第一次改革期】

消費者庁が設立、エステティック業が特定商取引法の特定継続的役務提供に指定され、大手エステティックサロン運営企業は早期に対応をしています。

学生たちは、特にこの【契約に関する法律】を学び、自らが消費者被害にあいそうになった時に、クーリング・オフ、中途解約、消費者センターへの相談方法などの知識を得て大人になっています。

 【第二次改革期】

中堅エステティック事業者など、お客様がその場では契約されるのに、すぐにクーリング・オフになる率が高くなったことで、社会の流れに気付き、対応し始めました。

サロンで起きている現象から、今までのやり方は通用しなくなっていると気づけた事業者から、私への依頼が増えた時期です。
この時期に、業界団体に所属している個人のエステティックサロンへのサロン運営に関するコンプライアンス教育が始まりました。

 【第三次改革期】

エステティックサロンは、日本全国に1万数千件あると言われていますが、業界団体に所属しているのは3割に満たないと言われています。

この数年、広告表示に対する取り締まりが厳しくなりました。
個人サロンでも、当たり前のように広告に使っていた比較写真(ビフォーアフター写真)が使用できなくなりました。
(法的には以前から禁止事項ですが、取り締まりが緩かったのです)
また、効能効果を表現する広告も、医師法違反、薬機法違反の取り締まりが厳しくなり、効果訴求で集客していたサロンは、集客率が下がっています。
(こちらも以前から違反広告)

業界団体に所属していないサロンは、関連する法律の情報が少なく、どうしたらいいのか分からなくなっているサロンが増えてきています。

また、これは別ページに書きますが、効能効果を表現する広告ばかりを出しているので、「消費者に選んでもらえない」という側面もあるのです。

こういったエステティック業の歴史的な背景から、エステティシャンを国家資格にするという動きは、過去に何度もありました。
しかしながら、エステティック業で起きている問題は、運営上の問題が大きいのです。この運営上の問題の低減を目指すために、エステティシャンを国家資格にするのではなく、運営に対する認証制度が設立されました。

 【これから】

業界団体に所属していない個人サロンが、コンプライアンスを学び、自分のサロンに反映させていくのは、結果としてお客様からの信頼を得られ、サロンが成長していく可能性が高くなります。
大手事業者は、自社で法務部門を持つことや、顧問弁護士に依頼することができます。
個人サロンにおいては、それは大きな負担になりますので、上手にエステティック認証制度を活用して頂きたいと、認証取得のサポートをおこなっています。


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