ヤングケアラーだった私《3》
祖母の帰宅と父の転院
かすかな記憶では、祖母が夏休み中には帰ってきて、父も病院を転院できたんだと思う。
再会した祖母は疲れ果てていて、ホッとした私とは対照的な表情をしていた。
父との再会
術後の父は管を付けられていて、それを引き抜こうと暴れて大変だったと話していた。
厳格な父とは思えない行動にショックを受けた。
もう以前の父とは違うのか…
父と会うことが怖かった記憶は残っているが、どういう風に会ったのか思い出せない。
それよりもその後の壮絶な看病生活の方がずっと私の記憶に残っているからだ。
夏休みが終わる
学校や担任の先生には連絡されており、2学期からは先生たちからも心配される存在になった。
私の気持ちも不安定で、1学期は皆勤賞だったのに、ポツポツと休むようになってしまった。
その頃から祖母が作ってくれていたお弁当ではなくて、コンビニでお昼ご飯を買うことばかりになった。祖母はもうそこまで手が回らなかったのだ。