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「我を消す」「他者のリスペクト」+後半講義簡単まとめ デザインコース12th②【SUNABACO】

デザインコースが修了しました。皆さんお疲れさまでした。
卒業制作で私は顧客として自分のたたき台をチームメイトの赤ペン先生2人にデザイン化してもらう、という贅沢な経験をさせて頂きました。お二方ともありがとうございました。

さて、最後の卒業制作発表会でも、皆が口を揃えてユーザーインタビューについての難しさに言及されていました。
「我を消す」「他者のリスペクト」という点でについて、講義の中でも大きな部分を割かれており、まとめてみようと思います。


「我を消す」

結論から言うと

「作りたいものを作るんじゃない、必要とされるものを作れ!!が正しいプロダクトの作り方です。 その中で自己表現などは不要」

「プロの仕事の根底にあるべきことは成果を出すこと、そのために自分のモチベーションみたいな我を捨てる必要があります。」

「そのために自分の心を殺すのではなく、脳みそと心の仕組みを理解して自分自身さえhackするのがデザインです!!」

「モチベーションで仕事できないってのはプロは絶対言っちゃいけないこと。 それどころか社会人としてそれは許されない。」
「お気持ちでドライブすんな、感情を捨てろ成果をだせ!!」

なかまこさんのツイートより

自己表現は入りません!!如何にして我をなくして、求められるものを形作るかが大原則です。 ひたすらに自分の我を捨て、誰かのお役に立ち続ける姿。世界はそれを自己表現と言うんだぜ!!ならあるかもですがw

プロダクトづくりは、我よりも求められるものを。それが結果的に一番うまくいく形です。 モチベーション設計もそれに沿って行うべきで、というか脳科学なのですが、講座で周りも自分も問題解決ができて小さく上手くいくってことを繰り返して、ってしてると、そっちに脳内麻薬が出るようになりますw

そもそもモチベーションっていう心移りのおばけみたいなものに頼ってもうまくいかない。人は怠惰。 なんとなくやりたくなる、みたいなことよりも、心理学・脳科学の力を使って本来的に怠惰である人間の脳みそをハックし、合理的により良い方向へ向かおう。

みんなが「モチベーションは出ない!やれ!科学的には作業興奮だ!!」とかって言ってる"作業興奮"ですら、何の論文で言及されてるか調べてみると、どこからともなく生まれたふわっとした言葉だったりするの。 モチベーションはただの心移りのおばけ。言い訳にするな頼りにもするな。

カンパ先生のツイートより

これは、実は私がした質問でした。それに対してナカマコさん、カンパ先生から返答が冒頭の部分でした。
まあ、こちらで仕舞なんですが、書き足してみます

自分の経験から

自分が医者の卵である初期研修医だった頃にお世話になった先生の1人に、ピカ一で優秀な卒後5年目の後期研修医の先生がおられました。
その先生がある日おっしゃった一言に「俺ら(若手医師)に自我はいらんからね」でした。年功序列の外科系とはいえ、こんなにも優秀な先生ですら、自我を持てない、持たない方がいいと考えられてるのか…と驚いたことを今でも覚えています

当時の先輩の年次を超え、臨床医として卵からヒヨコになったくらいになりました。現在の自分から考えると、確かに歩けるくらいになるまでは、「自我」は成長の妨げにしかならないと思います。
歩けるようになったころには成果が必要な場での「自我」の有害性についても認識できるようになっているはずですので、適宜コントロールしていけばよいと思います。
とはいえ、SUNABACOの名言で「ロジカルシンキングはイノベーションの阻害である」というものもあります。ここでのロジカルシンキングは自我の発露と捉えていいと思うので、定型業務ならともかく、イノベーションの際にはどこまでも自我は不要なのかもしれません。

他者へのリスペクト

day8の昼講義で講師の先生がインタビューの実践をするのを見学する機会がありました。
そこで下記のように質問したところ、お答えを頂きました。

質問:ユーザーインタビューの際に「自分、全然知らないんで」というのを強調して入っていかれましたが、「コンサルタントとして来てるのに、何もしらんのか、話す価値がないな」と思われると表層しか聞けないように思います。
会話を続ける価値があると認識させる、ことで注意している点がありますか?

回答(要約):自分は分かっているという思い込みがfactを収集する妨げになる
何もわかっていないというスタンスを取りながら、相手に対するリスペクトを示す

マーケティング

これは後半の授業で出てきたマーケティングの話と通じるものがありますね

””相手の仕事へのリスペクトから想像力と配慮を生む、そうして小さな手がかりから「使いたくなるもの」を作るのがマーケティング””

dx12th day10, でざいん12th day17

"気が利く"というのが一番大事

dx12th day10, でざいん12th day17

ここからは個人的な課題

実をいうと、他者へのリスペクト、私はこれが非常に苦手なのです。
そのため、ここからは先は適切な分析が出来てるとはいいがたく、非常に私小説的な、個人的な課題の話が続きます。一般化できておらず、他の人へ提供する価値は薄いのですが、備忘録として書きます。SUNABACOへの興味で来られた方は、最後の”講義の簡単まとめ”まで飛んで頂くのがいいと思います。

では、なぜ私が他者へのリスペクトが苦手なのか。
おそらく見えていない大きな理由があるかと思いますが、現在の自分が見えているもののとしては、「幼児的万能感」というものがあります

「幼児的万能感」は文字通り、幼児が持っている、自分が一番、特別という万能感です。幼児から青年となり、精神的に大きくなって視点があがったのちに見渡せる範囲が大きくなり、社会を知る中で適切に修正されていく、これが成長の過程です。
両親の本棚にあった小此木啓吾の「自己愛人間」で読み、中学生の自分に当てはまって衝撃を受けました。

これは、ふた昔のこの本だけではなく、ひと昔前の作品にも登場しています。ちょっと知ってる人も減ってきましたでしょうか「涼宮ハルヒの憂鬱」です。この本を読んだすぐ後にアニメを見たので、下に引用している小学生のハルヒがブランコに乗りながら独白するシーンをよく覚えています。

それまで私は、自分がどこか特別な人間のように思っていた。家族といるのも楽しかったし、何よりも自分が通う自分のクラスがどこよりも面白い人間が集まっていると思っていたのよ。でもそうじゃないんだってその時気付いた。

涼宮ハルヒの憂鬱 13話


涼宮ハルヒの憂鬱 同シーン

余談の中に蛇足を重ねると、最近のSNSの影響による厭世観もこの文脈で語れそうですね。本来、自分が精神的に大きくなって視点があがったのちに見渡せる範囲が大きくなるはずなのですが、精神的に大きくなる前にSNSにより、自分の矮小さを見せつけられて無気力に陥る。今の風潮はそう見えることもあります。

さて、自分の成長時はネット黎明期でした。現在のSNSの洗礼を浴びる子供とは逆で、幼児的万能感を抱えたまま成長してしまっています。
自分が一番特別でないことは、古くは小学生の時に中学入試で思い知っており、その後も客観的にみると、なんどもうまく行かないことがありました。
それでも、自分の万能感が抜けないのです。

今30歳を少し過ぎましたが、今後丸くなっていき、万能感を捨てて人を心からリスペクトできるようになっていけるのでしょうか。解決策は今のところは分かりません。積読している典座教訓や正法眼蔵の中にヒントがあるのでしょうか。究極的には世間を知らない事、それが根本にあるようにも思います。
人に引っ張り上げてもらう、そんな経験が自分を変えてくれるかもれないな、なんて甘いことも考えています

講義の簡単まとめ

上記のあれこれはday6~8でした
前回day10まで簡単まとめ書いていますので、その続きで最後まで

day11:色彩概論①
 色には機能的効果と、情緒的(心理的)効果
 色相環の機能:2色としての一色:隣接色相/補色色相

・色はRGB, CMYなどの3要素で表せるので、立体ベクトルとして表現可能。これを色空間と呼ぶ。
・HSVは色相 (Hue)、彩度 (Saturation, Chroma)、明度 (Value, Brightness) の三つの成分からなる色空間。RGBの非線形変換で、実用性はこちらが高い。
・PCCSは日本発のトーンを整理している表。縦横2軸で明度彩度を合わせたトーンと呼ばれる色相環を表示。色相環に情緒的効果を追加している

day12:色彩概論②
ジャネットの調和理論。色を調和させる理論を網羅しているが、幅広くて難しい ...
資料の色の比率はベース/メイン/アクセントは70/25/5。アクセントを2色使うなどの分割時も、足し合わせるとこの割合のままで

心理的効果で暖色/寒色、進出色/後退色、重い色/軽い色なども

day13:タイポグラフィ +Photoshop実践
書体は大きく分けると、格調(古い)のと読みやすい(新しい)とがある。日本語だと明朝/ゴシック、英文だとセリフ(ローマン)/サンセリフなど
そもそも書体は歴史的な経緯があって作られてるので、それを知って選ぶのが望ましい

【誘目性と視認性/可視性】
誘視認性/可視性目性:ボーっとしてるときに、注意を惹く >>ゴシック
視認性/可視性:見ようとしてる人に、分かりやすく    >>明朝

day14 写真講座 +Liightroom実践
画像編集ソフトでも、ピントが合っていないことだけは、後で修正できない
その他の設定すべきパラメータの参考として、写真ソフト(Lightroom)での光に関する補正項目。(露光量、コントラスト、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベル)

構図とNG構図 (デジマケ1st参照)

day15: 動画マーケ + 編集 デジマケ1st参照
day16: Premiere実践
day17: マーケティング基礎 DX参照
day18: グロースハック DX参照。「スタバで呪文」toCアプリの実例
※グロースハックはすでにMVPとして市場に出せるプロダクトの改善方法
day19:卒業制作について DX参照

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